バナナケーキの幸福 アカナナ洋菓子店のほろ苦レシピ (PHP文芸文庫)

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569902838

作品紹介・あらすじ

「ママ、ケーキを売ろう。人生リベンジしよう」熟年離婚した母と恋愛下手の娘が洋菓子店を始めようと奮闘するハートフルストーリー。

感想・レビュー・書評

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  • 50歳の茜が医師の夫に突然離婚を言い渡される。
    傷つき落ち込む茜に娘の七は憤慨し、きっちり慰謝料を貰って別れるべきだと言う。

    そうして2人の生活になったが、母になんとか元気になってもらおうと好きなケーキ作りを勧め…
    そのうち近所の喫茶店での販売からお店を持つまでになり、やがて母娘で販路を広げていく。

    母娘が仲良いことにはできない話だなぁと。
    50歳を過ぎてからの挑戦ということになるが、無理なくやるには娘の協力も必要で、強い気持ちじゃないとできないし、2人の気持ちが同じ方向じゃないとやってはいけない。
    理想的な母娘だなと思った。

    美味しいケーキの話だとついつい作りたくなってくる。
    バナナケーキ、作ってみたい。

    〜バナナケーキ レシピ〜

    材料(パウンド型3本分)

    バナナ‥大5本(500〜600g)
    レモン‥1個
    バター‥100g
    サラダ油‥30g
    小麦粉‥250g
    砂糖‥200g
    卵‥小4個(大の場合は3個)
    ベーキングパウダー‥小さじ山盛り1(約8g)

    作り方

    ①バターをボウルに入れて室温に戻し、木べらで練ってクリーム状になったら砂糖を加え、サラダ油を加えながら混ぜ合わせる。

    ②①に卵を入れて混ぜる。

    ③②に小麦粉、ベーキングパウダーをふるって入れ、ざっくり混ぜる。

    ④バナナの皮を剥いて輪切りにし、レモンを絞った汁で和え、③に加える。

    ⑤レモンの皮を摺りおろして④に入れ、全体をざっくり混ぜる。

    ⑥パウンド型に紙を敷き、⑤を流し入れる。

    ⑦160℃に予熱したオーブンで1時間10分〜15分焼く。

    ⑧表面の焼け具合を見て、これ以上焦げ目をつけたくないところでアルミホイルをかぶせる。

    ⑨あら熱が取れたらパウンドでから出して、切り分けて召し上がれ。

  • ☆4

    美味しそうなバナナケーキの表紙に惹かれて購入した作品。

    トントン拍子にうまく行き過ぎでは…という印象を少し受けましたが、茜さんと七には幸せになってもらいたかったので、新たな人生を母娘で切り開いていく2人を応援しながら楽しく読ませてもらいました❁⃘*.゚

    山口恵以子さんの作品は初めてだったのですが、他の作品も読んでみたいと思います!

  • 夫から突然離婚を告げられた母、茜。
    そんな茜に人生を取り戻してもらおうと支え励ます娘の七。
    得意なケーキ作りで、その後の人生をいきいきと生きていく様が描かれている。

    茜の得意なバナナケーキとダークフルーツケーキは美味しそうです。食べてみたいですね。
    そして、巡り会った人に対して優しいのでしょう。母娘の周りの人たちが優しいです。
    バナナケーキとダークフルーツケーキの2本を主軸にケーキ屋を開店して軌道にのせて、拡げていく。
    パワフルな母娘だな~と思いました。

  • 突然、父親から離婚を切り出された母と娘が一念発起し、趣味で作っていたケーキ作りで成功をおさめる。打つ手は全て当たり、詐欺師の手には乗らない。適齢期には王子さまが二人も現れてどちらにしようかな。まるでサクセスストーリーの見本市のよう。最後まで何の波乱もなく終わった。ややこしい話を求めていないとき、安心して読める本が欲しいときには最適だと思う。

  • 好きなことで生活ができたら、どんなにいいか。

    普通の主婦だった人がケーキ作りが好きだからと言って、
    ケーキ屋さんになれるのは、ほんとにまれな事。

    どんなに才能があっても、その人だけの努力では絶対に成功しない。
    必ず、そばに応援をしてくれる人が必要。
    なにより、本人が「人を喜ばせたい」という気持ち。
    茜の人柄がたくさんの人たちを引き付けたと思う。
    詐欺を見破る観察眼も鋭かった!

