- Amazon.co.jp ・マンガ (174ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575336870
感想・レビュー・書評
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図書館の知られざる話が……
夜明けの図書館シリーズの5作目
2017.11発行。字の大きさは…字が小さくて読めない大きさ。
あの頃、風になって。芽生えるアイデア。みんなのダイバーシティ前編。みんなのダイバーシティ後編の4話。
暁月市の職員として採用され、市立図書館での業務にも慣れてきた司書・葵ひなこの活躍を書いた物語です。
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【あの頃、風になって】
高齢者施設「あかつきの森」の介護職員・永井麻帆21才は、陸上選手として期待されたが、膝を痛めてタイムが伸びず周りのプレッシャーに圧し潰されて、介護の仕事に就くが。患者さんに回想法を使って、昔の輝かしかった思い出を話していくと、元気が湧いて来ます。
『感想』私も、何か困難にぶつかったとき、昔頑張ったことを思いだすと、これくらいの事なんとでもないと思えてきます。「過去の自分が、いまの自分を支えてくれる」いい言葉ですね。
【芽生えるアイデア】
暁月旭高校2年生の住田凪沙さんは、失恋をばねに飛躍します。自分では、何もできないと思っていた住田さんは、彼にふられて奮起して、図書館の応援もあって高校生ビジネスプランコンテストに応募します。暁月特産の杏の種を活用してアロマワックスを作ります。
『感想』自分で、アロマワックスを作ったことが、自信になり。将来の起業のために、大学で経営学を学ぼうと。目標が明確になります。
【みんなのダイバーシティ前編】
成田准16才は、母がハイチにいられなくなりアメリカに脱出して、日本人と一緒になって准が生まれ、准が6才の時に日本に来ます。父が居なくなり、母と2人で働いています。学校は、定時制高校に進んだが、肌の色の違いがあり周りと馴染めず、学校に行っていません。しかし、図書館に来てマンガを読みだしました。
『感想』日本国籍は有るが、肌色が違うとなかなか地域にとけこめないですね。そんな時、自分が何人かと考えて、いまの自分に自信が持てなくなります。難しいが、自分を気に掛けてくれる存在は支えになるものです。
【みんなのダイバーシティ後編】
准は、高校にもいかず、アルバイト先のスーパーにも行かず、1人で閉じこもっています。日本語もスムーズに話せず。まわりに自分で壁を作っています。しかし、准は周りが自分をと、思っています。
『感想』図書館で、開かれたヒューマンライブラリーで色んな人から話を聞き、准は、自分が何人かと問われたら地球人だと考えるようになり、笑顔が出て来ます。
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【読後】
最後のページに、この物語を作るのに著者の埜納さんが、図書館主催の高校生対象のビジネスプラン作成講座に出席したり、杏農家の方に話を聞いたりと取材を基に作成されているのが書かれています。図書館は、地域の中でいろんな取り組みをしているのだと、分かってきます。
そして4つの話それぞれに、読後感が良く、ほっこりします。特に「あの頃、風になって」が、良かったです。
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【JOURすてきな主婦たち】
『JOURすてきな主婦たち』(ジュール すてきなしゅふたち)は、双葉社が発行する日本の女性向け月刊漫画雑誌。1985年、『Jour(ジュール)』として創刊。2000年、『Jourすてきな主婦たち』に誌名を変更。発売日は発行月の前月2日。←Wikipedia
2021.05.28読了
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※シリーズの感想と読了日
夜明けの図書館シリーズの4作目 2021.05.20読了
https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4575336300#
夜明けの図書館シリーズの3作目 2021.05.15読了
https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4575335606#
夜明けの図書館シリーズの2作目 2021.04.18読了
https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4575335142
夜明けの図書館シリーズの1作目 2021.03.23読了
https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4575334626詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
韋駄天のテツ、ビジネスプランコンテスト、ダイバーシティの壁。
准くんの悩み。自分には決して「分かる」とは言えないけれど、分からなくても考えなければいけない問題。それが現代。 -
1巻にまとめて感想記載 very good!
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〈人はひとつの希望を失った後でも
立ち上がって人生を生きて行く事ができるって
その時思ったんだ〉
そして初めて二話にわたる長編があります。
ダイバーシティ。
〈自分は何人(なにじん)というより
どうありたいか
それは誰に何を言われても
自分で決められる事
僕はそう思うようにしてる〉 -
一話目は郷土資料の話で…
昔って肖像権きつくなかったからか
古い郷土の本や広報みたいなのには
たくさんの住民が載ってたりする。
解像度が低いんですけどね。
おまつりの様子、学校の行事
変わっていく町並みに映り込む姿。
長く住んでいる人にも故郷を離れた人にも
自分のアルバム以外に存在する
一種の記憶遺産になるかも。
二話目もビジネス支援だけど
郷土の地産支援の話でもあるな。
そして〝最大の難問〟と銘打たれている
多文化共存問題…。
そうなのよね…今の世の中
どんな小さい図書館でも少なからず関係するよね。
ヒューマンライブラリーという存在も
はじめて知りました。
人が本になって語る。
ちょっと『華氏451度』を思い出した。
う〜ん、まだまだ勉強せねば。 -
図書館通いが好きで、週1ペースで出かけてます。図書館の仕事の大変さ、面白さが分かって、司書になりたい!と思う人が増えそうですね!
第6巻、まだ図書館に入っていないようなので、リクエストして入れて貰おうと思います。まだまだ続いて欲しいお話です❤ -
18話のお話が一番好き。
「アイディアを出す」「空っぽな自分」「働く女性ってかっこいい」
っていう部分が完全にツボでした。 -
こんな風に誰かの力になれる図書館が増えるといいのに。