とっても不幸な幸運 (双葉文庫 は 18-1)

著者 :
  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575511871

感想・レビュー・書評

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  • 『しゃばけ』の作者が書く現代劇短編集。各編の主人公である新宿でバーを経営する男やその娘や店の常連客達が、「とっても不幸な幸運」という不思議な缶づめを開けるところから物語が始まる。その缶づめは”目を逸らしていたい現実”を強制的に発生させてしまうのだ。しかし主人公たちは困難を乗り越え、飲み仲間たちの助けを借りて何とか解決し事態を収束させていく。ドラマ化されても良さそうな作品。おすすめ。しかし、登場人物はみんなバーテンダー、警察、ヤクザ、医者、マジシャンなど小説ネタに使いやすそうな代表的職業であり、著者は過剰に保険をかけているよなぁという印象である。

  • 中学生ぶりに読んだ、懐かしい本。暖かい作品で、あの頃はこれを何回も読み返した思い出があるような気がする。
    暖かさというものを一つの主軸にした、本。一度読んでみてもいいんじゃないかな。
    暖かくて具沢山なスープのような作品。

  • 映像にしたら楽しそう。酒場にやってくる常連さんのお話。不思議な缶詰めがパカッと開いたらドラマの幕が開く。

  • ・「酒場」に持ち込まれた「とっても不幸な幸運」という名の空き缶が波紋となんとなくのシアワセを巻き起こす。
    ・「酒場」のマスターは大きくてちょっとコワモテ。調度はさりげなく金のかかってそうな趣味のいいもの。
    ・「とっても不幸な幸運」はふつうに100均ショップで売られてるらしい。缶を開けると何かが動き始める。
    ・店長は小牧洋介、その娘のり子、ウェイター健也、常連は、警察のキャリア花立、医師の飯田、マジシャンの天野、弁護士の山崎、出てこないが先代マスターの敬二郎、など登場。
    ・女性の常連はこれまでに4人しかいなかったらしい男度の高いしかし常連たちのふるさとのような店。
    ・「酒場」の存在こそが「とっても不幸な幸運」なのかもしれない。
    ・命の危険があってもノーテンキな客たち。こいつらみんなただもんじゃねえ。

  • 100円で買える「とっても不幸な幸運」という謎の缶詰めを開けると、不思議な幻覚が見える。不思議設定がしれっと日常に溶け込んでいるのは畠中さん流。ファンシーなのにさらっと重エグいのも畠中さん流。
    連載だったからなのか、何となく、まとまりがないというか、これで終わり?という感じで終わる。しかし、いつまでも通える常連バーって少し羨ましい。

  • 居心地のいい場所を書かせると、どんな時代でも大丈夫なのね。
    ただ、外の者からすると、疎外感半端ない 笑
    江戸、明治、現代と読んだけど、私はやっぱり江戸が一番しっくり来るかな。

  • ほっこり系。でも、ちょっと深みには欠けるかな。ライトノベルとして読むにはいいと思う。

  • 健也の話が一番好きだった。
    しゃばけシリーズとかと比べると、しゃばけのほうがいいかな。

  • ファンタジー要素を含む日常系ミステリチックな連作短編
    なんとも釈然としない説明だけれども、実際そうなんだからしょうがない
    不思議な缶の存在はファンタジーだけど、その後の推理は日常系ミステリとも言えなくもない

    結局、のり子という存在は何のためだったのか?
    続編があっったりするのかな?

    とても面白いとは言えないんだけど、続きが気になる不思議な作品

    う~ん、この小説自体が不幸な幸運なのかもしれないなぁ

  • 結構好きだな。
    表紙と内容がちょっと違っている感じもするけど。

著者プロフィール

高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学卒。2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、小説家デビュー。「しゃばけ」シリーズは、新しい妖怪時代小説として読者の支持を受け、一大人気シリーズに。16年、同シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞。他に『つくもがみ笑います』『かわたれどき』『てんげんつう』『わが殿』などがある。

「2023年 『あしたの華姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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