- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569799353
作品紹介・あらすじ
生物の時間を物理学的に記述することはできるのか。発生のタイミングはどのように決定されるのか。生物と時間に関するさまざまな謎を、幹細胞研究者、形態学者、時計遺伝子研究者が論じ合う。「半分生きてる存在、クマムシの時間はどうなってる?」「生物の時間は二度発明された」「人間に言葉を教えるのは『構造』」…現代美術、「七人の侍」まで飛び出す、知的興奮必至の一冊。
感想・レビュー・書評
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東京大学農学生命科学図書館の所蔵情報
https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=2003008756詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
4〜5
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所在:展示架
資料ID:11101302
請求記号:460.4||N83||047 -
吉村先生が出てきてびっくり。
ゲノム解読は新たな言語の獲得にすぎないのかな。分子レベルでの解析も有意義なこととは思うけど、もっと大局観をもって大きく捉えた方が、概念というか枠組みを捕まえるには近道のような。
でもその視点に立つと、科学でなく哲学に帰結する。
そもそも今や科学と哲学を区分して論じる段階にあるのかないのか。
はてさてふむー。 -
鼎談(三人での会話)って好きなんですよね。それで、最先端のこととかをいろいろとしゃべってるんだけどよくわからない。でもそのよくわからない話を聞くのが心地よい。ファミレスで聞き耳を立てる感じ。生物学に構造主義を入れてそれで偉くなった人がいるとか、そういった情報が好きな人にはおすすめ。私は大好きだからこの手の本はいくらでもよみます。新書の醍醐味。(チーズ味)生命の意味を専門家が語る。これは、鼎談じゃないと怖くてできないよね。なんか、中身もう忘れちゃったけど、刺激は受けた。ゾウムシって宇宙で冬眠する無敵の生物みたいなのがいるんだけど、つまりそれは、ある構造がコールドブートしていきなり生物になる。その、ブートしていないとき、それは生きているのか死んでいるのか?まあ時間は止まってるんじゃあないか?みたいな話。
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数回読み終わってるんだけどw 自分で理解できてないだろうな、と思うから☆みっつ。注釈もあるし、テーマ毎の前書きがあるので、イメージは浮かべやすいのだけど、賢い人々の対談なだけあって、ちょっとやそっとじゃ理解できないのです。わたしには。生物って生きてるってどういうことだろなーって、今までと違った目線で物をみられるようになるわくわく感はあると思います。あと数回読んだら、人が読みたくなるようなレビューが書けるかしら(^_^;)
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理研CDB(理化学研究所発生・再生科学うんちゃらなんちゃらセンター)の研究者である三人の対談形式で綴られる、生命と時間についての話。
私が特に印象深かったのは、次の二つ。
まず驚いたのが三人の会話の知的レベルの高さ。
生物学史的な話から、専門外に近い言語学の話、さらには絵画の話、サッカーの話まで。それらを通して、生物と時間についてのトークが展開され、その裏にある核心へ迫っていく。
……ありえない、ありえない。
きっとこれを最先端というのかもしれない。
そう思った。
そしてもう一点忘れてはならないのは、生物と時間について、色々な生物の次元で語られていること。
今では時計遺伝子と呼ばれているように、生き物の時間は分子レベルで解明されつつあるが、生物と時間の関わりはそれだけではないことを、この本は教えてくれる。
発生における胚の時間。
個体の時間。
生態学的な時間。
今まで、意識してこういう目で見ていなかったことが、とても恥ずかしくあり、勉強になった。
個人的には、この本は多少の生物学の知識がないとキツイように思う。
もしあなたが生物学に献身するつもりであれば、是非一読することを強くお勧めしたい。