- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575241020
作品紹介・あらすじ
凄惨な通り魔殺傷事件が起こった。青年が次々と人を襲い、男女二名を殺し、ほか二名を傷つけた。青年は死刑囚の息子で、加害者家族への嫌がらせのため、生きる希望を失い犯行に及んだと供述している。青年の心の闇に興味を抱いた水木弁護士は弁護を買って出たのだった……。
感想・レビュー・書評
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無差別事件の犯人として捕まったのは、死刑囚の子だった。事件の動機は死刑になりたいがため、そして死刑になりたい理由は、死刑囚の子である自分を虐げた社会への復讐であるという。「死刑になりたいから人を殺した」という事件は現実にもありふれているけれど、こういう動機はどうなんだろう。加害者家族の悲哀というのはひどく重いものだろうということは、想像に難くはないのですが。正しいと言えないにせよ、あまりにやりきれない思いです。
ところが。終盤になって展開を見せる事件の真相には愕然。それは思いもよらなかった! しかしやはり、加害者家族につきまとう偏見と排斥はどうにかならないものなのかなあ。なぜ自分と直接関係のない相手にそこまで残酷になれるんだか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
なんか、全体的にうすかったなーと思った。
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無差別殺人を行い死刑判決を望む男は死刑囚の息子だった。差別を受け続けた人生の終わらせる手段として死刑を求めるという男の真実を弁護士が探る法廷ミステリー小説。
タイトルや帯から、もっと死刑囚の息子の生きてきた人生をたどって彼の内面に入っていく話だと思ったら、どちらかというと彼の起こした無差別殺人事件の謎を考えるお話だった。暗さはそこまでなく、ふんふん…と読み進められる。弁護士の人生よりもう少し彼の心や生きてきた道について書いて欲しかったかな。 -
最後がイマイチ
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死刑になりたくて通り魔殺人をおかした青年、片瀬と、弁護人としてその真理を探る水木。
犯罪者心理としては面白く読めた。
意外な真実?も出てくるけど、そこはちょっと小説っぽすぎるような。
父が死刑囚で、冤罪だったかも…的な部分をもっと読みたかったかなー。
これはこれで、読みやすく、あっと言う間に読み終えた。 -
まあまあですね。良くできてる。お話としては良いのですが後半に怒濤の迫力みたいなものがあったらなあ。と思いました。
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罪なき子
小杉健治さん。
加害者家族の話。
最後まで読んで納得。
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文章が好みでなく途中で断念