空腹はなぜいいか? (PHP文庫)

著者 :
  • PHP研究所
3.55
  • (2)
  • (10)
  • (5)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 85
感想 : 11
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569763811

作品紹介・あらすじ

痛風、糖尿病、高血圧、アルツハイマー……これらの病気は、すべて血液の汚れが原因です。空腹力をつければ、改善、防ぐことができる!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  体の不調は血流の汚れが問題であり、題名にある空腹(=満腹になるまで食べない)のほか、下半身を使った運動やストレスを溜めないといった方法で、血流を良くすることの重要性を説いていた。
     本書の考え方は東洋医学的で、ウイルスに対してあらゆる薬で対抗する西洋医学的な発想に否定的な立場を取っている。個人的には、筆者の言い分にも一理あると思っていて、薬漬けにするような治療に対して、食生活の改善によって免疫力を高める事で病気に抵抗する方が、健康的な解決方法と感じた。ただ、本書で提案されているニンジン・リンゴ・ジュース等は、理想的かもしれないが生活に取り入れるのは難しいと思うので、食べすぎないように日頃気を付ける位で良いのではと思う。

  • 真新しい情報は特になかったが、
    生姜紅茶は実践してみようと思う。

  • 途中から独特すぎてついていけなかった。ちょっと宗教ぽいというか。。

  • 「空腹力」の改題Kindle版。アンリミテッドにて読了。
    読んでいる最中に既視感があり、何かの改題だと分かる。最後にその種明かしがあった。再読と分かりつつおさらいとして読んだが、いくつもの気付きが新たにあった。本を再読する事は必要。
    ついこの前に「空腹力」を紙で読んだが、復習とkindleでの速読の練習として読む。

    下記にハイライトした個所をコピペ:

    20
    メモ | 位置: 10
    進化論的解釈だがこのファクトは重要。以下コピペ: その証拠に、食料が不足して空腹になり、低血糖症状(ふらつき、手のふるえ、ボーっとした感覚、失神……)に陥ったときに、血糖を上げるホルモンは、アドレナリン、ノルアドレナリン、グルカゴン、サイロキシン、成長ホルモン……等々、10種類くらい存在します。しかし、逆に食べ過ぎで、血糖が上昇(長く続くと糖尿病になる)した場合に、血糖を下げるホルモンは、インスリン一つしかないのです。

    オレンジ色のハイライト | 位置: 10
    よって我々人間の体は、空腹には慣れており、空腹のときに健康と生命を保つ 術 を充分に知っているわけ


    オレンジ色のハイライト | 位置: 13
    けれども、そうした余剰物、老廃物を処理する能力が充分に備わっていないため、高血糖(糖尿病)、高脂血症(肥満、脂肪肝、動脈硬化、ひいては高血圧、脳梗塞、心筋梗塞)、痛風などの「食べ過ぎ病=生活習慣病」にかかり、もがき苦しんでいる、というのが現状


    オレンジ色のハイライト | 位置: 34
    空腹になると胃から「グレリン」というホルモンの分泌量が多くなり、脳の働きを活性化さ


    オレンジ色のハイライト | 位置: 39
    だ。「逆もまた真なり」で「空腹(吸収する必要がない)は排泄を促進する」。よって究極の「空腹」状態である断食中は口臭、 舌苔、痰、目やに、鼻汁、濃い尿などの排泄現象のオンパレードに


    オレンジ色のハイライト | 位置: 44
    「空腹」時は、何か物足りない感じはするが、心身ともにスッキリと軽くなる。それは、空腹になると、脳から快感ホルモンのβ‐エンドルフィンが分泌され、さらに気持ちを安定させる脳波(アルファー波)が出現するからで


    オレンジ色のハイライト | 位置: 266
    白血球は、血液という海の中で泳いでいて自分で勝手に動き、ばい菌を食べたり、ガン細胞を食べたり、体の老廃物を食べたりしています。白血球はスカベンジャーといわれるように、体の中の掃除屋です。  この白血球の力が、簡単にいうと免疫力です。われわれがお腹いっぱい食べると、血液中の栄養が多くなります。すると、白血球もお腹いっぱいになってしまって、ばい菌が入ってきても、ガン細胞ができていても充分に食べなくなってしまいます。つまり、私たちがお腹がいっぱいのときには、免疫力も落ちてしまうわけ


    オレンジ色のハイライト | 位置: 302
    たとえば、お腹がすいているときにご飯、パン、ラーメンなどの炭水化物を摂ると、消化されて血糖になるのに1時間以上かかります。つまり食べてもすぐに満腹になるのではなく、1時間は空腹のままなので、食べつづけることができるのです。満腹感を感じないままにそのまま食べつづけると、どうしても食べ過ぎることになります。  ですから、お腹が空いたと思ったときには、チョコレート、黒砂糖、ショウガ紅茶(作り方については 第3章 参照)などで糖分を補うと、1分で血糖値が上がって、空腹感がなくなり


