星に永遠の願いを (二見文庫 J 3-21 ザ・ミステリ・コレクション)
- 二見書房 (2006年10月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (550ページ)
- / ISBN・EAN: 9784576061658
感想・レビュー・書評
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11世紀イングランド。不思議な癒しの力を持つプリン。奴隷の夫からの暴力に耐え、領主の妻の看護をしていたが、戦争で捕虜となった領主により、商人であり、戦士でもあるゲージに引き渡され、瀕死の重傷を負った彼の親友をその力で助ける。奴隷の身でありながら、誰にも媚びず気高いプリン。頑固で荒々しくも、彼女を尊重し、守り、一心に愛するゲージ。魔女と恐れられる力を隠し、故郷へ帰る事を願うプリンをゲージはどう繋ぎとめられるか?そして、隠された宝と、領主リチャードの策略でどんどん話は盛り上がる。歴史、伝説、ファンタジーを絡めて読み応えがあった。
領主の妻アドウィンとゲージの親友マリク、召使のアリスとゲージの部下ルフォントのロマンスもあり、領主リチャードにより悲惨な運命を負わされていた女性達が幸せを掴む所も良かった。でも、何と言っても完璧なヒーロー像を見せてくれたゲージは素敵だった〜♡詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
癒し人の贈り物をもらっておきながら恐れて排除するのが人なんでしょうか?
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図書館の本
内容(「BOOK」データベースより)
夜空には無数の彗星が流れ、人々は凶兆かと恐れおののいていたが、癒し人として多くの病人を救ってきたブリンの胸はなぜか喜びに沸き立った。同じ頃、ノルウェー王の庶子で勇猛な戦士ゲージはノルマンディー公に請われ、イングランドに攻め入った。しかし親友のマリクが重傷を負ったため、ブリンが彼の治療をすることになった。絶望的かと思われたマリクだったが、ブリンの懸命の治療で回復に向かう。そんなブリンにゲージは惹かれるようになる。11世紀末、未開のイングランドで繰り広げられるゲージとブリンの激しい恋。
ほんぽーとの文庫本の棚をつらつら眺めていたらアイリス・ジョハンセンの本が数冊あったの。
【失われた顔】とか
【顔のない狩人】
は面白かったよな、と思って手に取ると!
なんとヒストリカルではないですか!(中世を舞台にしたもの)
ヒストリカルを書く作家さんだとは思っていなかったのでどんなものか借りてきてみました。
東京行きの新幹線とお友達宅へつくまでの地下鉄で読了。
最後の1ページでぽんとひざを打った。
そうか、ベースはそれなのね?
学のないわたしは、作中こめられていたヒントやエピソードを読み飛ばしておりました。
最後のページで、おお!そうか、あのディテイルはこれのためのト書きだったのね?
的なものが思い返されて複雑な心境。
読んでいるうちに気がつけばもっと楽しかっただろうと思うと
自分の学がないのが悲しくなります(はぁ)
奴隷という形式がまかり通っていると
女は殴られる道具になりやすいのだなと。
初めから主人公は殴られます。
なので、暴力シーンの嫌いな方にはお勧めできないシーンが多々ありますが
面白かったです。
癒し人しての力はないけれど
この主人公のような癒しを施せる人間にはあこがれます。
まだアイリス・ジョハンセンの本があったので、また借りてこよっと。
Midnight Warrior by Iris Johansen -
1994年