    その時代の、女性の立場が弱かったころ、
    しっかりと自分の力で生きようとする姿。
    この著者らしいストーリー。

    「恋をしなくても、結婚はできるが、
    愛がなければ、結婚は破綻する」とか、
    「恥をかく勇気」とか、
    うんうん、とうなずきながら納得した。

    父親の葬儀に、しっかりと出席して、
    お別れできた七に、優しかったころの父を思い出すシーンは、胸が熱くなった。

  • 何かと困難に立ち向かっていく姿はちょっと元気もらえました。美味しいケーキとコーヒーをいただきたくなります。

  • 焼きたての甘いケーキの香りに包まれたような感覚で、読み終えた。
    趣味のケーキ作りで人生を充実させていくお話。元気をもらえる。ケーキのレシピ付きが嬉しい。このケーキを家族に焼いたら、私も登場人物の仲間入りができそうで、それもまた楽しみ。

  • 医師の父から離婚をつげられた
    母の茜はお菓子作りが上手だった
    その腕をいかして
    法律事務所勤めの七と商店街の友人と共に
    手作りケーキを売る
    数々の困難に立ち向かう母と娘の絆

    シビアな困難をさくさくっと乗り越えていくようで
    あまりぴんとこなかった
    もう少し登場人物達の心情を丁寧に書かれているとさらにステキな作品だったのかもしれない

    茜の作る洋菓子はステキ
    作り方が後ろに書かれていて
    お菓子作りが好きな方にはたまらないかも

  • 穏やかでお菓子作りが上手な母・茜と法律事務所に勤めるしっかり者の娘・七。
    ある日、茜は夫から離婚を言い渡されてしまう。
    突然のことに傷つき、離婚後も落ち込む茜。
    茜の生きがいを取り戻そうと、七と商店街の友人たちは手作りケーキの販売を持ちかけ…
    人生へのリベンジをかけ、母娘二人の洋菓子店が開店する!
    奮闘する母と娘の絆を、スイーツと共に暖かく描く感動作。
    (文庫本・裏表紙より)

    この本の前に読了したのが『爆弾』なので
    ちょっとほんわか、気持ちの落ち着ける本をと思い『バナナケーキの幸福』を選んだ。

    文庫の紹介では「人生のリベンジをかけ」と勇ましい文言がが並ぶが
    私はそこまで強い感じは受けなかった。
    どちらかということ、その時々で思い悩みながらも周りの人たちの助けのもと
    一歩踏み出す勇気を持てたことが明るい未来に繋がっていく、という感じかな。

    長い人生、どんなことが起こるかわからない。
    ”青天の霹靂”のようなことが起こることもある。
    何も考えられず、何もしたくない、そう思うことも
    それでも時だけは流れて行く。
    それならば、どんなにゆっくりでも、進んでいくしかないことだってある。

    今、うまく行っていなかったとしても、大丈夫!
    ちょっと休憩して、甘い物でも食べて
    また明日がんばろう!

    巻末には本の中に登場するバナナケーキとダークフルーツケーキのレシピが掲載されている。

  • 婚活食堂がきっかけで好きになった作家さん。この作品も美味しさが溢れていました。
    大きな谷もなく、ゆるりとした気持ちで読めます。
    連載ではないようなのに、文中で同じ人物の紹介を繰り返すのはなんでだろう?とちょっと違和感。

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著者プロフィール

1958年、東京都江戸川区生まれ。早稲田大学文学部卒業。松竹シナリオ研究所で学び、脚本家を目指し、プロットライターとして活動。その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務しながら、小説の執筆に取り組む。2007年、『邪剣始末』で作家デビュー。2013年、『月下上海』で第20回松本清張賞を受賞。その他の著書に「婚活食堂」「食堂のおばちゃん」「ゆうれい居酒屋」シリーズや、『風待心中』『ゆうれい居酒屋』『恋形見』『いつでも母と』、共著に『猿と猿回し』などがある。

「2023年 『婚活食堂9』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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