夫の彼女

著者 :
  • 双葉社
3.62
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感想 : 122
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  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575237245

作品紹介・あらすじ

夫(42)の浮気を疑った妻(39)が、相手の女性(20)に会いに行く。言い争っていると、突然現れた老婆が、物事は相手の立場になって考えることが大切、と言い、ふたりを入れ替えてしまう。確かに相手の立場にはなったけれど、この先、どうやって生きていけばいいの!?書き下ろし長編if小説。

感想・レビュー・書評

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  • 嫁入り前になんて本を読んでいるのかと叱責されたが、最終的にはハッピーエンドで気持もほんわか。信じていた夫の浮気を知り、愛人のところへ乗り込んだはいいが、なぜだか身体が入れ替わってしまうふたり。愛人と本妻、ライバルというしこりがなくなれば同じ男を愛した者同士打ち解けて・・・という展開ではありません。

    相手の話をちゃんと聞くこと、相手の立場を考えて思いやること、それぞれの良さを活かすこと。予想外に素敵なお話でした。

  • 今まで読んできた垣谷美雨さんの作品と違って、
    なんだかファンタジー要素の強い話だったよー。
    専業主婦と夫の愛人と思われる若い女が入れ替わる話。

    互いに入れ替わった後、それぞれの環境に良い刺激を
    与えており、最終的にはほのぼのしたよー。
    タイトルから、もっと不倫のドロドロした愛憎話かと
    思ってたけど、全然違ったー笑

  • わ〜また、
    入れ替わるという設定

    あまり好きな方ではないのだけど

    不倫の相手と妻があって話し合ってるところで
    入れ替わってしまう。
    こういうやり方、結構いろんな作者がやってる。
    なんでだろう?
    シリアスかと思えば、コメディ?
    相手の考え方、思い

    そりゃ本人になって仕舞えばわかることが多い。
    優しい文体で
    人が変われば
    理解することもできる。、得てして自分のことはわからない。
    垣谷美雨5.6作品ではまだ
    全部理解したことにはならない。

    人は見かけだけではわからないが、
    人は見た目が8割たということもある。
    さて、どう収まるかな。

  • 話はとっても単純だし深くもないけど面白くて一気読み。
    主婦向きであって、男性向きではない。
    というより、あまり夫という立場の人には読ませたくない(^_^;)。
    主婦の弱味を都合の良いように解釈されて浮気されても困るから。
    でも主人公の親友の辛辣なアドバイスは的を射ている。

    実は一旦、同じ題名の違う作家さんの作品を間違えて図書館に予約してしまった。
    そんなこともあるのかと、ちょっとビックリ。
    明日からのテレビドラマは本書の方。

    (後日追記:ドラマではだいぶ違う話に変わっていて残念。ドラマより原作の方がずっと面白い)

  •  あっという間に読めておもしろかった。

     浮気相手と思いながら星見のことが嫌いになれなかったり、夫の仕事上の苦労に気付いたりという奥さんの姿がいいなと思った。

     そして、なんと言っても星見の的を得た言葉にスカッとする。敢えて言えば、体が入れ替わっているが故に言葉使いなどを気にしなければならず、そんな事を気にせずにもっと思いっきりズバズバ言える展開にしてほしい! という気もした。

     登場人物皆いい人で、最後はみんなおさまるところにおさまるという垣谷さんの作品。今回もさわやかな読後感。

  • 相手の立場になって考えるって、なかなかできないんだよね。

  • 「えー、なんか、めっちゃ面白かったぁ。」
    読み終わったあと、一人の部屋で声が出ちゃった。

    なにが面白かったのかはよくわからないけど、中身が入れ替わるとかすごく在り来たりな感じがするのに、満足感と爽快感があった。

    一瞬で読めたし、きっと内容はいつもどおりにすぐに忘れちゃいそうだけど、忘れた頃にもう一度読もうかな。


    今の満足していない自分の環境を変えることは、案外簡単なことなのかもしれない。自分次第。

  • 入れ替わりの話はよくあるけれど、本妻と夫の浮気相手と思われた女性が入れ替わるのは初めて読んだ。

    相手の立場に立つことの大事を改めて教えてもらった。お互いが入れ替わった立場で頑張って、元に戻れた時には相手の頑張りで状況がいい方に変わっていて感心、感謝するのが良かった。星見と母親の親子関係が変わり、おばあちゃんとの関係まで築けたのも嬉しく思った。そして、最後のシーンもグッときた。垣谷さんの小説は読後感が良くて、また他の本もどんどん読みたくなる。

  • 魔法使いによって「妻」と「夫の彼女」の体だけが入れ替わるが、心や考えや気質は元のまま、というファンタジー。例のごとくそれぞれ人物たちの描かれかたが実生活に即しているので、「うん、うん」とうなづいてしまい、なるほどなあという趣向。

    夫と妻、親子、社会組織、地域組織、人と人とのつながりの誤解やら意気込みやらを掘り下げればきりがないのだけど。

    つまり、相手の立場に立てば理解できるし、やりようもあるのに、なんでこうこんぐらかるのか、うまく回らないのか。アメリカ映画のように終わり好しになるのはわかっているが、つい、辛辣な狂言回しのようなリアルさにはまって、一気読みしてしまった。

  • *夫(42)の浮気を疑った妻(39)が、相手の女性(20)に会いに行く。言い争っていると、突然現れた老婆が、物事は相手の立場になって考えることが大切、と言い、ふたりを入れ替えてしまう。確かに相手の立場にはなったけれど、この先、どうやって生きていけばいいの!?書き下ろし長編if小説*

