- Amazon.co.jp ・マンガ (231ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575835977
感想・レビュー・書評
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元町夏央さんの『中央線ドロップス(2009)』を読んでみた。 確かに読んでいく毎に心に沁みる。 特によかったのは・・・1話“吉祥寺夫婦”、4話”中野の特大8色ソフト”と5話”高尾山ケーブルカー”(前編)と6話”高尾山ケーブルカー”(後編) そういえば・・・・中央線に行ったことないなー。 いつも、秋葉原や上野なので・・・
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中央線沿線に暮らす人々のオムニバス式コミック。
どの話も、あまりハッピーでなく、心にひっかかるものばかりです。
中でも気になったのは、クマと暮らす女教師の話でした。
クマは、言葉が喋れて、女教師と恋人のように暮らしています。
『マックス、モン・アムール』のよう。
クマの外見は寓意的表現で、実は人間なのかなと思っていましたが、カフェ勤めをしていたそのクマは、ある時外見を理由にクビになります。
なぜ一度雇っておいて、そんな理由で首にするんでしょう?
穏やかで優しい性格なのに、かつて野生の本能から飼い主を殺してしまったクマ。
そのうち恋人のような女教師のことも、我を忘れて殺してしまうかもしれない、という恐怖を抱えています。
底知れない不安感と共に、話は終わります。
そのほか、結婚して数年の夫婦が、仲はいいのに、もう恋人として触れ合えなくなっているという状況が、残酷なほどクリアに描かれている話も、衝撃的でした。
とてもリアルな話が続くと思うと、先ほどのクマの話が入っていたりする、なんとも形容しがたい作品集。
好きな彼女が家族ごと新興宗教のアジトに入り、自分も吸い込まれるようにそこへ入信しようとした時に、寝たきり意識不明の祖母が起きて保護され、入信せずに終わるという話もありました。
どれも尾を引く、ほろにがいものばかり。
心がひりひりしますが、明るい生き生きとした絵柄に救われます。
印象的で、心に残る作品集でした。 -
連作短編集。通常の恋愛ものがひとつもない。あねおともそうだがなにか一要素いれたくなるのか。二つ目に出てくる男が熊の姿をしていて面白い。全体に、良い関係には時間の制限があるよ、っていう考え方が通底しているようだ。そのことは写真とる男が出てくる最後の話にうまく象徴されているような気がする。とくに最後の1ページ。ただし終りを強調することで恋愛の期間を美化していくというのではなく、ただ終わっていくよっていう感じ。
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中央線ドロップス (アクションコミックス)
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生まれも育ちも中央線なのでタイトルで殺されたようなものです。が、話もなかなか一筋縄とはいかずに、不思議な魅力があります。
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中央線沿線で暮らす人々のオムニバスドラマで、
キャラクターが跨がって登場することで、各話が微妙に繋がっている。
倦怠期に入った夫婦や、妻の妹である女子高生の生活、
また、その少女が通う学校の教師のエピソード、などなど。
ああ、あるある、わかるなぁ、という感じの話が多く、
そんなに意表を突かれはしないが、
女性教諭の同棲相手が何故か熊のシェフという
第3話「阿佐ヶ谷・高架の2人」はちょっとツボ。
最初、着ぐるみマニアの男かと思っていたが、どうやら本当に熊らしい。
そこだけファンタジーというかメルヘンになっていて浮いてるんだけど、
まあいいか(笑) -
中央線沿線が舞台の短編集。
基本的にはハッピーエンドではないです。
ちょっと暗い中に明るさを見出す感じかなー
舞台が中央線沿線ということで、観たことのある景色がちょいちょい背景に登場します。
そもそも中央線沿線ということに惹かれて買ったので。
個人的には少しだけ退廃的な雰囲気が好きでした。 -
ハッピーエンドじゃない
その瞬間はハッピーじゃなくても日々は続いていく
続いていくのだから、またいいこともあるだろう、みたいな
ハッピーエンドじゃないんだけど、
なんとなく希望が見えるのは、
明日への予感があるからなんだろうと思う
1話から2話の流れが好き
かわいい、ませててイキがって、でもほんとは繊細で素直な少女の姿
なんか黒田硫黄の描くショートヘアの少女みたいで好き
その町の味っていうのをいまいち出し切れていない感はあるけど、
それは関係なく楽しめる作品でした
力強い絵柄や、甘いだけじゃないストーリー、
なんかすげーーー惹き付けられる作品です -
中央線沿いの話。なんだかリアルの切なさみたいなものが出てる話
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理解できないがわからなくもない恋愛破局話