- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582768572
感想・レビュー・書評
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執筆年1917(大正6)年から1936(昭和11)年ころのアンソロジー。
ほんの2,3ページ程度の掌編小説や連作短歌(!)がたくさん収められている。私は主に角川文庫で夢野久作をいくらか読んできたが、本書で重複しているのは「瓶詰地獄」くらいであり、相当めずらしい作品が集まっている。
やはり夢野久作はカルトの、B級作家であるとしか言いようがない。文体もストーリーもテーマの選び方も妙に「へにょへにょした」感じの変態作家と思い、その作品は最高の芸術品とは言えないものの、メインストリームの文学群にちょっと疲れてきたとき、なんとなく「ほのかに」面白がらせてくれるような、変わり種の口直しのような文学世界を覗かせてくれる。こういう作家の作品をありがたがる人はたぶんカルトっぽいと思うし、そう言いつつ、私もたまに読みたくなるのである。
幾つかの掌編は印象的で面白いと思ったが、つまらないものもそこそこあった。
へにょへにょした作家の、へにょへにょしたアンソロジー。 -
魔・魅・夢・冥・妄、全五章からなる選集。各章の冒頭は猟奇歌という韻文。ドグラ・マグラの巻頭歌を思い出します。支那、精神病院、脳髄といったお馴染みの主題、ラブクラフト風の短編もあり多彩な作品が収録されています。摩訶不思議で妖美な世界を生み出す擬声・擬態語と3点リーダーです。
……おかしいな…………。……おかしいぞ…………。紫色の煙がユラリユラリ……
久作先生の作品を一通り読んだ人向けかも。 -
このシリーズは装丁が素晴らしい。夢野久作のマイナーな作品を集めており、ファンは必読。
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夢野久作さん初心者の方はおススメです。
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選書企画2019 「図書館に置いて欲しい本 書いて!貼って!」 で選書した図書
【配架場所】 図・3F開架
【請求記号】 913.6||YU
【OPACへのリンク】
https://opac.lib.tut.ac.jp/opac/book/190343 -
文学
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2018-3-26