- Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9784577046869
感想・レビュー・書評
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兄妹ぎつねの「コン」と「キン」は、表紙のような仲良しぶりが微笑ましく、かあさんぎつねも、陰からそっと見守ることが出来る、森の中のほらあなのお家で暮らしています。
ある日、そんなコンとキンの元に泣きながらやって来たのは、小さなうさぎで、彼らが何を聞いても泣いているばかりでしたが、やがて、かあさんぎつねの助けもあって、迷子になったことが分かり、コンとキンは、うさぎを抱っこしながら、無事お家を見つけてあげることが出来て、かあさんぎつねも、そんな親切な彼らを誇りに思っています。
それから、あくる日、かあさんぎつねが野いちごを摘みに出掛けた後で、コンとキンの元に泣きながらやって来たのは、今度は人間の女の子で、声をかけてみると迷子であることが分かり、「うさちゃんのお家も探してあげたから、私たちが探してあげようよ」と言うキンに対して、コンは、「『にんげんには きをつけるんだよ』って、いつも おかあさんが いっていたもの」と、心配顔です。
それで、どうしたらいいのか考えていたら、コンが人間に化けて行けばいいんだと思い付き、早速、変身するが、中途半端にきつねの名残が残ってしまい、これでは人間にバレてしまうよ、どうしよう。さて、彼らの決断はいかに・・・。
岡田千晶さんの描くきつねは、私の中で一癖ありそうな印象を抱いていたのが恥ずかしく感じる程の、生き生きとした、素直な可愛らしさがあって、かあさんぎつねの、とてもしなやかで温かさの宿る佇まいも含めて、周りの、幻想的で光も眩しい、鮮やかな緑で満たされた自然と、彼らが上手く馴染んでいると思わせる、繊細で優しい色鉛筆の描写は、最早、安定の美しさです。
そして、そんな絵の中に書かれた、村山桂子さんの文章は、幼稚園に勤務された経験や、本書の初出が、「キンダーおはなしえほん(2017年3月号)」ということもあって、コンとキンが動物たちと織り成す、爽やかな交流を描いたシンプルなお話ながらも、そこに込められたメッセージは、動物と人の、ひとつの理想のあり方だと感じ、そこで見られた、コンとキンの思いを鑑みると、人も動物に何か出来るのではないかといった、そんな素晴らしい夢も膨らむような気にさせられて、思わず、以前購入した『絵本のいま 絵本作家2021-22』の表紙の、岡田さんの平和と優しさに溢れる絵を思い出しました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
たださんの本棚から図書館予約
絵本のすみずみまで愛らしさがもれあふれている
ただただうっとり
こぎつねのコンとキンをそっとなでる
ちょっとした表情ももうたまりません
読み聞かせにどうかなと思ったけれど
これはたんぽぽの咲く春に取っておこう
年長さん向けだね
ほんとかわいい!
≪ やさしくて ゆうきもあるよ コンとキン ≫-
はまだかよこさん、こんばんは(*'▽'*)
ありがとうございます。
こんなに気にいって下さるなんて、レビュー自体に愛おしさを感じられて、な...はまだかよこさん、こんばんは(*'▽'*)
ありがとうございます。
こんなに気にいって下さるなんて、レビュー自体に愛おしさを感じられて、なんだか切ない気持ちになりました。
たんぽぽの咲く春に読み聞かせするのが、今から楽しみですね!2023/11/15 -
おはようございます
おっかけのかよこで~す(笑)
これは絵本の王道ですよね
やっぱりいいですね
愛らしくって勇気ももらえる本って...おはようございます
おっかけのかよこで~す(笑)
これは絵本の王道ですよね
やっぱりいいですね
愛らしくって勇気ももらえる本って
月一回の「読み聞かせ」
新米の修行中ですが
がんばりま~す!
又いろんな絵本ご紹介下さいね
コメントありがとうございました2023/11/16 -
おっかけのかよこさん、お返事ありがとうございます♪
月一回、「読み聞かせ」があるのですね!
次回のご報告、楽しみにしております(*^_^...おっかけのかよこさん、お返事ありがとうございます♪
月一回、「読み聞かせ」があるのですね!
