育ての心 (上) (倉橋惣三文庫 3)

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  • フレーベル館
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  • Amazon.co.jp ・本 (178ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784577803172

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  • 短文に詰まった心意気がすごい。霞んだ心に、曇った心に光が当たった。小さい太陽になる。

  • 保育士養成学校で一度は読んでおけと言われて購入。正直なところ、保育士としての将来のビジョンが見えてきてから(卒業間近)読んだ方が深く心に残ると思う。昭和初期に書かれた文章ではあるが(時代ならではの表現はあるものの)、令和のこの時代にも通ずるところばかりで、子どもに対する[心もち]を忘れずにいようと思えた。

  • 子どもの生活にあわせるということを、電流のボルトを例えに説明されていた。そこがとても分かりやすく共感!

  • まずもって大切なのは、子供の心もちに共感すること。
    その他、子供の性質や向かい方は1歳を過ぎたら改めて自分に当てはめて読みたい。
    読みやすく、古さを感じない。

  • 目から鱗。途中なんだか平淡でつまらなくなったが大正時代の保育士も大変であり、子供とのかかわり合いは変わらないと思った。また読みたい

  • 昭和11年に発行され 昭和15年に書き換えられたものであるが
    現在に至っても全く遜色なく受け入れられるすばらしい内容である

    幼児教育者のみならず 母親や母親になる人 父親また祖母祖父の立場の人
    どなたが読んでも 心洗われ 幼子の尊さがわかるであろう

    心に染み入る学びがたくさん見つけられ わが心の成長にもつながると思えた

  • 養育者(保育者・親)に求められる姿が書かれている。

    ・子どもの力に絶えず驚きながら、その詠嘆のひまもすきもない程に、細かい心づかいに忙しいのが、教育(教育者)である。

    ・子どもにとって、世話をしてくれるのは有り難い先生。しかし、有り難い先生よりも、もっとほしいのはうれしい先生である。うれしい先生は、その時々の心もちに共感してくれる先生である。

    ・子どもが飛びついてきた。あっと思う間にもう何処かへ駆けていってしまった。飛びついてきた瞬間の心を、その時ぴったりと受けてやっただろうか。いつ飛びついてくるか分からない子どもたちである。

    ・幼児教育の要諦は、親切である。親切とは相手に忠な心であり、相手の為に己を傾け注ぐ態度である。

    ・ほいほい可愛がられて育った子ども。大切に可愛がられて育つくらい幸せなことはない。併し、その幸せはどこまでほんとうの幸せか。やや成長してから、ほいほい子の受ける害は独立心の出来ないことである。

    ・子どもが帰ってからの反省を重ねている人だけが、真の保育者になれる。翌日は一歩進んだ保育者として、再び子どもの方へ入り込んでいけるから。

    ・ぐずぐず癖。子どもとして最も罪のない癖。心で思うことが直ぐ実行に移らないのである。本人も自分でどうすることも出来ないのが癖である。

    ・(甘やかしているうちに)つけるつもりでない癖をつけてしまう。それをもどすのが親の責任。相当根気よく骨を折らなければならぬ。親が悪かったのであるから、わが子に済まなかったというくらいの、厳粛を感じて、親切に、周到に、それを矯す心がなくてはなるまい。

    ・子どもの悪癖に対する処置。親が真剣に、悲しみに堪えないことを示すこと。その子と自分だけが知っていることにして広く知らせぬこと。他の楽しみを覚えさせて、転換の方法をとること。

    ・「夏期悪癖養成所参観談」の例えが面白い!

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