27000冊ガーデン

著者 :
  • 双葉社
3.54
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本棚登録 : 1713
感想 : 137
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575246223

作品紹介・あらすじ

星川駒子は県立高校の図書館に勤める学校司書だ。たまたま居合わせた出入りの書店員・針谷敬斗と共に、生徒が巻き込まれた事件の解決に一役買う。そんな二人のもとには、ディスプレイ荒らしや小口ずらり事件など、図書館や本にまつわる謎が次々と持ち込まれる!? 学校図書館を舞台にすべての本好きに贈る、心あたたまるミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 県立高校の図書館司書とその図書館に納品する書店員がコンビを組んで高校内で発生する事件を解決していく連作短編集

    事件にも絡んだたくさんの本が登場して、それだけでもう本好きは楽しくなっちゃうもんね

    作者は元書店員さんとのことだけど
    案外本人は今も現役の書店員のつもりでいるのでないかと感じてしまいます
    出てくる本を手に取ってみたくなる優れた
    POPのような一冊でした


    でもさぁ…高校に司書さんていた?
    うちの高校にはいなかったなぁ…

    • ひまわりめろんさん
      みんみんのは覚えがないな〜

      土瓶さん挙げた漫画は全部持ってたw
      みんみんのは覚えがないな〜

      土瓶さん挙げた漫画は全部持ってたw
      2023/05/30
    • みんみんさん
      電車に乗ると次こ駅で男何人女何人ってわかるって言ってたらしいよ…
      息子が熱く語ってた笑
      電車に乗ると次こ駅で男何人女何人ってわかるって言ってたらしいよ…
      息子が熱く語ってた笑
      2023/05/30
    • ひまわりめろんさん
      あ、それか!
      覚えてるつか思い出したわw
      あ、それか!
      覚えてるつか思い出したわw
      2023/05/30
  • 高校の図書館に勤める司書の駒子と出入りの書店員・針谷が、本にまつわる謎を解き明かす短編集。

    それぞれの話にたくさんの小説が出てくる。
    これは知っている、読んだなぁと思いながら楽しみながらサクサクと読める。

    クリスティにあらずは、「火の粉」「犯人に告ぐ」「放課後」「秘密」と深い内容の小説が出てきて、再読したい思いに駆られる。

    いちばん印象に残ったのは、最後の空を見上げて。
    亡くなった祖母の蔵書も興味深い。
    わたしに当てはまらない本だったけど、読んでみたらとても良かった。という本を探すのだが…。

    「中田永一」と「乙一」が同一人物だと知ったことからベストセラー作家で、別名義で出した本だと気づく…。

    少しのヒントから見つけるまでだが、どういった本に興味を持ったのかを知るのはその人を知ることにも繋がるのだなぁと。


    いろんな子がいるのは当たり前だけど忙しい時間にこそ本に触れてほしいと思った。
    いちばん吸収できるこの年代に良い影響を与えられる本に出会ってほしいと。

    恥ずかしながら私自身、高校時代はまったく本を読まなかった。
    だから図書室がどこにあったのかさえ知らない。
    まったく何してたんだか…。

    今になって夢中になるほど本を読んでいる。

    今更だが…。
    もう成長しないのだが…。
    活躍もしないのだが…。

    だが、もういいやと思えるまで読むだろう。

  • 県立高校の図書館を舞台にした物語。
    学校司書と学校へ出入りしている書店員が協力して、学校内や学校周辺で次々に起こる事件の謎に迫るもの。

    事件の謎解きも面白かったけれど、それ以上に生徒たちの抱える悩みが印象に残った。
    進路や交友関係、家庭における問題など生徒たちを取り巻く環境には悩みが尽きない。担任や両親にはなかなか言えないことも、司書になら気軽に打ち明けられるのかもしれない。若い女性だったからかもしれないけれど。
    保健室登校はよく聞くけれど、図書館登校というものがあることに驚いた。確かに保健室よりも図書館の方が本も読めるし居心地良さそう。

    「ここにおいでよ。ここなら翼が休められるよ。種をまいて水をやった畑のように、丹精込めた棚が並んでいるから。木陰に置いたベンチのように誰でも座れる椅子もある」

    学校や家庭など日常生活に疲れた生徒たちにとっての憩いの場にしたいと奮闘する司書・駒子。こんな司書のいる図書館なら、訪れるみんながフラットになれるだろう。
    心穏やかに和ませてくれる、本で埋め尽くされた生徒たちのためのガーデン。
    この表紙のように陽射しの柔らかな緑豊かな図書館なら、生徒だけでなく大人たちも訪れてみたくなるだろう。

    内容的に連ドラになりそう。ぜひ続編も読みたい。

  • 戸代原高校図書館司書の駒子は、図書室に持ち込まれる難題を、本を納品してくれるユーカリ書店勤務の桐谷と解決していく。
    どの章にも本が出てくる。
    お探しものは図書館までとか、新しいと思ってる本がどんどん出てくる、この作家さん、お若い方なんかなと思いいつつ読みました。
    色々読んでみたい本はあったけど、最後の春雨の料理が出てくる「息子に夢中」読んでみたいなー
    続編があったらいいな。もっとたくさん、本を紹介して欲しい。
    27000冊ガーデンなんて、素敵。
    本の庭、花でなく本。花だと植物園?本だと図書館ってことなのかな

