「勉強しろ」と言わずに子供を勉強させる法 (PHP新書 602)
- PHP研究所 (2009年5月16日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569707532
感想・レビュー・書評
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【概要】
中学受験生、医学部受験生、司法受験生、ロースクール受験生を30年近く指導してきた筆者が自身の経験をまとめたもの。一般的にエリートと言われる受験生を指導する中で出会った様々なタイプの子どもとその親について分析をしており、実例を出しながら結論をまとめている。
【印象に残ったところ】
・「できる子」の親は教えないで(勉強を強制せず)伸ばす
・「自分のお子さんを部下にしたいですか」という父親への問いかけ
【レビュー】
子どもに勉強してほしかったら「勉強しろ」と言わずに勉強したくなるように仕向けること。知的好奇心の引出し方、上手な褒め方・叱り方、等を親が勉強することから始まる。
親の価値観(子供は勉強するべきである等)を子どもに押し付けない。
(勉強ができれば生きていける時代でなくなったことを認識)
子どもの前に現れる障害物を取り除かないこと。はしごをかけない。
多くの経験、体験をさせ、子供の世界観を広げてあげる。
できる子とできないこの差をつくる大きな要因「能動性」「継続性」「粘着性」「論理性」の育成。
「学力がある」「能力が高い」ということ以上に、「正直である」「社会性を育む」「興味があることに熱中できる」ような育て方が大切。
親は、自分の子供に対して盲目的になりがちで、正当に評価できていないことが多く、客観的に分析することができないため、子どもの可能性を奪っていることも多々ある。第三者の客観的な評価も参考にする必要がある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
伸びた子供、伸びなかった子供のケースが多く紹介されていて、参考にはなる。でもタイトルには合致していないと思う。
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子供の特性をよく見極め、その個性を前向きに評価することが大切とされています。もちろん愛情を持って接することが前提です。
接する中で一番してはいけない事は、「親が先回りして答えを用意する」事とされ、その通りかなと共感しました。
当たり前ですが結果の在り方はその過程で決まり、その過程でどのように親として関われるのかが重要で、その過程と結果の良かったところを見てあげたいと感じました。
また親が忙しいは言い訳で(反省。。。)、その中で向き合うことが重要で子はそれも見ているとされ、伝わる程度はあると思いますが、そう理解し押し付けず接しようと思います。
著者のは教育者で、私自身はごく一般的な社会人に過ぎず著者の行動全く同じようにすることは出来ませんが、参考になる所満載でした。 -
子供がある程度大きくなると直面する悩み。子供に勉強することの楽しさをわかってほしいが、なかなかうまくはいきませんでした。難しく感じていたのでこの本を手に取ってみました。
メモしたいところ:
できる子の親は、積極的に手助けをするわけではなく、根気強く子供の苦手な漢字練習や逆上がりの練習に付き合う。早くできるようになるコツや攻略法を追い求めず、手間暇かけてでも子供に弱点を克服させ自信をつけてあげる。 -
//破棄
勉強本のようでしたので中古購入。
こどもの見識を広めるには、まず、親が自分の見識を広めるよう努力すること。
○価値観
子供が失敗や挫折をしても、決して否定してはならない。
○できる子の親は、教えないで育つ
自信がつくのは、子供自身が「うまくできた」と思えたときです。
単純に、「褒めると自身がつく」という解釈は誤り
○継続
1日1粒のピーナッツを食べ続けること。簡単なようで、これを続けるのは難しい。
平凡なことを毎日、継続してできる人間が非凡になれる。
○勉強
むやみに、「勉強しなさい」とは言いません。
ただ、勉強を一生懸命やり、人と違う努力をすると、大人になってから
どういうことができるか。ということは、教える必要があります。
○今日のできごと
今日あったこと(電車で大人ふたりが口論していたなど)の事実を子供に伝え
どう思うか?を聴くことで、親子の交流がはかれる。 -
あー、こういうのだめだ。基本、著者の自慢がベースに見える。。。
まぁ、著者自身のお子さんの話は親ばか話ってことで微笑ましいけれどね:-) -
いろいろ惑わされないために、知識としては吸収しておく。
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著者の方、エビデンスの数は相当なものと感じました。
娘二人に対しては、これからだと思いますが…
自分のお子さんを部下にしたいか?
良い質問です。 -
レビュー省略
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おかしなことを書いていることはないけど、この本を読んで新しい発見は何一つなかった。
内容はその通りだと思う所多数なのだが、タイトル「勉強しろと言わずに子供を勉強させる」というのは見掛け倒し。難しいところなんだけど、文中の事例も、放任したからやる気を出したのか、もともと自発的な子だったのか微妙だと思った。
放任や「褒めて伸ばす」で上手くいった例だけを挙げても意味はなく、上手くいかなかった事例も多々あるだろうとの突っ込みには本書は耐えられない。
個人的には、「褒める」「過干渉をやめる」というのは子育てに限らず人材育成本などでもよく聞く話なのだが、それがうまくいかない。本書でその極意かヒントを知りたかったのだが。
蛙の子は蛙、自分の子供なんだから自分の子供の頃を思い出せ、という章も「その通り」と思う一方、やっぱり別の個人であるわけで。