- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569880419
作品紹介・あらすじ
人気シリーズ待望の新作。「みんなと仲良く過ごすことを良し」とする学校生活に馴染めない凛子が見つけた、自分なりの答えとは。
感想・レビュー・書評
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これ、かつてのわたしにバイブルとして贈りたいくらいだよ。
なぜ20年前に書いてくれたなかったの!(ジタバタ)と無茶苦茶言いたくなるくらい、ハートに刺さる一冊。
ほんとにね、日本のこの『みんな仲良くしましょう』文化はどうかと思うよ。
ひとりの時間を大事にしたっていいし、誰かと過ごす時間を楽しんだっていい。
どっちも共存できるはずなのに、なぜか0 or 100になってしまう世の不思議よ…
わたしは凛子が悩んで足掻いて見つけたひとつの答えに拍手を贈りたいし、将暉にも『君もよくがんばったな』とハグしてあげたい。
粘着度200の友人関係じゃなくて、50くらいの関係を築く術を学ぶのが学校という場所であってほしいよ。
今日ひとりでいるからって、明日もひとりでいなくちゃいけないわけでもないし、いつだって誰かとべったりねっとり時間を過ごさなきゃいけないわけでもない。
誰とでも適切な距離をとれるように、その機敏を学ぶ思春期であってほしいと、かつてそれなりに悩んだ大人は思います。
今の子供たちには、こんな素敵な物語が寄り添ってくれるんだから大丈夫だね。
いや、大人が読むべきかも。
『友達を作りなさい』と言ってしまいがちな大人にこそわたしは全国行脚して配り歩きたいなぁ。
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あるものの参考に読んでみた。小説が短いということもあってか最後がまとまってなくてよくわからなかった。
設定はいいと思った。 -
ひとり"が"いいのとひとり"で"いいのは、違うよなぁ。人は一人じゃ生きられないのに、みんな一人なんだよね。周囲に共感できないのも、周りに合わせて笑ってしまうのも、決して悪いことじゃない。でも"学校"という箱の中にいるとなかなか難しい。
私はどちらかというと凛子より和久井くんタイプだったので、凛子の気持ちを読んでるとグサッときたなー。
そしてやっぱり櫻いいよさん好きだな〜と思った。 -
主人公に少し同感できる部分がみんなありそうに感じる。中学生からおすすめ。1巻に引き続き、実際に自分も経験しそうなせっていだから登場人物の気持ちがわかりやすい。自分的には満足な物語
見た目の割にすぐに読み終わってしまうから、星4かなー -
『世界は「」で〇〇する』
のシリーズの2作目
1作目で出てきた派手な雰囲気の男の子が出てきます
1作目の主人公たちも少し登場
少し、ヒロインティックすぎる感はあるものの
軽く雰囲気を楽しんで読める1冊
今時の子の生きづらさや学生生活もうかがえます -
みんな違ってみんないいということを教えてくれる1冊。
この世界には色んな考えの人がいて、ひとりひとりの個性があるから関わり方や考え方に間違いはないということを教えてくれた。
みんな、人の色んな1面を見て笑ったり我慢したりしていて私だけじゃない、みんな1人ぼっちなんだということに気づけて心が軽くなったような気がする。 -
とても面白く、読みやすい本です☆最後に色々なことが分かるのも気持ち良い!読んでみて下さい!
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「世界は「ひと」でつながっている」
どんな事でも噂話になる。
派手な見た目をしているからこそ、悪目立ちしてしまっているだけで本当は違うのではないだろうか。
納得して引っ越したのならいいが、最後まで嫌だと思い続けていたら心機一転などとは思えないな。
「世界は「ひとり」を許さない」
好きで選んだ道は違って。
本人が辛そうにしているのであれば相談に乗ればいいが、勝手に決めてしまうのはどうなのだろうか。
常に気を張っていて披露が溜まる一方の付き合いなど、誰だって好きでしようとは思わないだろう。
「世界は「えがお」で傷つけられる」
冗談には笑って付き合う。
皆が楽しめるものであるなら好き勝手言えばいいが、一人でも不快になるのなら辞めるべきなのでは。
好き嫌いや苦手なことを理解していないからこそ、疲れていることにすら気付かないのではないか。
「世界は「わたし」が閉ざしている」
本音で話せば変わること。
どうすればいいのか自分でも分からなくなっていたからこそ、大丈夫の一言で決壊したのだろうな。
家族だからといっても本音で話をしなければ、本質は理解されず誤解したまま受け入れるだろうな。
「世界は「あした」も続いていく」
ひとりは寂しい事だから。
誰だって心の奥底に隠した気持ちはあるだろうが、バレないように上手く立ち回るのが重要なのかも。
今までと同じではないだろうが、適度な距離感を知ることが出来たのは大きな前進なのだろうな。 -
2学期がはじまる直前に引っ越してきた中学2年生の緒沢凛子
〈私はもう二度と同じ過ちを繰り返すわけにはいかない。〉
「友だち」を作って楽しい中学校生活を送ろうと努力するが、気疲れして疲労がたまっていく
そんな凛子にかかわろうとする和久井将暉はクラスの中心人物
「緒沢、オレと友だちにならねえ?」
悩みもがきながら凛子がたどりついたのは……
ケータイ小説から出た人気作家 櫻いいよ の“胸が締めつけられる青春小説”
「 」は章ごとに「ひと」「ひとり」「えがお」「わたし」「あした」が充てられて、展開を暗示する
『世界は「 」で満ちている』(2019年5月刊)の続編
げみ のイラストでジャケ買いしたくなる一冊
高学年から楽しめるコンパクトで読みやすい物語がラインナップされているPHPの“カラフルノベル”レーベルから、2022年2月刊
※p.10〈三歳年下の妹〉⇒〈二歳年下の妹〉では?
※p.119〈そうできれれば〉⇒〈そうできれば〉
※p.165〈文乃[あやの]〉⇒〈文乃[ふみの]〉
※p.257〈踏み込んでてこない〉⇒〈踏み込んでこない〉 -
友だちなんていなくても私は大丈夫。一人が楽でいい。それなのに周りは心配してくる。
いじめなんてないのに、大人が勝手にあることにして、凛子は転校させられた。今度は誰にも心配はかけられない。クラスでは無理して友だちをつくったけれど、疲れる。
ある少年に素の自分を見られてしまった。同じクラスのムードメーカー的な子だ。彼には何でも話すことができた。