    単純に面白かったです。題名とは裏腹な、からっとした明るさと快活さに満ちています。正直、筋も展開もかなり粗削りなので、あまり細かいことは気にせず、素直に単純にさくさく読んで楽しむのがお勧め。

  • 「おまえはどこまで素人なのかしら」

    上品にしゃべろうと言葉遣いに気を付ける星見萌え。

  • 夫の浮気を疑う主婦菱子と、その浮気相手星見の身体が、一人のおばあさんの魔法?で入れ替わってしまう。
    それぞれの暮らしを、入れ替わった身体のまま送らねばならなくなった二人の姿を、コメディタッチに描いた物語。

    タイトルから想像していたストーリーとは違っていましたが、面白く読めました。

    前半で、星見の件は誤解だろうなとほぼ分かる。
    その後は、お互いが違う立場で過ごすことで、本当の幸せを見つけていく話に進んでいきます。
    無事に元の身体に戻れた時に、それぞれが最善の暮らしを送れるようになり、ほっこり。

    垣谷さんの本は、軽く読めて、気分転換にぴったりでした。

  • この小説を原作にしたドラマが放映された時、知ってはいたのだけれど見ないまま。
    主婦と「夫の彼女」の心が入れ替わってしまう、という設定は面白そうだったので、気になっていた。
    ドロドロした話かと思いきや、予想外にさらさら。
    「夫の彼女」のキャラクターが面白くていい。
    ご都合主義や甘い部分もあったけれど、読後感も良かった。

  • 201349.図書館でこのタイトルを見て「なんだとー!」ってな気分で借りてきました。そんなタイトルなのに中身はあたたかい。最後はほろりときてしまいました。立場が入れ替わって初めてわかることってあるよなー。としみじみ思いました。思いやりって大切。そう思わせてくれる本でした。

  • タイトルからドロドロした展開を覚悟していたけど、良い意味で裏切られたかな。
    何でも「仕方がない」で済ませがちの大人には星見の言葉が耳に痛かったり…
    もうすぐ40歳になる主婦が、離婚して仕事をしながら子どもを育てるなんて無理だから、離婚はしない方が良いとか…
    明日は我が身?!なだけに、ハッピーエンドで終わって救われた♪

  • タイトルから、ドロドロとした不倫ものと思いきや、妻と愛人(?)の心が入れ替わってしまうという、もうあまり珍しくない設定。全然ドロドロもなくて、どっちかっていうと読了感はほんわかあったかくもなる。

    「隣の芝生は青く見える」の典型で、入れ替わる事でその立場に立って、でもうまく立ち回ってそれまで本人たちが知ることさえなかった問題までうまく解決してて、ちょっとすべてにおいて上手くいきすぎでは?なんてうがった見方すらしてしまった。

    でも、その後の関係性も含めてこういうハッピーエンドは読んでてほんわかしたそのままの気持ちで本を閉じられていい。


    【夫の浮気を疑った妻が、彼の部下である相手の女性に会いに行く。言い争っていると、突然現れた老婆が「物事は相手の立場になって考えることが大切。つまらない喧嘩ばかりしていると、本当の敵を見失う」と言い、ふたりにとんでもないことをする。そのおかげで、確かに相手の立場はわかったけど、これから先、どうやって生きていけばいいの!? 想像もつかない展開と、ラストは思わず納得!の書き下ろし長編小説。 】

  • タイトルから連想するようなドロドロ系ではなく、軽く読めるコメディタッチのお話。
    妻と愛人(?)がひょんなことから体が入れ替わってしまい、お互いに、それまで知らなかった世界を知り、いろんなことに改めて気付かされる。
    最後までテンポよく読めた。

  • もっとアンニュイな雰囲気を想像してたんだけど,全然違っていて,奥さんと夫の部下の女の身体が入れ替わるという,奇想天外な話だった。
    ちょっとありきたりな感じ。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ちょっとありきたりな感じ」
      奥さんの心境を考えると、凄く複雑な心境になります。。。
      「ちょっとありきたりな感じ」
      奥さんの心境を考えると、凄く複雑な心境になります。。。
      2012/10/09
  • 一晩でいっき読み

    現実的にはありえないけど
    こういうテイストきらいじゃない

    ちょっと人と違ってもそれぞれいいところがある
    いい方に働けばどんどんよくなるんだろーな
    現状に不満を持ちすぎると大切なものがみえなくなるんだろーな
    ありえない展開だけどなんかスッキリしました

    ストーリーとズレるけどそんな感想を持ちました

  • 夫の浮気相手と奥さんの体が、入れ替わってしまい…という話。〈ネタバレあり〉タイトルだけで、おもしろそうと思い、読み始めたけど、最初から、「この人って、浮気相手?奥さんの勘違いじゃないの?」と、わかりすぎてて、期待を裏切られた感じ。タイトルからの先入観がなければ、話としては、それなりに面白かったので、残念!

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著者プロフィール

1959(昭和34)年、兵庫県生れ。明治大学文学部卒。2005(平成17)年、「竜巻ガール」で小説推理新人賞を受賞し小説家デビュー。結婚難、高齢化と介護、住宅の老朽化などの社会問題や、現実に在り得たかもしれない世界を題材にした小説で知られる。著書に『リセット』『結婚相手は抽選で』『七十歳死亡法案、可決』『ニュータウンは黄昏れて』『夫のカノジョ』『あなたの人生、片づけます』『老後の資金がありません』『後悔病棟』『嫁をやめる日』『女たちの避難所』『四十歳、未婚出産』などがある。

「2023年 『うちの父が運転をやめません』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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