あの日とおなじ空 (文研ブックランド)

著者 :
  • 文研出版
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本棚登録 : 39
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (127ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784580822238

作品紹介・あらすじ

ひさしぶりに会った沖縄のひいばあちゃんは、顔をくしゃくしゃにして笑って、ダイキをむかえてくれました。でも、ダイキに戦争のことを聞かれた日、その笑顔は急に消えてしまったのです。戦争のころ、ひいばあちゃんに、なにが起きたのでしょうか。その答えを教えてくれたのは、声の出ないキジムナーでした…。小学中級から。

感想・レビュー・書評

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  • 夏休みに兄と沖縄のひいおばあちゃんをたずねた小3のダイキ
    戦争のことを話しているひいおばあちゃんのようすが変わってしまう

    姿をあらわしたキジムナーが見せてくれた戦争のころの生活
    時代を超えて出会った少年兵に銃をむけられて...

    子どもたちに沖縄を、戦争を語り継ぐ本、中学年から
    まず「知ること」から

  • 駆け足で読んだ。タイムスリップでつながるのがよい。

  • 沖縄ひいばあちゃんを訪ねたダイキ(小3年)とナオキ(小6年)兄弟。あたたかく迎えてくれたひいばあちゃん。だけど、戦争の話をするとようすが変になる。つらい戦争の体験は、まだひいばあちゃんを苦しめているのだ。
    沖縄ではマジムンがいると思われている。妖怪のような存在で、中でもキジムナーは人間が大好きで、友達になりたがってくるという。
    ダイキは夢の中でキジムナーと出会い、大きなガジュマルの樹の下で不思議な体験をする・・・。


    戦後70年。
    夏休みの読書感想文の本にも。小学2・3年生〜

  •  兄と2人で沖縄のひいばあちゃんの家に来た3年生のダイキ。沖縄にはキジムナーというマジムン(魔物)がいて、戦争中、ひいばあちゃんはキジムナーに会ったのだという。戦争の話をするひいばあちゃんは、とても辛そうで様子が変だった。
     ダイキは、ガジュマルの木の下でキジムナーと出会う。キジムナーはダイキにひいばあちゃんの子どもの頃のことを見せてくれた。ガジュマルの幹の穴から見た戦争中の出来事。お父さん、お母さん、幼い弟…悲しい引き算。10代の少年兵(実はひいおじいちゃん)のことも…。
     あとがきにもあったが、再び悲しい「ひき算」がくりかえされないように。

  • 戦争ものでタイムスリップはよくあるが、キジムナーの登場がかわいくて新鮮。ゴーヤ爆弾もいい。ただ本の出だしの部分が、ちょっと退屈だったかな。

  • 沖縄のひいおばあちゃんの家に、二人だけで遊びに来たナオキとダイキ。
    門の上の置物のシーサーが、魔除けで悪いマジムンを追い払ってくれることを知った。
    マジムンのなかには、いいマジムンがいることも。

    その夜、ダイキはキジムナーというマジムンの夢を見た。
    ひいおばあちゃんも、キジムナーを見たことがあると言った。
    ダイキはその話を聞きたくて話してもらったが、戦争の話になって、ひいおばあちゃんは途中で気分を悪くしてしまった。

    次の日、ガジュマルの木の下で休んでいたダイキの前に、顔も体も真っ赤なちいさな子どもがあらわれた。
    「キジムナー?」
    ダイキが聞くと、こっくりとうなずいた。
    キジムナーは、ダイキにひいおばあちゃんの子どもの頃の映像をみせてくれた。

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著者プロフィール

兵庫県西宮市生まれ。大阪教育大学卒業。『あしたも、さんかく』で第54回講談社児童文学新人賞に佳作入選(出版にあたり『あしたも、さんかく 毎日が落語日和』と改題)。第5回上方落語台本募集で入賞した創作落語が、天満天神繁昌亭にて口演される。『むこう岸』で第59回日本児童文学者協会賞、貧困ジャーナリズム大賞2019特別賞を受賞。国際推薦児童図書目録「ホワイト・レイブンズ」選定。ほかの著書に、『ケロニャンヌ』『レイさんといた夏』『おしごとのおはなし お笑い芸人 なんでやねーん!』(以上、講談社)、『あの日とおなじ空』(文研出版)などがある。日本児童文学者協会会員。

「2021年 『セカイを科学せよ!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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