- Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582472301
作品紹介・あらすじ
一足歩めば蓮の花-。三寸(9センチ)の靴が語るまったく新しい豊かな世界。
感想・レビュー・書評
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以前から読みたいと目をつけていた本だけど、いざ探してみたら「ジェンダー論」の棚に置いてあってかなり身構えてしまった。
だけれど、この本の作者は纏足を「男性からの抑圧の象徴」と否定的に捉えるのではなく、(そのような点があったことは認めつつ)中国の歴史の中でどのようにして纏足が生まれたか、そして衰退したか、時代背景と文化背景を解き、また、纏足靴の伝統工芸品としての価値を見いだしている。
実際の纏足靴の写真も多く、刺繍の美しさに魅了される。確かに奇妙な文化だとは思うけれど、そこに込められた女性の想いの一端をこの本を通じて知ることができた。 -
纏足をよいものかわるいものかという論がなくてよかった
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歴史の教科書で初めて目にした纏足というもの。痛そう。ジェンダーの問題としてどうなんだ。否定的な感情も抱きつつ、倒錯的というか、やましい気持ちで見つめてしまう。
本書では、纏足を男性が女性を縛り付けるマイナスの物としてだけでなく、女性による文化としての側面からも、その歴史と文化について解説している。
写真も多く、纏足の造形美と仕事の細かさにも感嘆してしまう。 -
文化人類学演習Ⅱにて
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纏足靴の資料本です。
カラー写真も多く大変美しい上、
纏足についての基礎的な情報や纏足靴の地域的特色、
縫う前の布やソールの形状なども載っていて文句なし。
ちょっと高いけど損はしない本だと思います。 -
写真のくつがすごくきれいでかわいかった。
説明については、ちょっと…、という点もあるような気がするんですがひとつの意見ですよね。 -
纏足靴の造形美にはどこか危険な色を思わせます。纏足は女性を男性が支配するためのものであり、趣味のいい習慣だとはいえませんが、対してそれを覆っていた纏足靴は他の追従をもゆるさないまでの美しき工芸品。そう常々感じています。インテリアに一対欲しい。