    オレンジ色のハイライト | 位置: 409
    朝食をきちんと食べなければ、頭が働かないといったことがよくいわれます。しかし、ほんとうにそうでしょうか?  お腹をすかせると、胃からグレリンというホルモンが出てきます。これは、「飢餓ホルモン」と呼ばれるもので、視床下部に働いて食欲を増進させる働きを持っています。絶食によってグレリンの血中濃度が高くなり、食べることで血中濃度は低下します。やせている人は、グレリンの血中濃度が高いのですが、太っている人は、血中濃度は低くなり


    オレンジ色のハイライト | 位置: 415
     アメリカのエール大学のホーバス博士によると、グレリンが出ると、脳の 海馬 の領域の血行がよくなって、頭が働くことがわかっています(「ネイチャー神経科学誌」2006年3月号)。つまり、人類は空腹に耐えてきたからこそ、いろいろ工夫したり、ものをつくって文明を発達させることができたのです。人類の文明は、空腹の産物だといっていいくらい


    オレンジ色のハイライト | 位置: 473
    そのように鍛えることによって、衰えを防ぐだけでなく、筋肉はますます発達するのです。筋肉は 90 歳まで発達します。少し前までは、筋肉細胞は数が変わらないので、ただ肥大するだけといわれていたのですが、筋肉細胞の横に 傍 細胞 という細胞があって、この細胞が新しい筋肉細胞をつくることがわかってきてい


    オレンジ色のハイライト | 位置: 593
    この血液が汚れるもっとも大きな原因が食べ過ぎ、飲み過ぎです。すでに第1章で述べたように、食べ過ぎることによって、胃腸に大量の血液が集中するために、大腸、腎臓などへの血流が不足し、排泄が悪くなって血液中に老廃物が溜まるのです。  ことに問題なのは、動物性タンパク質の摂り過ぎ


    オレンジ色のハイライト | 位置: 658
    また、嫌なことが続けば人間は憂うつになります。運動したり、楽しく幸せなときは体温も高くなりますが、悲しみや不安などのストレスが続けば憂うつになったり、怒りや憎しみといったマイナス感情にとらわれます。すると体が硬直し、低体温になります。実際、うつ病の人は低体温です。低体温になれば代謝が落ちいっそう血液が汚れるの


    黄色のハイライト | 位置: 869
    以前は、細胞がガン化すると一方通行でどんどん悪くなるというのが定説でした。しかし、免疫力が高まると、ガン細胞が正常化する「脱ガン現象」も起こることがわかってきました。


    オレンジ色のハイライト | 位置: 890
     自然医食療法の権威者であられる森下敬一博士は、 40 年以上前に「ガンは血液の汚れによる全身病である」と発表されました。そして、肉の摂り過ぎは全身、卵の摂り過ぎは下半身、乳製品の摂り過ぎは上半身のガンになるという理論も提唱されてい


    オレンジ色のハイライト | 位置: 1,117
     食べないのですから、胃腸、肝臓や膵臓といった消化器官は休まります。そして、消化作業のためには酸素が大量に必要ですが、それもそれほど必要がなくなりますから、肺の負担は減っていきます。  さらには脳の負担も軽くなるのです。種々の器官が休息できるので、そうした器官に命令を下している脳の負担が軽くなるわけです。  食べるということは、このように全身の器官に負担がかかっているのです。断食をすることによって、それらの負担が軽くなるわけです。断食中は、全身の各器官が働く必要性が減少するのに、血液の供給はふんだんにあるという状態になります。体の全組織はその余力を利用して、それぞれの組織の復旧作業をはじめるの


    オレンジ色のハイライト | 位置: 1,249
    昼食としては、患者さんにはそばを軽く食べることをすすめています。そばは鉄分、カルシウムなどのミネラルや、ビタミン、 などの含有量が多く、8種類の必須アミノ酸を全部含む良質のタンパク質と消化されやすいデンプン、それに血管を強化して脳卒中を防ぐルチン(ビタミンP)を含む超健康食品


    オレンジ色のハイライト | 位置: 1,374
    発熱は、老廃物を燃焼させて血液を浄化している結果とみます。体の自然治癒力を発揮するための自然な反応とみなすのです。  すでに何度かお話ししたように、この血液の汚れを処理してくれるのが「白血球」です。白血球は殺菌作用や老廃物貪食作用などで免疫力を高めて人体を防御するわけですが、白血球が活発になるのは体温が高くなっているとき


    オレンジ色のハイライト | 位置: 1,763
     酢は体を冷やす陰性食品です。ただし、酢にはコレステロール値を低下させて脂肪肝を防ぐ作用もあり、肥満を防ぐ効果もあります。  しかし、最近の酢は合成酢や混合酢など、化学的にできたものがほとんどです。健康のためには値段が高くてもオーガニックな本醸造の酢を使うことをおすすめし


    オレンジ色のハイライト | 位置: 1,767
    みそやしょうゆは体を温める陽性食品です。時間をかけて自然に発酵したものを使うと、腸内の有効菌を育て、腸の大掃除と腸の吸収力、造血力を強める重要な働きをします。ですから、化学的な早作りのものや添加物入りのものではなく、自然醸造のものを使って


    オレンジ色のハイライト | 位置: 2,127
    本書は、二〇〇八年一月にPHP研究所から刊行された『空腹力』を改題し、加筆・修正したもので

    やっぱりそうか!

