ユーカラの人びと 金田一京助の世界1 (平凡社ライブラリー き 8-1 金田一京助の世界 1)

著者 :
制作 : 藤本 英夫 
  • 平凡社
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本棚登録 : 33
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582764956

作品紹介・あらすじ

明治三十九年、著者は平取にてユーカラと出会う。-変幻怪奇な無限の曲を分化していて、その長いものは、冬の夜長、ほだ火を囲んで、寝るを忘れ、一夜をうたい明かして、夜のしらじらと明けるころ、やっと一曲終る。これが、金田一アイヌ学の始まりだった。樺太、北海道で、ユーカラの世界の人びととの心暖まる交流を描く、感動の随筆集。

感想・レビュー・書評

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  • 樺太アイヌの研究、とその触れあいの様子。

  • アイヌの文化に触れるための入門書だと思う。
    偶然、心の小径(片言をいうまで)の一節を見てひどく心を動かされた。自分が一体何に感激しているのかうまく言葉には出来ないけれど。
    自分はどうやら、極東文化とそこから広がる人々の暮らしに興味があるらしい。



  • 平凡社
    金田一京助 「 ユーカラの人びと 」


    樺太アイヌ語やユーカラ(アイヌ叙事詩)の解読、知里幸恵や佐倉宗五郎など アイヌ研究の中で知り合った人々についてのエッセイ や講演録。


    アイヌ語では「こんにちは」という意味らしいが、「イランカラプテ」というタイトルのエッセイは、アイヌの人々の人間性や著者のフィールド調査におけるスタンスが伝わってくる


    名言「郷に入っては郷のことば。そこにおのずからの微笑が動き〜親しみが湧くのである〜ことばは人間の胸に湧く清水であろう」



    解説の最後に「金田一のアイヌ学には いろいろな批判がある」と言っている。全編を通じて アイヌ愛に満ちているように思うが、何かあったのか気になる



    アイヌ人は 叙事詩を所有する数少ない民族〜支那、日本人、朝鮮は叙事詩を持たないとのこと。アイヌ語は日本語と系列が異なる?



  • アイヌの口承文学がどのようなものであるかと同時に,金田一京助のアイヌ語への取り組み方との両方が興味深い.文字を持たない民族であったために失われたユーカラは数知れないものであろう.金田一京助のような人物が現れなかったら,完全に失われたままになったかもしれない.

  • 樺太アイヌ語の収集の苦労が最初に書かれている。

    絵をかいて、それをなんと呼ぶかを聞くのがよいという方法が大事であることがわかった。

    警戒する大人に比べて、くったくのない子供を攻めるのがよいこともわかった。

    子供は絵に興味があるので、絵をかけば集まってくることもわかった。

    北海道では目はシクであり、樺太ではシシというとのこと。

    アイヌ語調査の苦労が分かった。

  • 2010.4.3読了。

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著者プロフィール

1882-1971年。岩手県盛岡生まれ。東京帝国大学卒。言語学者。アイヌ語学・アイヌ文学研究創始者。國學院大學名誉教授。『辞海』『明解国語辞典』など辞典の編纂、国語教科書の編修も広く行う。著書に『アイヌ叙事詩ユーカラの研究』『国語音韻論』ほか多数。


「2022年 『日本の敬語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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