- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569628134
作品紹介・あらすじ
「超」MBA式の3つのキーワードは、「マインド」「ツール」「情報」これら全てが身につく、画期的入門書!これでわかった!やっとわかった!と大評判のプログラムの集大成!本当にビジネスで活用するための「論理的思考力」「問題解決力」が身につく。
感想・レビュー・書評
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「ロジカルに考えるとはどういうことか」をシンプルかつ明確に示している。単なるスキル本ではなく、ロジカルシンキングが必要となるマインドについても語っている。働く上での軸としていきたい本。
最後のケーススタディも読み応えがある。
私は気軽にスラスラとは読めず、最初は忍耐が必要だった。内容は素晴らしいが、読んだ内容がパッと頭に入ってこない文章であることが残念。もう少しわかりやすく読みやすい文章だったならば、どれだけ良かったことか。
文章の読みづらさを差し引いても、今後も定期的に読み直して体得していきたい内容が詰まっている良作だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
オリジナリティではなく、スピード⇒世の中にオリジナリティなんてそうそう無い
大事なことは目的に適っており、具体的であることと解決までの筋道が明確であること(なんとなく、こういうときはこうするとうまくいく、みたいなやつはダメ)
◾心
常にその時点で答えを持つこと。データがわからない、って思っても考えればだいたいのことはわかる。その上で調査をすることが大切。少なくとも「不確定の度合い」はわかるはず。
結論思考はスピードに繋がる。
「ハーバードの白い尾」
ゼロベース思考。常識や経験に対して、WHYを繰り出す難しさ。
⇒非常識になれ、と同意
⇒チェックリストが役立つ
◾技
フレームワークやMECEは漏れなく考えるためのチェックリストか判断基準を与えてくれるマニュアル。
優れたアイディアは拡散⇄収束を繰り返すもの→チェックリストを用いて漏れなく考え、その上で閃くことが大事
⇒チェックリストで具体的なアイディアが閃く水準にまで細かく分類すればいい
チェックリストを作れば自動的にアイディアが決まるわけではないので、必要以上に細かくすることは不要。
⇒やり過ぎちゃうことってある。そういうときは目的が曖昧。目的がしっかりしてれば、結論思考になることができる。
課題、目標は定量化する。数字。
出てきたアイディアは目的達成への寄与と実現可能性で優先順位をつけていく。
積み上げと飛躍のバランス。個人ごとのセンス。なぜその判断をしたのか、という点を探る。
論理を積み上げるところまでは、どこの会社でもできることで差異は生まれ得ない。その上にある判断、価値によって差が生まれる。他社ベンチマークをする意味は、基礎となる論理の考え方がおかしく無いかを見るという意味で価値がある。その理由や考え方を把握した上で、違う判断をすることは正しく、逆にこの価値基準が違うから違う判断になったというところまで確認しないと他社ベンチマークの意味がない。
◾体
論理的思考力⇒文や言葉の論理的なつながりを意識すること
ここの部品(言葉)を正確に作り、正確に組み上げる(文章として繋いでいく)
戦略とは競合優位性に基づいた、継続的で整合性のある総合活動。競合優位性に基づいていないものはすぐに模倣されてしまい、消耗戦になる。
⇒戦略の裏にある競合優位性を意識する。
マニュアルとはPPMみたいに、こういうときはこうしましょうというもの。
オープンクエスチョンは顕在化したニーズしか拾えない。潜在ニーズには具体的な仮説をぶつけることが必要。
シンキングタフネスは読み応え有 -
印象に残ったところメモ。
- 論理性を上げるためには文を短く書き、接続詞でつなげるようにする
- プレゼンの→はなにを意味しているのかを明確にすべき -
先輩から譲り受けた本の中にあったというだけのめぐりあわせで手にとる。
ビジネスマンにとっては研修で行うであろうロジカルシンキングの手法について非常にわかりやすく書かれてある。
MECEはいまでも日々の生活や研究の中で有用で用いる考え方である。
また単にそれらを紹介するだけでなく、実践する場合における注意、フレームワークのためのフレームワークにならないようにするために考えるべきことなども盛り込まれており、非常に参考になった。 -
本当にロジカル。
ただし、内容が難解で、読むのに苦労する。
MECEがなぜ必要なのかを根本的に理解できる。
ただ、残念なのは、単純にノウハウを羅列した本ではないからなのか、
チェックリスト・MECEなどの本書内のメソッドを簡潔にまとめたページがなく、ふと、読み返したくなっても、それが難しいことである。 -
昨年受けた研修の講師の方が書かれた本でした。すごく厳しい先生で二日間の研修期間中にこれでもかというくらいダメ出しされました。
非常に辛い二日間でしたが、『考える』ということを新ためて考えさせられる二日間でした。
この研修を受けさせてもらえて本当に良かったです -
ロジカルシンキングで問題を解決する手法が書かれている。
誰もが思いつけるはずのことを、誰よりも早く思いつく重要性と
俯瞰で問題を眺めることの重要性を説いている。
わかりやすく、体系立てて説明されているので基礎からよく分かる。 -
同種の本は数多くあるが、理解しやすいという点でレベルが高い。適度に挿絵が入って理解を助けてくれる。また文章や構成ががよく練られている印象を受けた。熟読/再読したい本。
