- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575518955
作品紹介・あらすじ
名門女子高で、最も美しくカリスマ性のある女生徒・いつみが死んだ。一週間後に集められたのは、いつみと親しかったはずの文学サークルのメンバー。ところが、彼女たちによる事件の証言は、思いがけない方向へ-。果たしていつみの死の真相とは?全ての予想を裏切る黒い結末まで、一気読み必至の衝撃作!
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
美人で賢い女子高生の醜い闘い…
皆んな女王様やん!
容姿はともかくとして、賢いとは思えんな。成績優秀とか、そんなんだけで、ほんまの意味の賢い子はおらんって感じ。
もう、お金持ち、容姿端麗、成績優秀だけで、満足しなはれ〜
私なら、それだけで充分満足(^-^)v
ここに出て来る女子高生は、外見は美しいけど、中身はあかんな…
容姿いずれは朽ちていくんやから、朽ちない中身を磨いて欲しいな。
大どんでん返しみたいなのはあるけど、周りが敵ばっかりなんで、あり得るといえばあり得る。
裏切りばかり…しんどい学校や!
良い友達作って、楽しい学校生活して欲しいと切に願います!
愚痴は言うけど、スラスラ読めて、ええ感じの後味でした〜!(どんな後味かは…です)
人の事言ってる場合ではなく、私も磨かんと! -
名門女子校の光と闇の描写がスゴイ 魅力的な女子高生たちが、秘密の小説を書き綴る鬼怖イヤミス #暗黒少女
名門女子高の文学サークルで発生した過去の事件。部員が集まった定例会では、その事件に対して一人ずつ証言をしていくことになった。果たして事件はどういった真相だったのか、うら若き彼女たちの闇が垣間見えて…
純粋に面白い作品ですね。独特の構成ながらも、良くまとまっていて楽しめました。
そしてイヤミスではありますが、それほど胸糞悪くなるわけでなく、バランス感も絶妙!素晴らしい。
世界観の描写がとても上手で、女子高校生独特の人間関係、文学サークルや建物など、学生たちの憧れ空間に立ち入れたようで、ドキドキしちゃいました。
しかしそんな環境にも関わらず、物理的にも心情的にも閉ざされたで空間で繰り広げられる定例会では、女子高生たちの鬼のいがみ合い。怖すぎですよっ
そして本作の読みどころは、やっぱり個性あふれるメンバーたち。
それぞれの背景や信条がある中、正直な思いと、隠されている嘘が見え隠れして、まさに暗黒少女の怖さが伝わってきます。
最後もミステリーらしくきれいにまとまっていてGOOD たださすがにリアリティが欠けている気もしますが、エンターテイメントとして高品質、バッチシですので、全く問題ないと思いました。
バランスのとれた、とても楽しめるイヤミスです。おすすめです! -
主人公いつみの死と、彼女にまつわる少女たちが書いた【小説】によってそれぞれの視点から死の真相〈推察〉を独白していくという展開。
しかも、なぜか闇鍋をしながらという設定付きで…。この時点で相当怪しく、正直薄っぺらい珍劇を観せられるのでは…と読み進めてみると、なかなか面白いではないか。
最後の結末はある程度予想出来つつも、やられた感を以って読了。
ミステリーエンターテインメントショーと捉えれば、私としては合点がいく作品だった。 -
暗黒女子て...。私はこのタイトルと表紙を小馬鹿にしていた。否、猛省する事となる。
華やかさと綺麗な言葉遣いが逆に薄気味悪い。不穏な世界観に夢中になっていた。
闇鍋のツッコミは皆が通る道だろう。 -
秋吉理香子『暗黒女子』双葉文庫。
面白い構成のサスペンス風イヤミス。
名門女子高の文学サークルのお洒落なサロンが舞台。文学サークルを創設した美しく、聡明な女生徒の白石いつみが死亡する。その1週間後にメンバーが集められ、闇鍋を楽しみながら、メンバー各自が白石いつみを題材にした自作の短編を朗読していくのだ。
少しずつ明らかになるメンバーたちの心の闇と白石いつみの本当の姿と死の真相。
最後の最後に。何たることか……
本体価格611円(古本110円)
★★★★★ -
ミッション系女子高の文学サークル。このサークルの中心人物で、学院経営者の娘でもある美貌のいつみが謎の死を遂げます。
死後1週間、メンバーたちはサークルの定例朗読会で「いつみの死」をテーマにした短編小説を順に語っていく形式が、本書の大きな特徴です。
お互いに矛盾だらけの告発をし合い、多くの伏線が張り巡らされているようです。そもそも小説なので、語った内容が真実なのか虚構なのか、読み手にも混乱を生じさせます。
留学生の朗読(小説)に、「日本の女子校は異空間。表面では無関心を装い、笑顔で他愛ない会話をしながら主導権という糸を引っ張り合っている」という的を射た表現があり、女子同士のドロドロの世界を助長するようです。
イヤミスと呼んでいいのか分かりませんが、衝撃的な結末でした。最後まで真相が不明で、現実離れの世界観もあり、恐怖感よりは唖然とした気持ちが強かったです。
いつみは万人に憧れられる女神か、それとも悪魔か? サークルメンバーの言動の真偽は? 物語の構成と設定、人物造形が魅力的でした。 -
初めての秋吉理香子さん。まずは出世作らしいこちらから。
美しい語り口調から始まり、6人が朗読小説を読む。みんなの証言の食い違いがおもしろく、どんどん物語に引き込まれた。
美しく、恐ろしい女学生たちを覗き見し、最後はお決まりのゾワゾワーっを見事にくらいました。
美味しいお菓子と紅茶をいただきながら読みたいイヤミス。
イヤミスはもちろん、美しい女子高生、文学サークル、お洒落なサロンなど憧れの世界観も相まって、大変好みの作品。ご馳走様でした。
個人的には表紙がもっとお嬢様学校の気品さや文学サークルをイメージさせるような表紙だと手元に置いておきたいと思える一冊だなぁと思った。まぁ題名が【暗黒女子】なのだけれども。
「それではみなさま、ごきげんよう。」ゾワゾワ-! -
名門女子校のカリスマ的存在のいつみが死亡、彼女を偲んで文学サークルのメンバーが鍋を囲み各々書き上げた小説を朗読する話。矛盾する小説に真相が気になり、女子の嫌な所を闇鍋かの様に詰め込んだ正に暗黒女子な各々の小説にも明かされた結末にも大変満足した。良き。
イヤミスって言われてるみたいやけど、個人的には全然イヤミスじゃなかった! -
2人目の小説朗読を見て誰が誰をという細かいことは除いておおかた展開が見えた。伏線の張り方がキチッとした感じで、最終章で全て回収される流れは作者の上手さを感じた。
ラストは2回ひっくり返された、そう来たかという感じ。
部員がそれぞれの朗読で主人公を立てさるを得ない理由があったことが最後に分かり、全編読み終えてゾッとした。主人公によるある種のマインドコントロール。
一番悪いのは主人公の父親かな。