できそこないの世界でおれたちは (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
3.63
  • (2)
  • (1)
  • (5)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 55
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575524604

作品紹介・あらすじ

かつてパンク歌手だった吉永シロウは、下請けコピーライターとして働き息子の養育費の支払いに四苦八苦する40代。若き時分に追い求めた自由に復讐されるような日々の中、昔のバンド仲間で今や売れっ子になった男から久々に電話がかかってきて――。どれだけ歳を重ねても大人になれない全ての人へ捧げる、永遠の青春小説。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 主人公のシローは売れっ子ではないが別れた妻に養育費を払い、好きなレコードを買い、好きなものを食べ、飲んだり映画を観たり、好きな事がそこそこ出来るコピーライター!

    そんな彼の周りにいるソコソコ愉快な人々

    ドラム:紅白にも出場するデカメロンズのドラム
    ヒロ子:バーアラバマの店主、密かに?シローが思いを寄せる
    久美ちゃん:シローとドラムのかつての同居人、今はパラグアイにいる?
    ミラさん:女装するバーのマスター、かつては音楽レーベルのオーナー兼プロデューサー!

    その他にも個性的なキャラクターが多数登場!

    シローの役目は皆んなを微妙な弱い力で繋ぎ止める事!

    奇跡は起きないかもしれないが心が何となく少しだけ満たされる物語・・・


    本書との出会いは宮城県の亘理町の未来屋書店にて『亘理店夏文庫』の手作りの帯を見て、何か買おうと思い迷った挙句手に取りました!

    結果は星×5

    本書の前の物語『アレルヤ』も今度読んでみようと思う!

  • これも、本の雑誌・年間ベスト企画から。著者のことはここで初めて知ったけど、本作中でバンド音楽が重要な位置を占めることからのイメージか、町田康を思い浮かべました。といっても、氏の音楽は聴いたことないし、読んだ作品も数作だけなんだけど。本作は、キャラも特徴体な人が多いし、矢継ぎ早に事件が起こるしで、楽しく通読できるものでした。

  • 「できそこないの世界で」の曲は作者の脳内では流れているだろうから是非音源化してほしい。

    Cloud Nothing「Stay Useless」は桜井鈴茂の小説の大半のテーマソングにできる。良い曲を知れた!

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

1968年生まれ。明治学院大学社会学部社会学科卒業。卒業後は、音楽活動ほか職歴多数。同志社大学大学院商学研究科中退。2002年『アレルヤ』で第13回朝日文学新人賞を受賞。他の著書に、『終わりまであとどれくらいだろう』『女たち』『冬の旅』『へんてこなこの場所から』『どうしてこんなところに』がある。

「2021年 『探偵になんて向いてない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

桜井鈴茂の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×