- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569668321
作品紹介・あらすじ
中国では曹操や諸葛孔明、日本では源義家や武田信玄が学んで活用した「孫子の兵法」。人類史上初めて戦争のメカニズムを体系的にまとめた理論書『孫子』は、今日においてもアメリカ陸軍の参考書として採用され、また「彼を知り己を知れば百戦して殆うからず」のように、「広く人生一般に通じる知恵」も数多く含んでいる。本書は『孫子』をわかりやすく現代日本語に直した超訳本である。
感想・レビュー・書評
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以前から、孫子や孔明などの中国の軍略家の本を読もうと思っていたが、なかなか手につけられず、やっとこさ読んだ本。負け戦の6パターン「走る」「弛む」「陥る」「崩れる」「乱れる」「逃げる」やダメな将の5つのパターンなど、様々な場面を想定し、分類されている。西洋で言えば、フレームワークだ。戦は、兵隊のモチベーションを維持しつつ、国の軍費を抑えつつ、以下に敵国を自分の思い通りに動かすかが勝負になる。その戦略の知恵が詰まっているので、ビジネスにも応用ができると感じた。西洋でいうとフレームワークというのだろうか?様々なフレームワークがでてきて、非常に勉強になった。これからは東洋の時代かな〜
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私にとって、孫子の兵法 =「わんこら式数学の勉強法」です。
建築家から構造エンジニアに転身しようと思い立ち、高校数学高校物理を復習していた時期があります。大学が建築デザインだったので必修の数学物理の単位が足りず、かといっていきなり編入出来るほど得意でもなかったので仕事と平行して夜間のクラスを取っていました。その時に非常にお世話になったのが「わんこら日記」です。京大理学部を数学専攻で卒業し、現在は予備校で数学と物理の講師をされている畠田氏が発信しているブログです。
畠田氏の勉強法は人間心理を熟知した上で、彼が京大理学部で苦労した経験をもとに研究開発を進められてきた手法で、孫子の兵法に通じるところがあります。勉強法というより戦略の立て方に重きをおいていて、「完璧にやろうとすると絶対に挫折するから出来ることをやる」の考え方を基本に「こだわりを捨てること」や「無理やりページを進める必要性」を解き、大勢の受験生を合格に導いています。
そもそも「孫子の兵法」は現代にも通用するビジネス戦略として名高いのですが、その中でも「わんこら日記」が独特なのは、部下を持つ者の心得として孫子を引用しているのではなく、いかに己を知り己をマネージメントするかにおいてこの兵法を参考にしていることがあげられると思います。
「兵は神速を尊ぶ」= 上手く勉強ができる人は根性に頼って長時間ムリをするのではなく、自らを勢いに従わせるように運用する。即ち今の自分が短時間で出来ることを集中してやるべし。「戦わずして勝つ」= どれだけ計算が得意でも難しい計算をし続ければ、どこかで計算間違いを誰でもする。だからややこしい計算はできるだけ避け、式の扱い方や解法を工夫するべしなどなど。とにかく受験だけでなく人生全般に必要な心得が満載です。
私の理転への野望は頓挫しました。でも苦手だった理系科目を一年間みっちりと、しかもあんなに楽しく勉強出来たのは「わんこら日記」のおかげです。なによりこれから他の勉強するのにも参考になる考え方を身につけることができたと思います。ひそやかに畠田氏の今後の活躍を応援しています。そして孫子の兵法はもうちょっと古典的で小細工のないものを買って手元に置きたいと思います。 -
ちょっとくどいところもあるが、分かりやすい。とっつきやすい文章構成と、スタイルで比較的読みやすい。