犬がいた季節 (双葉文庫 い 64-01)

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 930
感想 : 50
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  • / ISBN・EAN: 9784575527179

作品紹介・あらすじ

1988年夏の終わりのある日、高校に迷い込んだ一匹の白い子犬。「コーシロー」と名付けられ、以来、生徒とともに学校生活を送ってゆく。初年度に卒業していった、ある優しい少女の面影をずっと胸に秘めながら…。昭和から平成、そして令和へと続く時代を背景に、コーシローが見つめ続けた18歳の逡巡や決意を、瑞々しく描く。山本周五郎賞候補、2021年本屋大賞第3位に輝いた青春小説の傑作。

感想・レビュー・書評

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  • こちらもブク友の皆様の本棚を見ていてめっちゃ読みたくなって購入した本。

    何これー!
    ホント、めっちゃいいじゃーん!!!

    光GENJIが流行っていた頃、私は中1くらいだったから、私よりは少し年上なんだろうな。
    懐かしいな、光GENJIもチェッカーズも。


    とある進学高校に、白い犬が迷い込んでくる。
    美術部員が中心となって犬を飼うことになる。

    その犬と共に時代を紡いでいく生徒たちの青春ストーリー。


    一話終わったとき、連作短編だろうと想像は出来、こんな風に締め括ってくれたら嬉しいなと期待した通りの結末を迎える(*^▽^*)
    どこかほっこりしてしまう。


    時代背景が自分の歩んできた時代に近いからか?ヤマハのバンドフェスティバル、私もヴォーカルで出場経験あるなぁと、妙に懐かしく思ってしまった(*^o^*)


    今日も腰が痛いので、ずーっとソファでゴロゴロしながら一気読み(笑)

    腰が痛いのは嫌だが、本が面白いと充実感が半端ない♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪
    よい一日だった♪

    • shintak5555さん
      横から失礼致します。
      重松さんの「きみの友だち」はヤバいですね。
      重松さんのNo.1と言っても良いかも。知らんけど。笑
      横から失礼致します。
      重松さんの「きみの友だち」はヤバいですね。
      重松さんのNo.1と言っても良いかも。知らんけど。笑
      2024/03/31
    • bmakiさん
      シンタロウさん

      ヤバいですか!ありがとうございます。これは絶対読まねばなりませんね!
      私の本棚チェックしましたが未読でした。
      買っ...
      シンタロウさん

      ヤバいですか!ありがとうございます。これは絶対読まねばなりませんね!
      私の本棚チェックしましたが未読でした。
      買ってこないと!!

      重松清さんって、何となく国語の本のイメージがあって、なかなか自分からは購入しないのですよね。貸してもらうと読むのですけど( ̄▽ ̄)
      2024/03/31
    • bmakiさん
      Amazonで きみの友だち ポチりました!
      後日必ず読みますo(^▽^)o
      Amazonで きみの友だち ポチりました!
      後日必ず読みますo(^▽^)o
      2024/03/31
  • 伊吹有喜さん初読みの『犬がいた季節』の概要と感想になります。

    捨て犬だったコーシローは三重県四日市市のある高校に住みつくことになり、青春時代を過ごす高校生たちの日常を温かく見守る。コーシローの世話をするために発足させたコーシロー会のメンバーは、日誌を通してコーシローと過ごした時代を書き記していく。コーシローもまた多くの生徒の癒やしや支えとなり、その命が尽きるまで笑顔を絶やさなかった。そんな優しい犬がいた季節の物語。

    感想ですが、本作の舞台となっている場所は私自身にも縁があり、懐かしさを伴う優しい気持ちで読み終えました。また昭和から平成を知る年代だからこそ分かる時代背景も、本作に惹き込まれる要因だったかもしれませんね。やや忖度のある評価かも知れませんが、優しさの香りは青山美智子さんや村山早紀さんの作品に似ているので好きな方にオススメしたい1冊です。

