- Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569642154
作品紹介・あらすじ
見切り発車で誕生して三十五年、お茶の間のアイドルから世界のトップスターにまで登りつめたドラえもん。その魅力は何なのか?藤子・F・不二雄オリジナルの短編一三四五話、大長編一七話をデータベース化し、「ドラえもん学」を打ち立てた著者が、国民マンガの成長の軌跡をたどる。本書の後半では、絵だけでは読み解けない作品の真髄に肉薄。ドラえもんの使命、のび太の結婚までの道のり、主人公の意外な素顔に迫った。熱烈なファンであってもなくても、話のタネにこれくらいは知っておきたいネコ型ロボットの秘密。
感想・レビュー・書評
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データベース。同様のWEBページの足元にも及ばない。著者は何を主張したかったのか。
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わたしドラえもんのこと全然分かってない
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ドラえもん「学」といえるほどのものかは別として、ドラえもん好きには懐かしく読めるのではないでしょうか。トリビア本ではないため、人に披露するような知識が得られるわけではありませんが、ドラえもんをもう一度見たくなる本でした。
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マンガを深読みすべきではない。でも、心あたたまる解釈がされている。やさしさを考える本。
九州大学
ニックネーム:すず -
2013年7月12日読了。ドラえもんの各エピソード・ひみつ道具たち・登場人物の研究から、ドラえもんがいかに日本・海外の子供たちのアイドルとなり、受容されてきたかを読み解く「ドラえもん学」を提唱する本。無論、ドラえもんおよび藤本氏のファンの自分には読みどころの多い本ではあったが、「ドラえもんんへの依存心が強く一人では何もできない短編ののび太は西欧では受け入れられない。大長編の勇敢なのび太に先に接すれば展開は違ったろう」とする著者の主張には、「それはそうかもしれないが・・・ちょっと違うよなあ~」という違和感をぬぐえない。ドラえもんのよさは何より、短編の切れのよさ・オチの付け方のうまさとそれを活かす主要登場人物たちのキャラ付けにあるものだからな。
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私は昔からドラえもんが好きでしたが、
最近息子がすっかりドラえもんに夢中で
昔の作品から最近の作品まで見ることが多いです。
という状況だったのでなんとなくブックオフで手に取って
買ってしまいました。
一応ドラえもんを学問としてまとめようという試み
だそうなのでややこしく分析なんかをしていますが
とにかく著者のドラえもん好きが伝わってきます。
第一章でスネ夫に弟がいるとかのび太のママの旧姓とか
ちょっとした小ネタが披露されてちょっとおおっと思ったり。
しかし、第二章ではいかにドラえもんが海外に広がっていったかや
コミックの発行部数だ何だの話になって少し読みづらくなりました。
でも最後の第三章でドラえもんの魅力を本当に端的にまとめていて
とても素晴らしいと思いました。
やはり私が理系の道に進んだのもドラえもんが一役
かってたのではないかなぁなどと下らないことを考えたりもしました。
時間がない方は第一章と第三章を読めばいいかなと思います。 -
面白いと思う。特に1章、3章。2章は映像や漫画の「ドラえもん」が海外にどう伝わっていったのかを扱った章なのだが、数字が多くて少し分かりにくい感じがした。
ドラえもんの物語の内容に突っ込んだ文章は、面白くてクスッと笑ってしまったり、なんだか目頭が熱くなったりすることも。学ぶだけでなく、読者の感情を動かす新書は素敵だと思う。 -
自ら組み立てたデータベースを基に、ドラえもんの人気と魅力の秘密に迫る。
コミック未収録を含め、執念にも似た愛情を注ぐ著者は大学教授。
日本はもとより海外での人気の高さと、海賊版発行についても触れる。
アジア諸国では人気だが、なぜ欧米では受け入れられ難いのはなぜか?
死や別れや環境問題にまで、テーマに取り入れた藤本弘先生を絶賛する。
この手の著書にしては珍しく、原版からの絵の引用が一切ない。
それは僕らの記憶に深く刻み込まれているため、無理に用意する必要はないのだろう。
「あらすじで読むドラえもん」では、それを見事に体現してみせている。
雑学好きの方にも、お勧めでできるポイントは幾つかある。
しずかちゃんの意外な趣味…。入浴好きと密接な関係が伺える。 -
所在:展示架
資料ID:10500328
請求記号:726.1||Y79||343 -
前半は統計的な数字の紹介。後半は漫画の文字起こし。
ドラえもんについてあれこれ論じるとき、そこに込められたメッセージに焦点が当てられる。メッセージって必要なんだろうか。
のび太がいつも道具に頼って失敗するのは、安易な方法によったための自滅を教訓としていると。
違うだろう。
「こんなものがあったらいいな」って夢が叶う擬似体験と、うまく使えば成功したことを失敗してしまうのび太を「バカだなぁ」と笑うギャグマンガ要素の組み合わせにすぎないだろ。
その中で、言葉にしてしまってはあまりに陳腐になってしまう優しさや思いやりや悲しさ、怒り、卑劣さなどを読んだ人が汲み取って感じ取るものではないのか。
ギャグの解説のようで、不粋。