はじめて考えるときのように 「わかる」ための哲学的道案内 (PHP文庫)

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569662039

感想・レビュー・書評

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  • 哲学の本たけど、とても読みやすくわかりやすい(わかりやすいからこそ、わからないことがわかったような…)。
    考えることを考える。問いを考える。難しいけど、難しいからこそ、おもしろい。

  • 考えつづけても必ずしも正しい答えを見つけるわけがないでしょう。
    ではなのために考えるだろう。なんで考えてしまうんだろう。
    幸福という形のないものを得るためですか。
    それとも 人間のしょうもない本質ですか。

    特に抽象的な問題に対して
    私が見つける私が思う答えが
    きっとその問題に対して絶対的な真理じゃない
    その答えも私が経験していたことに制限されている。
    例えこれが今の自分が思う答えだとしても、いつか違うことを経験したら答えが変わってしまうだろう。きりがないのではないか。
    考えてどうするの…

    話しが極端すぎたかもしれない。
    真の答えなんて 求めなくていいかもしれない
    人間の論理背景でモノを考えることはそれなり意味がある。人殺しとかをしてはいけないと一応認めたほうがいいかも。
    「絶対的な正しさがないからその答えに何の意味があるのか。」なんて言って考えることを無意味だと思った一分間前の自分は、つまらなかった。

    肉体がある限り 自由な思考はできないのではないか。
    本当の自由なんてないってわかっていますが。
    それでも肉体は思考を制限するように思う。
    例えばドパミンにやられてるから
    私は享受主義が答えと思ってしまうとか
    ブサイクでよくからかわれたりするから
    独我論で逃げた…とか
    そしてこれらの場合、自分がうまく自分を騙して、ドパミンやブサイクは潜在意識のレベルで…

    私が思いついたというか、見つけた答えが、なんでそれが答えなの…

    問いを問い直し続けても…


    以下抜粋
    「論理は前提から結論を導く道筋にかかわる。
    前提と結論それ自体の正しさは論理の正しさとは別。」
    「条件文というのは、その条件が満たされていないときのことは何も主張していない。たとえば「晴れたら動物園に行こう」と言っていたお父さんが、雨なのに「行くぞー」ってみんなを連れてっちゃった。でも、嘘つきというわけではない」
    「否定はことばで表わされる。そこでぼくはさらに、ことばがなければ否定はない、と言いたい」
    「夢だったのかもしれないって、ある一夜のことを考えるってのはありだけど、生まれてから死ぬまでのぜんぶが夢かもしれないって考えることはできない。それはもう常識的にできないっていうんじゃなくて、論理的にできない。夢はめざめている現実があってはじめて夢と言える。めざめない夢はもう、夢じゃない」
    「何も思いつかないときだって、問題の答えに耳を澄ましているかぎり、その緊張が失われていないかぎり、そのひとは考えている」

  • 「つめこんで、ゆさぶって、空っぽにする」
    考えるとはどういうことなのか、論理的とは一体何かということをユニークな文体で書いた哲学の入門書のような本。

    自分自身、考えることが苦手だと感じており、何かヒントになることが無いかと思い読んでみた。
    結論、抽象度が高すぎて参考になることは少なかったが、この本の内容を自分なりに咀嚼すること=考えることだなと思った。

  • ■メインテーマ
    考えるってどうすることか?
    考えるとはどういうことか?

    ■著者の主張
    自身の知識から生じる問いを新しい関係で結びつける行為。

    ■学んだこと
    問いが生まれるからこそ、今まで見えてこなかったその問い(問題)
    の新しい見方が生まれる。

  • "考える"という事を考えながら読み進めると、思考が整理されていく心地よい読了感を得た。そして好きなのが植田真さんの絵。本の中に散りばめられた絵を辿ると素敵な物語が現れる。ちょっと誰かと話をしたくなる物語。


  • 挿絵がなかったら⭐︎3かな。

    平易な文で書くということでかえって難しくなるような。これが哲学なのかな。

    第6章くらいが自分には丁度良かった。
    虎視眈々と自分を外に開いていく
    というフレーズがお気に入り。

    絵だけでもストーリーがあるということで、是非じぶんなりのストーリーを考えながら見るのをオススメします。

  • 読了日 2020/08/28

    野矢先生の哲学入門のような本。
    Unlimitedにあったので読了。

    「考える」ってどういうこと?ということを、
    やさしい語り口で例と照らし合わせながら一歩ずつ考えていく一冊。

    紙でほしい。

  • なんだか不思議な本だった。スッとはいってくる

  • 論理は考えないためにある。

  • 考えるとは何か、つかめたようでつかめないような、、
    問題が何で問題かのか、それをはっきりさせることで答えが見えるという話は参考になる

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著者プロフィール

1954年(昭和29年)東京都に生まれる。85年東京大学大学院博士課程修了。東京大学大学院教授を経て、現在、立正大学文学部教授。専攻は哲学。著書に、『論理学』(東京大学出版会)、『心と他者』(勁草書房/中公文庫)、『哲学の謎』『無限論の教室』(講談社現代新書)、『新版論理トレーニング』『論理トレーニング101題』『他者の声 実在の声』(産業図書)、『哲学・航海日誌』(春秋社/中公文庫、全二巻)、『はじめて考えるときのように』(PHP文庫)、『ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む』(哲学書房/ちくま学芸文庫)、『同一性・変化・時間』(哲学書房)、『ここにないもの――新哲学対話』(大和書房/中公文庫)、『入門!論理学』(中公新書)、『子どもの難問――哲学者の先生、教えてください!』(中央公論新社、編著)、『大森荘蔵――哲学の見本』(講談社学術文庫)、『語りえぬものを語る』『哲学な日々』『心という難問――空間・身体・意味』(講談社)などがある。訳書にウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』(岩波文庫)、A・アンブローズ『ウィトゲンシュタインの講義』(講談社学術文庫)など。

「2018年 『増補版 大人のための国語ゼミ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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