    • マメムさん
      どんぐりさん、コメントありがとうございます。

      じんわりと優しく包み込む感じが良いですよね♪私も本作を機に伊吹さんの作品を読もうかなと思いま...
      どんぐりさん、コメントありがとうございます。

      じんわりと優しく包み込む感じが良いですよね♪私も本作を機に伊吹さんの作品を読もうかなと思います^_^
      2024/02/04
    • TTさん
      オススメと見て読みました
      めちゃくちゃ良かったです
      オススメと見て読みました
      めちゃくちゃ良かったです
      2024/02/09
    • マメムさん
      TTさん、コメントありがとうございます。
      良い読書ライフに繋がって、私も嬉しいです^_^
      TTさん、コメントありがとうございます。
      良い読書ライフに繋がって、私も嬉しいです^_^
      2024/02/09
  • もうこれはキュンキュンが止まらない。鈴鹿山脈の麓にある三重県四日市の進学校に紛れ込んできた1匹の白い犬。コーシローと名付けられたんですが、やっぱり尾も白い、そうなんです。面白いって昭和最後のギャクまで飛び出して時代はソウル五輪で鈴木大地がバサロスタートで金メダルを奪った頃のお話だからデジャブって感じでビンビン伝わってきました。光GENJIがバラダイス銀河とか歌ってた頃なのであまり懐かしんでると年バレしそうです。
    高校で飼われることになったこの犬をリレー形式で在校生が
    世話していくストーリーなんですが、1話目は甘酸っぱい恋のお話で今にもまな板にのりそうなのに最後まで言いだせずに卒業とか、うぁわあぁ最後は切なくほろ苦い。ここで4キュン逝きました。しかも鈴鹿の里山に二人して登るなんてぇ。
    次の話はそれから少し時代が進み平成に入ってセナが活躍してた頃のお話し。バリバリ伝説とか牧瀬里穂とかでてきて懐かしかったです。鈴鹿サーキットにF1観戦に行った二人の男子の話だけど、これも熱く響いてきました。
    私もこのサーキットで走ったことあるんです。毎年開催されてる鈴鹿シティマラソン(10km)の舞台は1周5.8kmある鈴鹿サーキットを1.7周して行われるんです。普段は立ち入ることのできないレース場内を走れるので、もう大興奮で早くからコースに出てウォーミングUPもかねて1周試走してから参加したことあります。西ストレートから高速コーナーの130Rに抜けるところはF1だと一気に加速して繋げていくのですが、ここは登り坂なので自分の足で走るとなるとスローダウンしてしまいマシンのようには行きませんでした。
    そしてさらに時代は進み、阪神淡路大震災に地下鉄サリンをへて医学部に進路変更した女子の話に、ヘビメタ男子と援交女子の話にまたキュンキュンしてtrain trainを叫びながらコンビナートの煙突に上がる炎を見上げてヘドバンしてみたく思ったりでした。
    白犬のコーシローも老犬になってゆくのですが桜の季節になるとふと思い出すようで、3度目の桜が咲く頃には高校生たちはいなくなってしまう。それは甘い桜の匂いと共に焼きついた記憶でした。
    最後はもういろんな時代がオーバーラップして最高に輝いて無茶良かったです。

    • ゆーき本さん
      なおなおさん
      おはようございます♬.*゚
      あっくんネタ笑 嬉しいです(´ワ`)
      ローラースケートも流行ったなー。って昭和ネタのコメント欄にな...
      なおなおさん
      おはようございます♬.*゚
      あっくんネタ笑 嬉しいです(´ワ`)
      ローラースケートも流行ったなー。って昭和ネタのコメント欄になってしまう笑
      2024/03/04
    • つくねさん
      マメムさん、おはようございます♪

      めっちゃ懐かしいですね。
      もう令和とかですもね!
      マメムさん、おはようございます♪

      めっちゃ懐かしいですね。
      もう令和とかですもね!
      2024/03/04
    • つくねさん
      なおなおさん、ゆーき本さん、おはようございます♪

      ローラースケート流行りましたね。
      ローラーブレードとかもw

      今、昭和で数える...
      なおなおさん、ゆーき本さん、おはようございます♪

      ローラースケート流行りましたね。
      ローラーブレードとかもw

      今、昭和で数えると昭和99年なんですよぉ
      桃鉄でいえば最終年、ぱろぷんてカードで大逆転狙いたい

      2024/03/04
  • なんでしょ?最高のラストに感動した
    高校に迷い込んだ子犬のコーシローと昭和平成へと年代を経た高校生活のお話。受験、家族、進学、冒険、恋愛、情勢と様々な悩みや困難が見事に青春!
    なかなか言えない恋心。一生忘れられない思い出。背伸びをしてしまうところ。家族への思い。年上に憧れてしまうこと。誰もが通ったThe青春!
    そしていくつになっても青春は青春ってこと!

  •  高校に迷い込んだ一匹の白い犬と高校生の交流を通して、昭和から平成、そして令和へとそれぞれの時代の18歳の思いが描かれる。

     一匹の犬を通した連作短編となっており、最後の同窓会で大団円を迎えるという、心憎い展開で一気に読まされてしまいました。

     しかも、その時代ごとの雰囲気と18歳の頃の思いという二重の懐かしさをそれぞれのエピソードで味わえるという、とても贅沢な物語でした。

     それぞれの高校生の瑞々しい感性も、今の自分にとってはとてもまぶしく、逆に憧れを感じてしまう自分もいました。

     エンディングも心に沁みて、しばらく余韻に浸ってしまいました。

     私も一歩踏み出してみたいと思う今日この頃です。

  • 2021年本屋大賞第3位受賞作。

    THE青春!!!って感じの作品。

    犬のコーシローを通して様々な青春模様が描かれている。

    コーシローが感じる恋の匂いってどんな感じなんだろう。

    優花と光司郎の香り…
    最後に出会えたのはコーシローが繋いでくれたんだろうな。

    昭和から平成への時代。懐かしさを感じながら読み進めることができました。

  • 高校に迷い込んだ子犬、コーシローが、世話をしてくれる"コーシロー会"の生徒たちを見つめる目線で書かれた物語。自分が犬好きというせいもあるかもしれないが、スゴく響いた。

