部下を動かす人事戦略 (PHP新書 321)

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  • Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569639574

作品紹介・あらすじ

「頑張れば出世できる!」と尻を叩いたところで、もうついてこない。そこで「成果主義だ」と数値目標ばかり課し、ますますしらけさせていく。金やポストで社員のやる気が上がる時代ではない。「自分らしいキャリア」を求める若手社員。彼らのモチベーションを引き出す、正しい評価・活用術とは?黙って従うのが「できる部下」だと勘違いしている上司に、真の能力を見抜き、人を動かす戦略の必要性を説く。自律を促す制度改革や評価方法、社内人事のあり方までトピック満載。

感想・レビュー・書評

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  • 人事戦略がテーマだが、組織論、成果主義、終身雇用、人事制度、マネジメント、リーダーシップ、教育、等にわたり、高橋さん金井さんの考え方が述べられている。
    後半のほうには組織の中の人事というセクションのあり方を明確に提言されている。決まったこと(採用、規則の管理)をこなすだけでなく、ラインからの要望に答える力を持つこと、サーバントとしての役割、それぞれの仕事の顧客の違いを意識すること、など興味深かった。
    特にこれから企業として生き残るためにはリーダーシップを取れる社員の育成がカギになるのだろう。
    高橋さんの本によく出てくるプロフェッショナルとスペシャリストの違い、ダースベーダーの話もあった。

    P84〜
    ・先が見えないのではない、選択肢が多いのだ。

    P97〜
    ・フィードバックは資源である。偉くなればなるほどフィードバックを受けなくなる。適切なフィードバックは大事。フィードバックがないと成長の機会を失う。

    P132〜
    ・部下が複数いるとき、できの悪い部下に時間をかけるな。優秀な部下にも指導の時間を使え。

  • 通勤時間で読んだ本。高橋俊介さんの講演を一度聴いたことがある。人事戦略という表題通り、企業の戦略にあった施策が人事にも必要だといっている。

  • 神戸大学教授の金井壽宏先生と慶応大学教授の高橋俊介先生の共著。

    全体として、人事とはなにか、人事部の役割、個人キャリアの考え方、自律がキーワードだった。

    以下、気付きの箇条書き
    ・責任者(事業やチーム、プロジェクトを動かしている人 も含め)はただのメッセンジャーにはなってはいけない
    ・どんな立場でも顧客目線を忘れてはいけない
    ・質の再現性
    ・ラッキーパンチはいつまで立っても能力にはならない
    ・まずは目の前の仕事をやり切ること
    ・結果、自分の経験値になっていく(ただ作業で終わるのではなく同時に物事を俯瞰的にみる)
    ・時間の使い方。マネジメントでも優先すべきものから時間を使う
    ・リーダーシップは素質ではなくあとから形成されるもの
    ・リーダーシップをとれるようになるには自信と責任感。

    「計画的偶発性理論」の話が出てきてました。

  • みんなが上昇志向を持っていると思いこまないように注意したい。努力するとこんなに成長できるといくら説明しても逆効果になる場合も多い。社員の価値観の多様化はある程度避けられず、個々に合った施策は必要だが、自社独自の人物像を描き採用と教育が連動しないといけないかもしれない。教育(人事制度含む)のやり方を考えるときに、ある程度ターゲット像が描ける状態にすべきな気がする。

  • 無自覚無能力状態を自覚無能力状態にまで引き上げる。

  • アウトソーシングされない部分、競合との差をつける部分を担う

    職場の代わりにサーバントリーダーとして活動し、何を届けられるかどんなメリットを与えられるかというところに存在意義がある

  • 成果主義という数値目標などお金やポストで社員のやる気が上がる時代でなくなった今、部下の真の能力を見抜き人を動かす戦略の必要性がたかくなる。

  • 今読んだ自分が悪いが
    少し内容が古い

  • 成果主義は日本に合わないと最近耳にすることが多くなってきましたが、「なぜ合わない!?」「何が問題」と言うのはあまり語られてはいないと思います。

    筆者の金井さんは「踊る大捜査線に学ぶ組織論」など、組織論に関す研究者です。

    この本は日本の会社に人事制度に対して詳しく書かれており、外から見た人事しか知らない人にとってとても勉強になります。

  • 例えば「ピラミッド型の組織運営のために人事が存在する」、ということが潜在的な発想の根本になっているようであれば、この本は必読の1冊になると思う。
    もうそんな時代ではない、組織も、人のキャリアも。
    思考の出発点が間違っていては、「社員のため、会社のため」がすべて筋違いのところにしか行き着かない。

    そして、人事の顧客は?との問いに、無反省に「それは社員です」と答えてしまうようであれば、それはあまりに短絡過ぎる。
    自戒。

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著者プロフィール

神戸大学大学院経営学研究科教授

「2012年 『実践知 エキスパートの知性』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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