毒 青酸カリからギンナンまで (PHPサイエンス・ワールド新書)
- PHP研究所 (2012年5月18日発売)
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感想 : 24件
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- Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569802855
感想・レビュー・書評
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毒とは何かがわかる良書。前半は毒の基本、後半は毒にまつわる事故・犯罪、最後に麻薬について説明している。麻薬は毒の定義からは外れるが毒として作用することから扱っている。
フグや毒キノコは当然毒があるとわかっているが、普段何気なく食べている銀杏やフキ、ワラビ、どくだみ茶にも毒となる物質が含まれていることに驚いた。これらは少しならよいが食べ過ぎや体質によって中毒を起こすという。またスズランの花を挿しておいたコップの水を飲んで死に至ったケースなど身近なところに毒となるものがあり注意しなければならないと思った。
毒と薬の関係も面白かった。毒と薬というのは化学的な構造によるものではなく人間に有用であるか害があるかによるものでしかないという指摘から始まり、元々薬として使われていたものが実は毒であったということもあり、やはり気をつけなければならないと思った。
内容とは直接関係ないが、冒頭に凡例、巻末に参考文献一覧、本文中には引用元の併記と正しい論文の書き方で構成されているので、論文を書く参考にもなると思う。凡例や本文中の引用元の省略はある程度仕方がないと思うが、学術的な内容にもかかわらず参考文献すら省略することが多い中、ここまでしっかりとした構成になっているのは却って新鮮だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示