- Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569811772
作品紹介・あらすじ
「女子校っぽいよね」-同性にはすぐにピンとくるらしい。モテることより先に笑いをとりにいく、基本は他人に関心がない、余計なことをつい言ってしまう…一見すると、好き放題。そんな女子校出身者は社会に出て、冷たい視線にさらされる。異性もいる職場での女子どうしの監視。男性上司のメンツがわからない。「世間知らず」。誇りとコンプレックスの狭間で悩む彼女たち。でも空気を読まずに自分を主張できることこそ、新しい時代を生き抜く力では。ここにきて一部で人気が上昇。なぜいま女子校なのか?78名の取材から見えてきた、いまどきの女子校育ちの強さと存在感のヒミツ。
感想・レビュー・書評
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ムスメが女子中に入学したため、読んでみた。私は女子校経験無し。
「育休世代のジレンマ」では、女子校出身者の方が企業社会(おじさん社会)をサバイブしやすいとあり、15年以上企業戦士をやっている実感として頷けるものがあったが、この本では女子校出身者は本音と建前を使い分けられない等とあった。なるほど。
空気を読まない(読めない)から生き残ることはできるが、やっぱり行き詰るということか・・・?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
共学では、女子にはルックスによるカーストが存在するが、
最近の女子校には「世間がない」がために、カーストが存在しない。
大まかにわかると別学・共学はこのようになっているらしい。 -
読んでてそれなりに違和感があったのは9年前の本だからか。
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女子校特有の文化というのはある気がするけど、男子校特有の文化と言うとあまりピンとこない男子校出身者なので(女の子慣れしてないとかはあるけど)女子校もステレオタイプなのかもしれないとは思う。
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<目次>
<blockquote>はじめに
女子校の分類について
第1章 共学校と女子校は別世界
第2章 「世間の目」を気にしない女子校育ち
第3章 男の気持ちがわからない
第4章 空気を読まない力
第5章 女子校はどこへ行くのか
おわりに</blockquote>
<メモ>
共学カルチャーでは、オタクは迫害されるのに、女子校では「マジョリティ」となって大きな顔をして行動する。(101)
女子校の目的は「自立した社会人」であるが、彼女たちは「自分の価値観で行動しなさい」「目的をもちなさい」と「自主自律」を教育された結果、「世間知らず」になり、空気が読めない人間に成長し、社会で行きづらくなる。(101)
スクールカーストの基準が「いかに和を壊さないか」で決まる学校世界で育った学生たちだからこそ、「コミュニケーション能力」が「空気を読む能力」と勘違いされたのではないか。(166)
2000年代前半、「コミュニケーション能力」が企業の新卒採用要件のトップだったが、「空気を読む能力」と曲解されてしまったため、現在、もっとも嫌われる言葉になっている。(158〜159要約)。
「ワーク・ライフ・バランス」が、労働者の権利、ぶら下がりツールと曲解されている。本来、出産してもその後会社に復帰してもらいたい優秀な社員のための制度であって、優秀じゃない人のための制度ではない。(190-191要約)
2013.03.24 新書巡回中に発見。
2013.04.24 読了 -
結局のところ、異性がいないとどうなるか?という話。
(86) -
女子校出身の著者が、女子校出身者の特徴や社会性を描いた一冊。
共学出身者と比べてオタク傾向が強い、男性慣れしてない分恋愛で損をする、社会に出て男性をうまく立てられないなど、(もちろん全てではないが)女子高出身者の傾向を分析してて興味深かった。 -
私立のカトリック系女子中高一貫校静岡雙葉中学校・高等学校を卒業している杉浦由美子が、桜蔭、女子学院、雙葉、フェリスなどの女子校卒業生や進学塾関係者などに取材することによって、現在の女子校の存在についてまとめたもの。地域差、年代差があるので、本書の内容だけで一般化は難しいとは思いますが、女子校あるあるネタ的な意味で読み物としては面白かったです。少ないですが共学や男子校卒業生の話もあり、より女子校の特異性が浮かび上がっていると思います。
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自分が男であることを再確認
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男子校出身のため、女子高がどのような世界なのかを知るために読んでみた。
都内(および横浜)の女子私学校の中で割と特色がある学校が紹介されていたので、それぞれに個性があるのだと面白く読めた。
女子中高でひたすらに邁進できる青春を過ごすべきなのか、共学校で難しさを抱えながらも社会というものに触れながら過ごすべきなのか、どちらがいいのかは答えが出ない。娘の希望を後押しできるようにありたいと思う。