東大卒プロゲーマー 論理は結局、情熱にかなわない (PHP新書)
- PHP研究所 (2014年7月15日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569819624
作品紹介・あらすじ
東大卒プロゲーマー「ときど」初の著作。なぜ彼は最大の武器である論理や効率を捨てたのか。優勝回数世界一の男が語る勝利への執念。
感想・レビュー・書評
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正直期待外れ。ときどさん本人に興味のあるマニアしか楽しめない。
目の前のことに夢中になって周りが見えず慢心から失敗して反省する、というのがときどさんの気質らしくこの出来事の繰り返しが見受けられる。
本書もそのサイクルの過程の中だろう。格ゲー界の未来やらその他のことに関しても驚くほど楽観的だ。
自伝としても面白くない。好きなことだけやって生きてきたときどさんの人生に対して参考になる箇所はない。
格ゲーの話は面白い。ときどさんが己の事前研究と対策を過信して対戦相手がその上を行くことを想像できていないところは彼の視野の狭さが見て取れる。具体的な人名・キャラ名が頻発するのも格ゲーマーには親しみやすいところだ。
しかしながら本書の目的は一部マニアが喜ぶ舞台裏の打ち明け話ではなく格ゲーの裾野を広げることであると本人がインタビューで語っている。果たせているかと問われればNOだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
プロゲーマーときどの自叙伝
子供の頃からどれだけゲームが好きだったか
東大に行った理由
そして大学院を中退した理由
プロゲーマーになった経緯
ゲームを通して学んだ事
ゲームに取り組む姿勢
などなど
「東大を卒業したのにプロゲーマーになった人」ではなく「ゲームに情熱を持って挑んでいる人」なんだな
なぜ東大を出たのにプロゲーマーに?とよく聞かれる質問に対して
「もし東大を出ていたら、あなたは何になりますか?」
という回答
確かに、東大を出たから何かになれるわけでもなく、自分が何になりたいのかですよね
もし私が東大に入学出来るくらいの学力があったとして、ハードにバリバリ仕事をするような職業を選んでなさそうと思い至る
ってか、父親がすげぇな
こんなフラットな考えができる親だからこそ、ときどは育ったのかもしれない
プロゲーマーになるかを梅原大吾に相談したとき、緩やかに反対意見を一通り述べられた後の言葉
「本当に好きなことなら、チャレンジしてみるのも悪くないと思うよ。一回しかない人生なんだから」
これで飛び込める程の情熱を持っているのがときどですね
私にここまで情熱を傾けられる対象はいまののところないなぁ
ときどの得意なものは、最速で80点まで持っていく論理性
ただ、それだけだと80点以上の相手には勝てなくなり
また、ただ単に勝てば良いのではなく「魅せる」勝負というものに移行していくというのも、業界を考えての事なのだとわかる
ロジックや合理性は、情熱があってこそ生きるもので
情熱なしにそれらを振り回したところで何も生み出すことはできないという気づき
要は、情熱というか、物事に取り組む原動力が何かに向き合えという事なのだろう
「ときど」の名前の由来
KOFの八神庵で、飛んでキックからの闇払い(CV:どうしたぁ!)を使ってたら、それだけでいいじゃんという友人の言葉かららしい -
なによりも情熱がなければ物事はうまくいかないよという話を東大卒のプロゲーマーという特殊な経歴を持つときどさんが語る本。決して論理がいらないという話ではなくて情熱あってこその論理みたいな理論。情熱をどうやって持つのか、その情熱をどうやって利用するのかみたいな話はゲームや大学での研究などジャンル関係なく同じでそれこそが大事っていう、そういう熱い話でした。
ウメハラさんやももちさんなど有名なプロゲーマーのエピソードがいろいろ出てきて格ゲー好きなら普通に楽しい。 -
ネット動画配信の普及により格ゲー界の規模は年々拡大している。プロゲーマーとして業界の発展に貢献しようとする人が日本各地で立ち上がり、いまひとつの志のもと力を合わせている。まるで幕末志士のようだ、といったら格好付けすぎたろうか。
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中学校時代から世界大会で優勝するなど有数のゲーマーだった筆者の、プロゲーマーになるまで、そしてなってからの紆余曲折を描いた作品。
自分の好きなことを続けて行く時に起こる障害と葛藤がありありと描かれていて、とてもおもしろく読めました。
特に、自分を成長させるための大切な要素として、情熱の火、面倒だけど戦略をコツコツ積み上げて行くこと、そして仲間との切磋琢磨、という3点を挙げており、いまも世界クラスのプロとして成長を続けている筆者の言葉として、とても説得力があり、共感できました。
ゲームに興味のある人もない人も、読み物として楽しめる本だと思います。 -
2024.2.22読了。
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いつでも時代の先頭集団に多くいてますます多くなっている東大的努力の限界とその突破。
個人的で冷めた感じになりやすいそれらの限界を知り突破する軌跡は今の時代特に学ぶところがあるん様に思う。 -
タイトル買い!後悔なし。
一見すると「?」なタイトルが、本文のエピソードなどで腑に落ちていくのって楽しい。
あたらしい世界とか業界とかを切り拓いて行く人たちは覚悟や情熱が格好いい。 -
頭が良いんだなぁってヒシヒシと伝わってくるねぇ