武士は禿げると隠居する: 江戸の雑学サムライ篇

著者 :
  • 双葉社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575153118

作品紹介・あらすじ

意外に知られていないサムライの日常生活。江戸時代の常識を紹介する一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 今の時代の我々とそう変わりがないのだなという一面とさっぱり理解できない懸案とで内容は面白かった。
    幕府のあの時代ならでわの苦労というものが良く分かる内容である。

  • バカ殿様は、もしかすると名君主かもしれない。
    江戸時代を研究する著者が迫る、時代劇ではわからない、
    武士の真の姿。2005年の刊。「武士は禿げると隠居
    する」を加筆訂正。

    「史料を読んでいて意外な史実や慣行などを知ったとき、
    その都度、根拠となる史料などを書き留めておけばよい
    のだが、なんとなくそのままにして、何に書いてあった
    ものかわからなくなる。こういうものは、論文などにも
    使えずお蔵入りとなる。」本書は、そのようなお蔵入り
    となるべき知識を、編集部からいろいろと質問を出して
    もらって、それに答えたものを編集した本であるという。
    基本的に著者の著作は読み易いのであるが、上記のよう
    な性質上、更に読み易くなっている。エッセイのような
    感じであるが、広く浅くなるのはやむを得ない。

    以下、いくつか面白かったお話
    江戸時代の刑罰には、見せしめの意味があったという。
    その中には、鋸挽きという刑があった。身体を地面に埋
    められた罪人の首を竹製の鋸で通行人に挽かせるという
    ものである。あくまで見せしめなので、そうそう挽く者
    はいないのであるが、ある時「本当に挽いた人間がいた
    ので、幕府の方も慌てた」という話が残っているそうで
    ある。
    殿中の席順は、あくまで慣例として行われていたそうで
    ある。大名がうっかり席順を間違えたときどうするのか。
    その時は、大名に席順を改めさせるのではなく席順を記
    録した帳面の方を書き直していたそうである。

  • その「何じゃコリャ」なタイトルに、つい手に取ってしまった。
    プライドや対面をおもんばかる武士ならではの不思議な風習、江戸時代の庶民に関するいろんな話が紹介されており、雑学らしく、歴史好きの暇つぶしに最適の本でした。

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著者プロフィール

1957年、岡山県生まれ。東京大学文学部国史学科卒業。文学博士。東京大学史料編纂所教授などを勤めた。1992年『江戸お留守居役の日記』で第40回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞。著書は『寛永時代』(吉川弘文館)、『日本史の一級史料』(光文社新書)、『歴史をつかむ技法』(新潮新書)、『流れをつかむ日本の歴史』『武士の人事』(角川新書)など多数。NHK Eテレ「知恵泉」を始め、テレビやラジオにも数多く出演した。2020年逝去。

「2022年 『角川まんが学習シリーズ 日本の歴史 全16巻+別巻4冊定番セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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