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「完全情報志向」ではなく、「結論志向」のマインドをもつ事の重要性と、その行動を起こすためのプロセスが丁寧に記載されています。なんでもかんでも情報を集めないと前に進めない人がいるけれど(多分今の自分も・・)、それではいつまでたっても前に進まない。思考停止をせずに今ある情報の中から仮説を立ててぶつけて、特定された情報や予期せぬ重要情報が得られたら、即座にそれらの情報を組み込んだ結論に変えていくプロセスが「スピーディー」に繋がるのだ、という内容が印象的でした。
■気になった言葉
・有効な解決策は①競合より早く実行される解決策②競合より早く策定される解決策③オリジナリティのある解決策だが、②がビジネス上では最も重要。普通のビジネスマンの主戦場はこの条件を満足させる解決策をどれだけ策定できるかにかかっている。
・ビジネスにおいては、何か問題が生じたとき、なぜそのような解決策をとるのかについて明確な「すじみち」がなければいけない。それなしではせっかくの問題解決策も経営資源をつぎ込む価値のあるかどうかがわからない。
・「結論志向」のマインドをもつ。「限られた不完全な情報の下でも常にその時点でベストの結論を導き出す」よう心がける。言い換えると、「今この時点で実行するとしたらこうやすという結論を持つ」。このマインドが、「スピーディ」をもたらす。
・ヒットの延長がホームランになる「イチロー」を目指す。「僕は天才ではありません。なぜなら打った理由がいえるからでう。そこが真の天才である長嶋さんとは違うところです。」示唆に富んだ発言。
・「完全情報志向」より「結論志向」。不完全な情報の下でも、常に結論を出し続けようとするマインドこそ結論志向。これに対し、「完全」といえる状態まで情報を収集し続け、そのうえで百点満点の結論を出そうとするマインドが「完全情報志向」。「結論志向」とは、①その結論を検証するためには、どんな情報が重要かを特定する。②特定された情報や予期せぬ重要情報が得られたら、即座にそれらの情報を組み込んだ結論に変えていく。
・「結論志向」は「スピーディ」に繋がる。
・「ここ(ハーバード・ビジネス・スクール」で最も重要なことは、状況がはっきりしないまま、限られた情報と限られた時間の中で、いかに事態を分析し、判断を下すかということだ。」
・御用聞きではなく、客の潜在的なニーズや考えを汲み取って対応するという姿勢を持つ営業のことを提案型営業だとかコンサルティング営業とかいうのだ。
・仮説はなるべく広く網羅的に挙げる。
→網羅的に挙げるためにはいきなりの「思いつき」では限界がある。
→まずは場合わけのチェックリストを作り、それに沿って「思いつき」をやるほうがベター。
→場合わけのチェックリストは一つ一つの場合ができるだけ小さくなり、足し挙げると全体に充当されなければならない
→このような二つの条件を満たすチェックリストをいきなりは作れないので、段階的分解が必要
→この段階的分析において、一つ一つの段階で「ダブりなくモレなく」分解しないと先の2つの条件を満たす場合わけのチェックリストはできない。」
・「名人として崇拝されていた人の後に、同じ程度の天ぷらを出したんでは、低く評価されるということだ。」→ヌカ漬けを作る。
→天ぷらを美味しくするための解決策には「天ぷらそのもの」を美味しくするだけではないということが重要なポイントだった。
・「ものを決める際にはっきりしないということはよくあることだと思います。あなたのいうように明確ではないというのは、明確な言葉になっていないということであり、論理というのは言葉ですから、確かにそのお客さんは論理的ではないのでしょう。しかし忘れてはいけないのは、理由のない洗濯をする人間というのは存在しないということです。つまり、そういうお客さんの場合は、理由が潜在的であって、顕在的でないだけなのです。そして、お客さんの潜在的な思いを顕在化、つまり明確な言葉にするのは営業の役割なのです。そうして初めてお客さんをせっとくできるわけです。ということはあなたの「どちらをとれば良いか」いうのはあなたがちゃんと努力すれば、成立しない質問になるわけです。」
・潜在的なものを顕在的にするには、結論志向の際に言及してように、仮説を次から次へとぶつけていくしかないのだ。
・人間がものを決める場合というのは、それが顕在化しているか潜在的か、つまり論理的かないかは別にして、何らかの評価基準がある。
・論理的思考力を上げるというのは、つまるところ文章能力を上げることにほかならない。なぜなら、「すじみち」はすべて言葉で説明できるから。だから、つまるところ文章能力と考えてもよい。そして、文章を書くというのは、いわば構造物を作り上げるイメージ。
・「やってみなけりゃわからない」というのは、結局は志向停止。その言葉を口にした時点で、自分がどこまでわかっているかを明確にする努力を放棄している。
・構造を強化するには、短文を簡潔に書く訓練をする。「一文が短い文章を書く」ことが大切。
・よくあるのは、目的・目標があいまいなままに議論すること。「問題がある」とは、そもそもの期待値、つまり目的・目標と実際との差があることだ。だから「問題がある」の前に、目的・目標は明確になっていなければいけないはず。しかし現場では目標が明確になっていない場合が多い。それを明確にしなければならない。最も多いのは「目的が何か?」ということが論者によって違ったままに議論が進行しているから。
・優先順位をつけるためには、何らかの評価基準が必要。データも、片っ端から調査にかけるのではなく、ある評価基準に従って優先順位をつける。