- Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
- / ISBN・EAN: 9784580823907
感想・レビュー・書評
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短めの文で淡々と書かれているけれど、どこか引き込まれる。
「べんり屋、寺岡」シリーズもそうだけど、この作者さんの日常の書き方、好きです。
冒頭、主人公の名前の意味から始まる。
「お兄ちゃんのための名前みたいではないか」とショックを受けた主人公だったが、最後にそれは、母親自身の経験を悔やんでの母の願いだったのだとわかるところは、同じ母親として痛いほどだった。
育児書やメディア情報に頼るばかりでなく、こういう児童書を子育て中の親も読むと、いろいろ気づくことがあると思う。
病気がちだったハルおじさんの言葉
「自分の本当に好きなものから広がる世界には、終わりがないんだ。どこまでも広がっていく」
を受けて主人公が作文に書いた
『わたしの好きなことは本を読むことです。本からどこまで世界が広がっていくかと思うとドキドキします』
という文が特によかった。
そして、妹が怒られて泣いているときにそばに来てかける兄の言葉
「あのね、お母さんが怒っているときには、自分がダンゴムシになったつもりになって丸まっとくといいよ。オレはいつもそうしてるんだ」
も、大人としてハッとさせられる。
ピリピリした家族関係が、今後少しゆるくなっていきそうな予感がする終わり方もよかったです。
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表紙の色に惹かれて読んでみた。
睦子の母親の言動、私も同じようなことをしてたようで気になった。
兄弟との関係で大人になりきれなかったんだろう。
ここまでだと周りはしんどい。
嵐の夜がきっかけになっていく家族の関係が変わっていくといい。 -
少女の気持ちが、ふと思い出される気もするし、でも、ひっかかりなく読み終えてしまう。
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皆それぞれいろいろあるよね