- Amazon.co.jp ・本 (477ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569678399
作品紹介・あらすじ
隣国を次々に従え、世界帝国への道をひた走る隋帝国。その矛先は琉球、そして朝鮮半島へと向けられた。倭国に攻めてくるのも時間の問題……。この危機に敢然と立ち向かったのが、厩戸皇子、のちの聖徳太子である。▼遣隋使となった小野妹子をはじめ、周囲の人びとを巻き込んだ聖徳太子の戦いの行く末は!?▼「なぜ隋の煬帝を怒らせる国書を送ったのか」「“聡耳”と言われた理由」「その後半生に政治的空白期があるのはなぜか」「黒駒伝説の真実とは」――聖徳太子をめぐる数々の謎を解き明かしながら、東アジアを舞台に壮大なスケールで描かれる、衝撃の古代史小説。
感想・レビュー・書評
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爆撃?こんなのあり?これもありか?と読み終った時、小野妹子がかわいそ過ぎでしょって、ツッコミたくなります。
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聖徳太子が実在しているとするならば。
歴史に足をつけている小説のはずなのに、奇人の聖徳太子が現れると『とんでもないこと』が起きる。……というのはいささか誇張気味でしょうか。
けれども飛鳥時代の人々にとって国内外問わず、聖徳太子のやることなすこと理解しがたく、主人公である妹子は長く彼に対しての愚痴を漏らしています。
そんな聖徳太子の存在、敵国隋、戦争、沢山の人々が動いて戦ってその果てに、という小説です。
聖徳太子は面白い、面白いけど出てくると不安になる、個人的にあまり類を見ない小説で、そこが楽しくもありました。
とんでも聖徳太子が一発ネタに終わらず、最後まで読んで歴史を見届けてこその物語だと思います。面白かったです。 -
タイトルに惹かれて読みました。
エキセントリックな聖徳太子に振り回される小野妹子。でも、コメディではなく歴史アクションとして書かれています。
歴史書の一文を独自に解釈し、歴史上そうであったかもしれないと思わせるところがおもしろいです。
ラストシーンでは、ちゃんと爆撃します。
タイトルに偽りなしです -
爆撃ってなによ、爆撃ってとまずタイトルに呼ばれて購入。そして読み始めてすぐ引き込まれた。すごい。すごかった。怒涛の勢いで読ませる読ませる。途中、高句麗と隋の戦いのあたりで延々戦闘シーンが続いたときは少しだれたけど厚さのわりに字数は少ないのかさくさくっと読み終わった。そして面白い。でもただ面白いだけじゃなくて恐ろしさもあるし、なぜ人は戦争をするのかという問いかけもある。ただラストで煬帝がありきたりな平和を口にしたときは違和感というかご都合主義的なものを感じたけどそんなことは問題ないくらい良かった。
また、この切り口は確実に初だ。聖徳太子といえば古代史のスーパースターで天才で山岸涼子の漫画的には超能力者というイメージだけれどこの作品の聖徳太子は変人で思いっきりはた迷惑だがこれまでになく地に足のついた人物のように感じた。著者がおそらくこの人物設定を思いついたきっかけの逸話である十人が同時にしゃべっても聞き分けられたというのは史実ではないだろうが、そんなことは関係なく、聴覚の異常な発達というもはや障がいとも呼べる能力をもって生まれただけだという決して幻想的でない裏付けを提示されたことで聖徳太子も普通の人間だったという座りの良さがあった。それに個人的なことだが私自身、この聖徳太子とは比べ物にもならないが人の顔を覚えるというか区別するのが苦手で声で見分ける(聞き分ける)癖があるので理解しやすかったし親しみが持てたというのもこの人物設定に共感した理由だった。
戦争はつらいけどほんとに面白かった。 -
すっごい面白かった。聖徳太子の見方が90度変わりました。この小さな島国が他国に占領されることなく、現在に至る奇跡は必然だつたのでしょう。
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笑った。聖徳太子こと厩戸皇子が気球に乗って隋に火炎投げつけるよ。
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とても面白く読めました。
奇想天外な展開と思いきや、かなり史実をおさえているところもあり、事実はどうだったのだろうかと思いを巡らせられました。