沖縄歴史物語: 日本の縮図 (平凡社ライブラリー い 14-1)

著者 : 伊波普猷

• 平凡社 (1998年7月1日発売)

作品紹介・あらすじ

敗戦直後の沖縄にあって、「沖縄学の父」と呼ばれた伊波普猷が、一千年に及ぶ沖縄の苦難の歴史をふりかえり、絶筆となった表題作をはじめ、伊波の歴史思想を代表する論文を集めた、初めての伊波普猷アンソロジー。

感想・レビュー・書評

[yoshidamasakazuさんの感想 · 2022年12月12日]

平凡社　伊波普猷　「沖縄歴史物語 日本の縮図」

沖縄学の大家が記した琉球沖縄史の通史。絶筆だが、後世の沖縄学者や沖縄の人々に託したメッセージは伝わる


著者のメッセージは、神話、言語、宗教、統一王朝を持ち、ヤマト民族の祖系である南島文化の誇りと自覚を沖縄の人々に伝えたかったのであり、そのために沖縄学の学者は このテキストから史実を検証してほしいということだと思う


結文「沖縄人は幸福になれるか〜」は 名文


エピグラフ「われわれは歴史によっておしつぶされている」は 印象に残る。サブタイトル「日本の縮図」の意味は、琉球沖縄の孤島苦の歴史と敗戦後の日本を重ね合わせて、歴史に押しつぶされた両国を嘆いているのかもしれない。


沖縄が戦場となり、敗戦後アメリカ軍政下に置かれても「琉球処分は一種の奴隷解放なり」の意見は変えなかったことに驚く。島津薩摩の統治と搾取が酷かったことが伺える

[こじゃいあんさんの感想 · 2019年7月27日]

ちょっと難しすぎ。興味は強いのだが、さすがに読みづらい…

[ayumit19さんの感想 · 2015年1月11日]

文章が難解だな…。
読んで欲しい対象が頭いい人だけなのかな。

著者プロフィール

1876-1947。民俗学者、言語学者。〈沖縄学の父〉と賞される。著書に、『古琉球』『校訂おもろさうし』『伊波普猷全集』（全11巻）など。

「2022年 『孤島苦の琉球史』 で使われていた紹介文から引用しています。」