赤ずきん、ピノキオ拾って死体と出会う。

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 2198
感想 : 146
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575245738

作品紹介・あらすじ

前作『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』でミステリー界に衝撃のデビューを果たした赤ずきんに相棒ができました。その名はピノキオ! とある目的があって一緒に旅をするのですが、ゆく先々でまたもや事件が発生します。『白雪姫』『ハーメルンの笛吹き男』『三匹の子豚』……。世界のみんなが知っている童話をベースにした連作本格ミステリ第二弾。今作も、あの決め台詞が炸裂します。

感想・レビュー・書評

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  • 赤ずきんシリーズ第2弾。

    相変わらずの賢い赤ずきんちゃんでした。「あなたの犯罪計画は、どうしてそんなに杜撰なの?」が決め台詞で犯人を追いつめます。

    キノピオのパーツを取り戻すために奔走する赤ずきんちゃんがよくがんばっています。

    まさか第2弾があると思わなかったシリーズなので楽しかったです。

  • おもしろかった。昔話系4作目だっけ?、赤ずきんちゃん2作目で、すっかり「そういうの得意」な女の子として活躍している。本作はバラバラになったピノキオを救出し、人間の男の子にする、というのがメインの筋で、その過程で殺人事件が起こって、赤ずきんがさっくりと解決する。個人的には殺人事件の謎解きを楽しむ本ではなく、有名登場人物(人ではないのも多いが)が、面白い設定なところを読むのが楽しい本、という感じ。今回は、よく見ると、かなり年老いて劣化している親指姫が座長を務めるサーカスでピノキオと出会い、殺人事件に絡まる。性格極悪の白雪姫と政治家ではあるが魔女としては優秀ではない鏡の魔女、ハーメルンの怪事件(最近個人的にハーメルンの話を読んだところなので、かなりゾワっとはした)、そして、三匹の子豚。三匹の子豚怖いわ。
    ともかく、基本、ベースの話とは性格反転させているのが、おもろいっちゃぁおもろいが。ちょっとわかりやすすぎてナニな感じではあった。前作はかなり怖かったので、もうちょっと怖がらせて欲しい。

  • シリーズ3作目…くらいでしょうか。
    今作も赤ずきんの推理が冴えまくります。
    シリーズを重ねるごとに、昔話とのリンク具合とか、キャラ設定とかが馴染んできておもしろいです。

  • 赤ずきんちゃんが、バラバラになったピノキオの身体を探して旅すると、コナン並みの確率で死体と遭遇する。

    3匹の子豚たちや白雪姫が、童話と違ってあんなだったりこんなだったりするのが面白い。

  • 赤ずきんシリーズの第二弾。
    旅の途中で出会った(拾った)バラバラになったピノキオの体を探しながら事件を解決していくストーリー。
    あっと驚く展開はありませんが、シンプルに読みやすくて軽い気持ちで楽しめるミステリだと思います。
    昔の童話のキャラとストーリーを懐かしい気持ちにもさせてくれるし、真相を暴く時の赤ずきんの決め台詞もキマッてていい感じです笑

  • このシリーズは着眼点が面白いが、ミステリーとしては平易なものだと感じている。
    ただ、表現を紐解いてみると面白い。
    嘘にはたくさんの種類がある。虚偽と誤認、すなわち騙しと勘違い、どちらも事実と異なることを言っている。虚偽は事実と知っていながら言う嘘で、勘違いは悪気なく間違った事を言う。
    決算短信を読んでいると時々虚偽がある事を開示されていることがある。間違っていると気づいて修正していないと言う意味なのだろう。

    今回はピノキオとの出会いから始まり、ピノキオと共に白雪姫、ブレーメンの音楽隊、三匹の子豚と殺人事件の解明をしながら、目的地へ進む。
    思わぬ犯人が浮き彫りになるストーリーは面白い発想だった。

  • 赤ずきんシリーズ2作目だとは知らず、こちらから読んでしまった。
    最近これをよくやってしまうけど、普通に楽しめたのでよかった。
    ピノキオの体のパーツを探しながら一緒に旅をするという設定が、まず面白い。
    アニメでも観ているような気軽な気持ちで一気に読んだ。
    それにしても、赤ずきんちゃんは賢い!

  • 童話シリーズ。
    今回も裏の裏をかかれて楽しんだ。

    最近訃報を聞くことが多く、「命は限りがあるから、価値があるんだよ」というマイゼン19世の言葉に、図らずもジーンとしてしまった。

  • 赤ずきんが文字通り「ピノキオ(の腕を)拾って」から死体に出くわし、前作に劣らぬ推理で解決していく、旅ミステリです。西洋系の童話のキャラが、意外な面を見せてくれて、惹きつけられます。ラストは、すべての謎が解け、願いが叶えられて、めでたしめでたし。
    でも、また「誰か」を拾って次の旅が始まったりして…?

  • 賢い赤ずきんちゃんがピノキオの頭とともに、胴体と手足を取り戻すため旅にでる。そして行く先々で遭遇する事件を解決していくパターン。
    白雪姫、ハーメルンの笛吹、三匹の子ぶたが土台になっているけど、ヒーロー、ヒロインのはずがまさかのもっとも悪いヤツだった^^; ハーメルンでは動機は復讐。
    謎解きよりも童話のアレンジを楽しめる本だと思う。

    「今日つく嘘にも、価値があると思うかい?」
    「もちろん、嘘より本当のほうがいうわ。でも、ときには嘘も欲しい。だって」
    「嘘のあるところにはきっと、魅力的な謎があるもの」

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著者プロフィール

1980年千葉県生まれ。2009年『浜村渚の計算ノート』で第三回講談社birth小説部門を受賞しデビュー。「ブタカン」「西川麻子」「猫河原家の人びと」などシリーズ多数。2019年刊行の『むかしむかしあるところに、死体がありました。』が各ミステリーランキングや書店年間ランキングにランクインし、本屋大賞にもノミネートされた。

「2023年 『あかがみんは脱出できない(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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