    高校生の切ない恋愛、阪神淡路大震災の被災者のこと、毒親や老人介護などの家庭問題などを取り上げつつ、コーシローがいつも近くで生徒たちの気持ちを読み取り、応援しようとしてくれる様子が描かれている。

    犬を高校で飼うことを許可してくれた校長も、美術部顧問の五十嵐先生も、初代コーシロー会のメンバーで先生として八校に戻ってきた優花も、登場する先生たちがみんないい!

    そして、最終話では、八校の100周年記念式典、で初代の生徒、優花と光司郎が48才になっての再会。人生は長く、いくつになっても会うべき人とは巡り会えるのかも。

    年代ごとに、その時に流行った歌やニュースなどが描かれていて、懐かしい気持ちにもなった。

    • bmakiさん
      こんばんは(*^▽^*)

      どこか懐かしく、温かく、とても良い小説ですよね(^^)

      心がほっこりしました♪
      こんばんは(*^▽^*)

      どこか懐かしく、温かく、とても良い小説ですよね(^^)

      心がほっこりしました♪
      2024/04/04
    • lisainuさん
      bmakiさん、

      メッセージありがとうございます。

      ホント、癒されました。
      一方で、中盤以降、コーシローが徐々に年を取っていくのを感じる...
      bmakiさん、

      メッセージありがとうございます。

      ホント、癒されました。
      一方で、中盤以降、コーシローが徐々に年を取っていくのを感じると切なかったです。
      2024/04/05
  • え?
    これ実話なの??

    3年くらい前に図書館で借りて読んで、めちゃくちゃ好きだったので、文庫になるのを待って購入して。
    ようやく順番が回ってきて読めました。
    はい、2度目だけど、さらに感動して好きになりました。
    青春モノ??を読むと、いいところだけ、学生時代をやり直したくなりますが、
    やはり今回もなりました。

    学校に犬がいて、お世話をする会が代々あるなんて、素敵すぎます。
    それだけで学校に行く気持ちになれます。

    そして賢い学校ならではの、いい感じの男の子たち。

    わたしもセナが一位を譲った場面、ちゃーんと覚えていますよ。

    最後になりますが、書店員さんの解説もじっくり読ませていただきました。
    書店員さんの解説は、本当にわかりやすく、同感ですって頷きながら読みました❤️

  • ☆5

    とても素敵な作品でした❁⃘*.゚
    物語を自分自身が高校生だった頃に重ね合わせてみたり、コーシローが実家で飼っている犬に思えてきてしまったり…と色々な思いが溢れてきて、読んでいてグッとくる場面がたくさんありました。
    どのお話もとっても良かったのですが、特に「セナと走った日」のサッチャンとタカヤンの2人のお話がお気に入りです(*´˘`*)

  • 2021年本屋大賞第3位受賞作品。青春時代の甘酸っぱさやちょっと切ない想いを描いた、6編の連作短編集。『BAR追分』シリーズ以来の伊吹作品。

    Mr.Childrenの『innocent world』やブルーハーツの『TRAIN−TRAIN』、安室 奈美恵の『SWEET 19 BLUES』等、その当時青春時代を過ごしていた人達には、何とも懐かしいワードが沢山出てきて、ノスタルジックな想いにさせてくれます❗

    タイトルの割に余り犬が活躍しないことに、少し不満に思う方もいるかも知れませんが、個人的には丁度いい塩梅だったかなあと思っています♫

    好きな話しは、F1を観に行く、『第2話 セナと走った日』とノストラダムスの大予言の恐怖の大王の年の淡い恋を描いた、『第5話 永遠にする方法』の2編です❗

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著者プロフィール

1969年三重県生まれ。中央大学法学部卒。出版社勤務を経て、2008年「風待ちのひと」(「夏の終わりのトラヴィアータ」改題)でポプラ社小説大賞・特別賞を受賞してデビュー。第二作『四十九日のレシピ』が大きな話題となり、テレビドラマ・映画化。『ミッドナイト・バス』が第27回山本周五郎賞、第151回直木三十五賞候補になる。このほかの作品に『なでし子物語』『Bar追分』『今はちょっと、ついてないだけ』『カンパニー』など。あたたかな眼差しと、映像がありありと浮かぶような描写力で多くのファンを持つ。

「2020年 『文庫 彼方の友へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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