説明がうまい人はやっている「数学的」話し方トレーニング 説得力が飛躍的にアップする28問 (PHPビジネス新書)
- PHP研究所 (2022年12月16日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569853611
作品紹介・あらすじ
人の評価は「話し方」で決まる。そして、話し方は「思考」で決まる。「こいつダメだな」と思われないために必要なのは数学的思考だ!
感想・レビュー・書評
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書店で手にとって気になったので購入。数学ではなく、数学的な話し方の本。私にとっては目新しいことが多かった。
「話し方」は「思考」で決まる。
「数学的思考」ができれば「数学的に話す」もできる。
「定義」「分解」「比較」「構造化」「モデル化」の5つができるようになれば、説得力を持ち、相手に納得感を与える。
「導入」と「解説」がすべてである。
「数字で話せ」ではなく「比較して話せ」。
難しい伝達は、小さく分けて伝えなさい。
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話の[[型]]に注目した内容になっている。
よく見せるというよりは、よくない部分を見せないようにしょうといったところは共感。 -
人は話し方で評価されてしまう。
では、「こいつはダメだな」「頭が悪い」と思われる話し方を改善するには、どうすればいいのか?
それには「数学的思考」を身につけることだ。
「数学的思考」とは何か?
「数学」とは違うのか?
「数学的思考」を身につければ、本当に話し方が改善され、「こいつはダメだな」というレッテルが剥がれるのか?
筆者の深沢真太郎さんはこう定義付けます。
数学:正しいことを説明する
数学的:正しそうに説明する
これらに共通しているのは「説明する」ということ。
では、違いは何か?
私の理解としては「説明できる内容が違う」ということです。
「数学」として説明できるのは、答が一意に決まっているもの。
例えば、1+1=2だったり、学校で習った三平方の定理だったり。
これらは回答が決まっているから、理解さえできれば、説明に納得できたかと思います。
「数学的」に説明するものは、答が一意に決まっていないもの。
例えば、人によって意見が異なることだったり、未来予測だったり。
これらは回答がひとつとは限りません。
でも理解できることが前提になりますが、聞いていて納得できる説明って多々ありますよね?
その「納得感」や「理解」をしてもらうために使われるのが、数学の説明でも使われる「比較」や「構造化」「モデル化」といった手法です。
「我が社の去年の売り上げは1億円で好調です」と言われても、その1億円が本当にすごいのかどうかがいまいち分からない。
でも「我が社の去年の売り上げは1億円で、過去最高の売り上げを達成し、好調です」と言われたらどうでしょう?
過去の自社の売り上げと「比較」することで納得感が上がったのではないでしょうか。
これに同程度の従業員規模の同業他社との比較等入れれば、さらに説得力が増すでしょう。
「比較」をすることによって、「基準」ができたので「納得」できる。
私自身、学生時代、比較的数学は得意な方だったとは思います。
しかし「数学的」な話し方ができているか? と問われたら疑問。
なので、この本に出題されている演習をこなして、「数学的な話し方」を身につけていきたいと思います。
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会話に数を入れることを意識する
相手にわかりやすく説明するためにどうしたら良いか考える
数学的な話し方は、正しそうに説明する
人になるほどをもたらす話し方をする
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audibleにて
比較だな
それも相手にとって分かり易い対象をチョイスする事だな
油断して聞いてたけど
良い内容
もっかい聞こ笑 -
ふむふむ納得。
あの人はこの話し方だな、と思い浮かぶ人が何人もいるのは恵まれているかな。
用語を使うのが癇に障る、馬鹿にされている気になる、と書いているのに好感笑。 -
分かりやすく説明しているつもりでも、相手に全く伝わらない経験がある。
そんな自分にとってヒントになる公式が紹介されていた
数学的な話し方=定義×(分解+比較)×(構造化+モデル化) -
この本で言いたいことはいかに人に分かりやすく説明するかということだ。そのためには①話の前提条件を規定する、②分解して考える、比較する、③モデル、例えを使って腹落ちしてもらう、④抽象化、構造化することが大切とのこと。これはプレゼンでも同様だ。話し方は思考で決まる、目的は何か意識する、話す前にその内容を分解する、構造的話法、生き方で話し方は決まる等非常に役に立つ内容だと感じた。
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深沢氏のシリーズは知識・ハウツー・自分なりの解釈につなげる考える余白、の3つのバランスがいつも良いなと思っている。同氏のエッセンスを踏まえて「話す」動作に昇華したく購入。
結果、購入して良かった。話し方を理解できたのに加えて、内容を踏まえた自分なりの話し方を考えることができた。
他方で購入前から1番知りたかったコツ「説明に向けた因数分解を対話中にクイックにするコツは?」の解はなく、事前準備に尽きる、という趣旨だった。まあそうだよねということと、これは訓練だなと感じた。
以下は本の内容および考察を雑多にメモ。
・結論の前に導入を話す。導入では、後に語る主張を聞いたら誤解されそうなポイントを先につぶす。目的を話す。
・説明は、(分類/比較)・(構造化/モデル化)を使う。特に自分がこれまでの説明で欠けているのは、比較とモデル化。
・比較のポイント2つ。①比較の項目でよく使えるのは時間軸②比較対象は相手が知っている内容。実践に向けて話すときの枕詞は「比較で説明します」。
・モデル化は、自分の話をモデル化するのではなく、理論として広く知られているモデル・定理を自分の主張を支えるものとして後述すること。例えば「〜は〜である。なぜなら〜は〜で、これは“〜界では〜モデルと言われています”」。
・分類したとき、その項目数を述べる。例えば「〜、〜と〜の3つです」。聞き手にとっては分類項目を伝えるだけでも話はわかりやすいが、さらに項目の数を言うことで箱を作ることが容易になるはず。