れんげ出合茶屋

著者 :
  • 双葉社
2.92
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本棚登録 : 74
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575245547

作品紹介・あらすじ

男はもうこりごり――夫と離縁してから一人気ままに、女中奉公で暮らしを立ててきた咲。桜の散る頃、新しい奉公先のある上野不忍池を訪れる。畔のあばら家で待っていたのは、幼い頃に母が咲を伴い奉公していた大店のお嬢様、志摩だった。志摩はあばら家を手入れし、男女が逢瀬を愉しむ“出合茶屋”を開くという。さらに妙な色気のある女、香も加わり、三人はよそにない女のための茶屋を作り上げていく。志摩の金勘定と香の客あしらい、咲の絶品料理で評判はうなぎのぼりだったが……。お江戸の訳あり三人女の泣いて笑って心ほぐれる物語。

感想・レビュー・書評

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  • 出戻りのお咲に、口入屋の老女将が周旋したのは「うんと気の強い、女中」を欲しがっている、女主人・志摩の所だった。

    志摩は、不忍池の畔のあばら家で「出会茶屋」を開くと言う。

    その志摩は、偶然にもお咲の母が幼い咲を連れて奉公していた大店の元お嬢様だった。

    妙な色気のある香と3人が始めた、出会茶屋は、大評判になるが、次々と厄介事が舞い込んでくる。

  • ワケありな女三人が始めた商いは、一階は飯屋、二階は(表向き)具合が悪くなった人たちの休み処。

    主人公のお咲の作る絶品の蓮飯と女子しが男を連れ込めるということで人気となるれんげ屋。

    そこを商いする三人の女性のなんとも言えない生き様が(T ^ T)

    最後はすっかりと読み終える事のできる作品です。

    あー、楽しかった!

  • 結局なんだったの…

  • 江戸の不忍池界隈で茶屋を営む三人の女性を描くお仕事時代小説

    手探りの開業だったが、ちょっとしたアイデアが当たり大繁盛
    ところがふっつりと客足が途絶え、原因はどうやら身内の過去にあるようで…

    色々と辛いことも有る人生だけれど
    日々の楽しさをひとつひとつ拾いながら折り合いをつけ懸命に生きてゆく彼女たちの姿を綴った作品です

    個人的に『腐ったみかん説』は、滅茶滅茶参考になりました! ありがとうございます!

  • 放送禁止用語が飛び交う時代小説。まあタイトルが『れんげ出会い茶屋』ですから!たくましい女性たち3人と温和な絵描き男が働く出会い茶屋は色々あるけど楽しそうで、いいなぁと思った。

  •  泉ゆたか「れんげ出合茶屋」、2022.9発行。池之端、不忍池の畔にある「蓮華屋」を営むお志摩、お志摩を手伝うお咲、お香の物語。私にはちょっと合わない物語でした。

  • 三十路前後の女たちが、生い立ちに辛い過去を抱えながらも、強かにあけすけに生きていて、人の裏も表も見尽くして、それでも笑っている様に力強さを感じる作品でした。

    出合茶屋という場所故に、生々しさもありながらクスッと笑える場面も。
    ただ、親の過度な躾、ネグレクト、不倫の末の殺人、自殺、身売り、SEX依存、流産、等などあらゆるアンダーグラウンド的要素が詰まっていて、会話も下ネタな部分が多いのでオススメはしにくい。

  • 女中奉公をして来た咲が新たに雇われたのは、これから出合い茶屋を始めるという女主人。それは子供の頃母が奉公していた大店のお嬢さん、志摩だった。男好きするお香、絵師の左之助と共に、出合い茶屋「蓮華屋」を繁盛させようと奮闘する。
    登場人物それぞれが胸の奥に哀しい過去を持ち、それでも今を生きる為に頑張っている。つかず離れの仲間たちが良い関係でうらやましいな。

  • 不幸自慢でおわらなくてよかった

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著者プロフィール

小説家

「2023年 『幽霊長屋、お貸しします(一)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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