後宮の男装妃、幽鬼を祓う (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575525151

作品紹介・あらすじ

病弱な双子の姉の代わりに後宮入りした翠蘭。入内した夜、美しき華封国皇帝・義宗から変わり者認定された翠蘭は、「襲われてもなんとかできそう」という理由で後宮に現れ人々を脅かす幽鬼の正体を探るよう依頼されるが!? 「やたら強い姫と花のよう美しい王」による“男女逆転!?”中華後宮ファンタジー開幕!

感想・レビュー・書評

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  • 時々、内容もネタもわかっている本が読みたくなります。

  • 後宮ものゆえ、皇帝も皇后も他の妃たちも本音や本性を作中であまり見せない。
    皆、御簾越しで会話をしているような、そんなもどかしさを感じた。
    会話もだが、幽鬼騒ぎの決着にしても。
    素直で一直線なところを見せてくれたのは、主人公の翠蘭とその周辺と花蝶くらいか。
    即ち、この作中では「子ども」と称されてしまう人たちと、彼女らを慈しむ人たちくらい。
    翠蘭は子どもではないけれども。
    山育ちで真っ直ぐ、後宮入りするようなお淑やかな姫でも腹の探り合いをするような腹黒姫でもないからなあ。

    前述したが、作品全体がこう霧に包まれてクリアに見えないというか、貴族同士の会話と腹の探り合いに塗れたというか、ともかくそのもどかしさが凄く気になったお話だった。
    ある意味、後宮を色濃く表現した話だったというか。
    問題をすぱっと解決、後味すっきりな話にならない。
    分かりやすいキャラクター小説が乱立する中では珍しい作風だったと思う。

    何より、皇帝と翠蘭が安直に恋仲にならないあたりがもう。
    この二人の関係性は最後まで不思議だった。
    翠蘭が彼を守っているような、皇帝が彼女を見守っているような。

  • 皇帝の我が道をいく感がすごいです!
    無理矢理に進むというよりは、マイペースに周りを巻き込んで……
    武に秀でた妃もどうかと思いますが、何が起こるか分からない後宮では、強い存在ですね!
    でも、後宮では武よりも妃同士駆け引き…笑顔の攻防が怖いです……
    力だけあってもダメなんですよね…。

    そもそも、双子は禁忌の存在で…そのせいで山奥にいた姫をもう一人の姫の身代わりにした…
    その家には姫が2人いるのばれてない?
    それか、姉妹という設定にしたんかな…
    でも、年齢は同じ……どういう風に後宮入りしたんでしょうね……

    明明が好きです!
    姫にいつも振り回されてるけど、1番の味方!
    翠蘭にいつも文句言ってるけど、明明も考え方は同じなんですよね~

  • Tさんのお勧め。

    中華系後宮物語を読む過ぎてるかも。

    一芸に秀でた変わり者の少女とか、
    望まぬ後宮入りとか、
    姉代わりのような女官とか、
    美しすぎる皇帝との偶然の出会いとか、
    いやあれは皇弟だったか。
    あちこちで見かけた要素が散見されて、混乱する。

    翠蘭は双子に生まれたというだけで、
    親元から離され、なぜか武人の下で育てられ、
    双子の姉の代わりに後宮に入ることにする。
    皇帝の命で幽鬼の正体を探し、
    男装で後宮内を動くことになる。

    事実上の属国の皇帝には見鬼の才があり、
    皇后は敵国の貴族の娘で実質的な権力者、
    両者ともに武芸者というのはちょっと新しいかも。

  • マイペース過ぎる皇帝と男勝りな武術に長けた後宮妃
    マイペースな皇帝に振り回されながら、侍女と宦官を振り回す後宮妃
    読んでて飽きが来ず面白い
    マイペースな人が一番強い気がする

  • ふつうの後宮と扱いが少しだけ違って妃の自由度が高い感じ。
    男装といっても男勝り程度の事で、元気で良いなというくらいです。
    はきはきしていて気持ち良い。
    恋は香りもしないです。

  • 中華風後宮謎解きはお腹いっぱいなのは事実なんだけど、意外に楽しかった。男装ってほど男装じゃない気もするが……気にしてはいけない……。
    意外に皇后さまのキャラが好みだったので、今後も絡んで欲しいw

  • この人の書く恋愛模様って独特だなぁ。
    後宮ものって、皇帝がヒロインオンリーワンなことが多いけど、ここの皇帝はバリバリ。懐は深そうで好き。
    続編も出るのかなー。

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著者プロフィール

1992年雑誌JUNE「野菜畑で会うならば」でデビュー。BLやファンタジー、ホラー、あやかしものなどの様々なジャンルで活躍中。

「2017年 『ばんぱいやのパフェ屋さん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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