日本人の宝

  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569802886

作品紹介・あらすじ

お坊さんなのに『古事記』を愛読?神様も、人間と同じ間違いを犯す。「天皇は、うちの寺の信者です」って何!北野武監督に「救われた」人たち。世代を超えて、伝えたい。"光り輝く"61のエピソード。

感想・レビュー・書評

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  • 私は大学時代、「日本人は国際化に乗り遅れた民族」「西欧が先進、日本は遅れている」「それが証拠に自分の主張一つできないじゃないか」と学びました。日本(人)も案外捨てたもんじゃない、と解り始めたのはいつの頃だったでしょうか。
    自然を敬う心から発した神道と果てしなく懐の深い仏教。日本では重なるところがないと思われていますがそれぞれの分野の第一人者の話は見事に噛み合い、日本を語って行きます。

  • 伊勢BF.2018.1.1

  • 旧皇族の法学士と、千日回峰行の大阿闍梨の対談で、非常に面白く、日本を、日本人を見直す示唆に富んだ知識、発想、思想がテンコ盛りだ。互いにバックボーンが神道と仏教と異なる宗教であるにもかかわらず、相手の宗教に造詣が深く、互いに理解を示しながら、その真理に迫るところがいい。「おわりに」のところで大阿闍梨が、すべて宗教は突き詰めれば必ず同じ真理にたどり着く、「私の信じている宗教が一番」など、窓口のところでお互いに主張することが信仰の目的ではない、と語るが、それは、隣人や職場の人間、社会、ひいては世界の人々と分かり合える考え方とも思える。そして、そうした排他的でない、寛容な心を古来から持ち続けていたのが我々日本人だということを、歴史や文化を通じて語り合ったのが本書である。
    昨年東北大震災が起こったことを、どこぞの馬鹿な指導者のように「天罰」という気は毛頭ないが、日本人の精神のオリジンである『古事記』が献上された年から1300年となる今年、来年平成25年は、20年に一度の伊勢の神宮の御遷宮が行われ、出雲大社と熊野大社でも御遷座が、御遷宮と百何十年に一度というタイミングで行われることを、何らかの神のメッセージと捉え、世直しとはいかないまでも、なにか行き過ぎて、おかしくなった日本人の価値観を見直すよい機会とするべきだと思う。
    グローバリズム台頭や、昨今の家電業界の衰退にみられる日本型事業モデルの危機などと、やたら日本固有の文化、思想、価値観を否定する論調が跋扈しているが、対談者2人は、そのためには新たなイノベーションではなく、日本本来の価値観に立ち返ればいいと説く。日本は古来から、世界に通じる真理を体現してきた民族だと。あり得るんじゃないかな、と思う。日本の価値観が世界スタンダードになることが。プラットフォーム戦略がなんだってんだ、日本の「和」の精神がプラットフォームにだってなり得るさ。まずはそう思うこと。「自分の心」が先、周りの環境が先ではない!

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著者プロフィール

昭和50年(1975)、旧皇族・竹田家に生まれる。明治天皇の玄孫に当たる。慶應義塾大学法学部法律学科卒業。専門は憲法学・史学。作家。平成18年(2006)に著書『語られなかった皇族たちの真実』(小学館)で第15回山本七平賞を受賞。令和3年(2021)には第21回正論新風賞を受賞。著書はほかに『日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか』『日本人はなぜ日本のことをよく知らないのか』『日本人はいつ日本が好きになったのか』『日本人が一生使える勉強法』『アメリカの戦争責任』『天皇は本当にただの象徴に堕ちたのか』『日本の民主主義はなぜ世界一長く続いているのか』(以上、PHP新書)、『現代語古事記』(学研プラス)、『決定版 日本書紀入門』《久野潤氏との共著》』、『なぜ女系天皇で日本が滅ぶのか《門田隆将氏との共著》』(以上、ビジネス社)など多数。

「2023年 『日本のどこが好きですか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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