- Amazon.co.jp ・本 (148ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582764475
作品紹介・あらすじ
キムチ、漬け物、鍋料理…。白菜はうまい!その白菜を日本人はいつから食べるようになったのか。日本の畑で取れるようになるまでの長い年月、そして多くの人たちの失敗と挑戦…。誰でも知っている白菜の、でも、誰も知らないそのなぞの正体に迫る。
感想・レビュー・書評
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北村薫さんの「ミステリ十二か月」で紹介されていた、ホントに日常の謎を描いた一冊。
はくさいって、実際のところ、どうよ!?冬、特に鍋や漬物に欠かせない野菜の正体を私達は知らなすぎた?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本人はいつから白菜を食べるようになったのか。日本の畑で取れるようになるまでの長い年月、そして多くの人たちの失敗と挑戦。誰でも知っている白菜の、でも、誰も知らないそのなぞの正体に迫る。94年仮説社刊の再刊。
(1994年)
— 目次 —
第1話 なぞのはじまり
第2話 ハクサイが日本にやってきたころ
第3話 所かわれば品かわる
第4話 ハクサイの栽培にかけた人たち
第5話 ようやく取れた日本うまれのタネ
第6話 花粉のなぞに迫る
第7話 あなたの「?」がなぞを解く -
★★★★☆
白菜がいつ日本に定着したかを探る。
ずーっと昔から日本にあったのかなと思いきや意外や意外、明治以降のことなのです。
しかも伝来はお隣り清国から。ずっとお付き合いのあった国なのに。
作者はそれを不思議に思い、読者に問題提起をしながら、謎に迫っていきます。
結球させることの難しさ、先人の苦労もしのばれます。
畑で作物を作るとき、苗や種をお店で手に入れないと出来がまちまちになるわけが、やっと理解できました^^;
目うろこ〜。
だいこんについてもページを割いています。
(まっきー) -
日本での白菜の歴史は意外にも新しくて、明治初期にもたらされ日清戦争で注目を浴びたのだそうだ。当時は種を輸入して栽培したのだが、栽培して得た種から育った白菜は葉がなかなか結球しない。なぜか?しかし、20世紀初頭になってそれを克服する秘策を発見し、日本でも大量生産化できるようになった。その秘策とは?
中学生くらいの読者を念頭において書かれたらしく、文章も平易で簡潔。科学読み物としてどんどんのめり込んで読んでしまいました。若い人たちに是非とも読んで欲しい良書ですね。農学や科学史に興味を持つ人が増えること間違いないと思います。もちろん若くない世代の方も。