次回のご報告、楽しみにしております(*^_^*)2023/11/16
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岡田千晶さんのキツネの絵が見たくて手に取った。可愛らしく、優しさに溢れた一冊だった。
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きつねのきょうだいが森に迷い込んできた子たちを家に送り返してあげる優しいお話。もうすごい優しさにあふれてます。日差しのあたたかさを感じるやわらかい色使い、コンとキンのふんわりした可愛い絵柄など、読んでるとおっとりとした気分になるくらいです。
私はなんとなく『となりのトトロ』を思い出しました。こちらの作品はトトロとは逆で、中トロや小トロにあたる存在が主人公となり、彼らの視点で進むお話となっているのが特徴ですが。あと林をあえて淡く描くことで、よりぼんやりとした、それでいて写実的な風景になっています。これは小っちゃい子が迷うのも無理ないかもねー。
んー、でもあえてちょっと突っ込ませてもらうと、あまり「きょうだい」という要素が活かされていない点、途中で人間に化けるページがあるのにそれを使わない点なんかが気になりました。わざわざ化けたあとの絵を描いてるくらいなので、構想段階ではそれを活かした展開(例えば子どもと入れ替わったり、人間の子の姿で親を探したり)があったのだと思います。分かりやすさやページの都合でカットしたのだと想像できますが、であるならばそのページ自体が要らなかったのでは? と少々意地悪なことを思ってしまいました。前半のうさぎちゃんの下りをもっと短くするなど、やり様はあった気がしますし、もう少し取捨選択出来てたらさらに良い絵本になったんじゃないかな。
でも絵の可愛さ、内容のほっこり度は高いので、その点ではきつね愛を育む情操教育にいい絵本かと。 -
きつねの登場する絵本を探すシリーズですが、こちらは以前読んだ『おかえし』の作者の村山桂子さんの作品であったため、購読しました
絵の個性がとても強く、きつねの子どもたちが日向ぼっこをする冒頭のシーンでの柔らかな木漏れ日と燃えるような緑の生命力を感じる描写が独特で、きつねの母子たちの表情や仕草は生き生きとし、またその母子とふれあう他のどうぶつの子どもとその親御さんも、そのどうぶつのイメージそのままの動作をして、そのお住まいも見れるので、絵の面白さがより際立ちます
お話の内容は、きつねのきょうだいのコンとキンが、迷子になっているどうぶつの子どもに出会い、その子のおうちを探してあげる、というものでコンとキンの優しさや行動力にほっこりします
きょうだいは2回、別々のおうちの迷子をおうちに届けてあげるのですが、その際にはきつねのお母さんがお土産を一緒に持たせてあげる描写もあって、同じ作者さんの『おかえし』に思い入れがあるとニヤリとします
しかしその一方、『おかえし』という作品がとてつもなくアグレッシヴでアクの強い作品なので、そのイメージで読んでしまうと、なんと言うか“普通にいい話”なのが物足りなくなってしまうかも知れません、自分はなりました
迷子のおうちを探してあげるために、試行錯誤するコンとキンは、もちろんとても尊くて可愛いし、その努力も報われるお話です
でも、自分がコンとキンだったら、リスクがあるかも知れない迷子のおうち探しはしませんし
そもそも迷子にならないように出かける際には注意する子どもだったので、迷子の子不注意だな~とも思ってしまったのでした
もしこの作品を子どもに読み聞かせるなら、そのところを言い聞かせずにはいられないな、という感想になってしまうのです
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思いやりのあるキンとコン。人について行っちゃったのは、少し心配だけど、それを優しく見守ることができるお母さんや人間のご両親の温かみもあって良かったなと思う。絵も優しく良い雰囲気を出してる。
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心やさしく勇気のあるきつねの兄妹。
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コンとキンがやさしくて、自分もこうやって助けられたらいいなと思った。
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7歳3ヶ月の娘
4歳3ヶ月の息子に読み聞かせ
コンとキン
いいこだなあ
かわいいなあ
おんなのこのお父さんとお母さんも
いい人たちで良かった
平和な優しい世界のお話 -
ほっこりできます