  • 漢方薬やニンジン・リンゴジュースのみをを飲む断食で治療するユニークな保養所の院長である著者の空腹力についての著書。

    以前から、「飽食の時代」を生きる現代人の食べ過ぎ、飲み過ぎについて、断食まではいかずとも、空腹の時間帯をもつことの大切さに関心があったので、復習のつもりで読了。

    現代の人間、特に発展国では1日3食が当然のように推奨され、あまりお腹が空いていなくても起きたら朝ご飯、昼休みには昼ご飯を食べ、間食をして夕食にもしっかり食べる。

    これでは、消化が追い付かず、いつも腸の中に食べ物や老廃物が残っている状態が続き、思考や肉体活動、胃での消化に使うべき血液が腸に集中してしまい、常に眠たかったり、倦怠感等で動くことさえ億劫になったりしてしまう。

    また空腹時には、サーチュイン遺伝子という長寿遺伝子も活発になるため、空腹な時間帯をもつことは、健康や長寿にとってすごくいいこと。

    しかし、今の日本で断食をしようと思っても、誘惑も多いし、人付き合いもうまくいかなくなるかもしれない。
    そこで、夕食を食べたあとは間食せず、朝食を抜き、昼食まで水で過ごすというプチ断食を試してみてはどうだろう。
    昼食の内容も、本当の断食からいきなり普段の食事と同じ量を食べないのと同じで、少し控えめな量を食べるにとどめる。
    朝から何か食べないと力が出ないと思うかもしれないが、慣れると食べないほうが今まで消化に回されていた午前中の血流が、しっかりと脳や身体に行き渡り、活動的な午前中を過ごすことができる。

    また、季節の野菜、果物、魚介等、季節のものを食べることで、夏は身体を冷やし、冬は暖めるといった食べ方もできるようになる。

    自分も朝食を抜き始めて、7年以上になる。
    もともと健康体ではあったけど、毎年1年に1度は出ていた高熱もなくなり、風邪はひかなくなった。食事法には勧められているものがたくさんあって、それぞれに主張が違う。自分が取り組みやすいものを試してみて、それが自分に合わなければ違うものをすればいいというスタンスでやればいいと思うし、自分の直接のエネルギーを作ったり、身体を作っていく食事について、何を食べるかとどう食べるかについて、もっと考えていきたいと思う。

  • 石原結實 著「空腹はなぜいいか?」、2015.6発行。6000年前のピラミッドの碑文に「人は食べる量の1/4で生きている。残りの3/4は医者が食べている。」(食べ過ぎるから病気になり、医者が生活できる)とあるそうです。空腹の効能は、①長寿遺伝子の活性化 ②免疫力の向上③脳の活性化 ④排泄が良くなる ⑤精神の安寧 ⑥体温が上がる。病気は血液の汚れから。汚れの原因は、①動物性蛋白質の摂り過ぎ ②運動不足 ③ストレス ④冷え ⑤有毒物質(食品添加物、薬品など)。血液の流れを良くし、汚れないようにするには逆を!

  • 勉強なりました。

    空腹時に放出されるホルモン物質「グレリン」
    このホルモン物質が放出されると、海馬の血行が良くなり脳の回転が上がる。
    ・空腹=脳の機能が上がる。
    ・満腹=脳の機能が下がる。
    現代は満腹になることが多い。この満腹時に起こる脳の機能の低下を実感している人は多い筈。


    環境汚染物質、食品添加物、化学調味料、薬品。
    これらが身体に入ってきた時に身体は、胃液や腸液、膵液などで有毒物を薄め、嘔吐や下痢をして体外へ排出する。
    この時の身体の反応は正常な状態に戻そうとする行為なので、無理に薬などで対処してしまうことはよろしくない。

  • 飽食により、血液の汚れや、内臓に負担がかかり病気になりやすくなるということを、経験談から述べている。

    かぜ薬も負担になっているらしい。
    確かに今、死因ワーストの癌、心臓病、脳梗塞などは、昔はそれほどおおくなかったようだが、別の病気が流行っていた。

    西洋医学と東洋医学の良い所を取捨選択できるようになりたいものだ。

全11件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

イシハラクリニック院長

「2006年 『がんにならない がんに負けないための本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

石原結實の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×