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- Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582831191
作品紹介・あらすじ
漱石の仏教、とくに浄土教理解は年を追って次第に深まり、諸作品にも影を落とし、晩年の「則天去私」思想の形成にも影響をおよぼした。本書は、『漱石と落語』『漱石の京都』と同様に、漱石がわが国の伝統文化のなかから批判的に摂取したものを明らかにしていこうとする試みの一つである。平静な心と勇気とを求めて仏教と出会い、「則天去私」への道を歩んだ漱石の行動と内面の軌跡を、少しでも明らかにする。
感想・レビュー・書評
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禅宗ではなく、漱石と浄土真宗の関係を明らかにした内容でした。
夏目漱石は親鸞の著作なんかにも目を通していたらしい。博学多読ぶりには頭が下がります。
あと、渉成園(枳殻邸)という庭園のことを知れたのは収穫でした。機会があれば訪れてみたいと思います。
https://kyototravels.com/guideshoseien/詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
漱石は「死ぬか、気が違ふか、夫(それ)でなければ宗教に入るか。僕の前途には此三つのものしかない」とまで悩んだ。この悩みが数々の名作を生みだしたのだが、悩む漱石はどれほどの苦しみであったか。私のような凡夫には測りがたいが、それでも私にもそのような悩みがあるからこそ、夏目漱石に惹かれ続けるのだろうと思う。これからもずっと読み続けていくのは間違いのないところである。
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