  • 神奈川県の県立高校の学校司書が主人公のコージーミステリー。

    星川駒子は、県立戸代原高校の学校司書だが、この高校で3校目。新卒採用ではなく、念願叶って学校司書の仕事に就いたようだ。
    そんな駒子の周囲(もちろん図書館絡み)で起こるささやかな事件や謎解きが短編となっている。
    事件解決の大いなる助っ人、学校出入りの書店であるユーカリ書店の針谷の洞察力と本に関する記憶力にも舌を巻く。

    中学と高校、非常勤と常勤の違いはあれど、学校における学校司書の立ち位置や、教師や生徒とのやり取りなどに自分を重ねて共感しまくり。
    ブックガイドとしても、興味の惹かれる本がいっぱい登場する。

    図書館と書店、立場は違えど志しは同じ…駒子と針谷の今後も気になる…シリーズ化すると踏んで期待!ユーカリ書店って、有隣堂がモデルかしら?とそこも気になる。
    2024.1.21

  • 作家の読書道:第84回 大崎梢さん | WEB本の雑誌(2008年10月29日更新)
    https://www.webdoku.jp/rensai/sakka/michi84.html

    27000冊ガーデン - 大崎梢 (単行本) | 双葉社 公式
    https://www.futabasha.co.jp/book/97845752462230000000?type=1

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      書店員と司書が名探偵コンビに!? 出版物への愛がにじみ出す連作ミステリー小説『27000冊ガーデン』 | ダ・ヴィンチWeb
      https:/...
      書店員と司書が名探偵コンビに!? 出版物への愛がにじみ出す連作ミステリー小説『27000冊ガーデン』 | ダ・ヴィンチWeb
      https://ddnavi.com/review/1119682/a/
      2023/04/21
  • 高校の司書さんが高校で起きる謎を解いていく日常の謎もの。
    高校の司書である星川駒子が、生徒たちから持ち込まれる謎を出入りの書店員・針谷と謎を解いていくのだが、何となく違和感がありまくり・・・
    司書である駒子が、当事者の個人情報をいとも簡単に針谷に伝えてしまうのは、今の時代いいのだろうか?
    と言う思いが常に付きまとい、最後まで集中して読めなかった。
    作品に登場する本は全て実在する本で、9割が読んだことがあるので、そこは「お~!」となるのだが、並行して「ビブリア古書店」を読んでしまったので、タイトルだけの羅列が少し軽く感じてしまう。
    しかし、他の方のレビューにもあったが、高校に司書などいただろうか?
    高校時代、学校一図書館の貸し出し数が多かった自分でも司書の人がいた記憶が全くない。
    もし、存在したとしたら、覚えていないはずがないのだが、記憶になるのは、ナウシカの最新刊が出るまで髪を切らなかった図書委員の男の子だけ・・・

  • 高校の図書室を舞台にした連作ミステリィ。日常の謎もの。ブックガイドとしても良いかも。

  • 図書館の企画コーナーに展示されていて、表紙も可愛くて惹かれたので借りてみました。図書館や図書室が舞台のお話、大好きです( * ॑꒳ ॑* )

    全5章構成で、それぞれの章で1個ずつ、生徒によって持ち込まれた本に関する謎を、学校の司書さんと書店員さんが解決していく、というお話でした。生徒たちからの少ないヒントから見事に推理して解決していく様は読んでいてワクワクしました。

    司書さんと書店員さんの会話とだけあって、有名な作家さんや小説が数多く登場しました。読んだことのある小説もちょこちょこ出てきて嬉しくなりました。まだ読んだことのない小説も、ほぼ名前だけの登場でネタバレが全くなかったのもよかったです。

    お恥ずかしながら、私は高校生のとき、自分の高校の図書館を1回も利用しませんでした。境遇としては、駒子(司書さん)の前任校と似ていて、図書館は自習スペースという認識でした。ですが、この本を読んで、司書さんたちも生徒たちのことを想い図書館の運営をしてくれていたかと思うと、利用しておけばよかったなと後悔しました。この後悔も踏まえて、大学の図書館はこれからもたくさん利用していこうと思います。

    途中、駒子の生い立ちについて意味深な発言があったり、今作が連作短編だったりするので、続編が出るのでは??と期待せずにはいられません(っ ॑꒳ ॑c)



  • 学校の司書さんと納品に来る書店員が本にまつわる事件を解決していくストーリー。
    司書の仕事が詳しく描かれていて、普段の作業が知れた。
    学生時代はあまり本を読まなかったので図書室を利用することがほとんどなく少し後悔。
    その時の司書さんが頑張って作ったディスプレイセンスを見れなくてもったいなかったな。

    聞いたことある本など沢山出てきてまた読みたい本が増えてしまった・・・。

    書店員さんの推理力がすごい。さすが普段から本に携わっているだけある。
    これといって心に残るような特別な話はなかったけど、さらっと読めたて謎解きを楽しめた。

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著者プロフィール

大崎梢
東京都生まれ。書店勤務を経て、二〇〇六年『配達あかずきん』でデビュー。主な著書に『片耳うさぎ』『夏のくじら』『スノーフレーク』『プリティが多すぎる』『クローバー・レイン』『めぐりんと私。』『バスクル新宿』など。また編著書に『大崎梢リクエスト! 本屋さんのアンソロジー』がある。

「2022年 『ここだけのお金の使いかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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