珈琲のことば

著者 :
  • 平凡社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582836981

感想・レビュー・書評

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  • 【感想】
    ・数十年ぶりの喫茶店に入ってコーヒーを頼んだ。マスターの奥さんだった若いウエイトレスは初老の婦人になっていた。ぼくのことは忘れられていたようでホッとした。
    ・これは、コーヒー教の教典やね。なんにでも教典的な本はあるもんやなあ。
    ・べつに木版画でなくてもかまへんような気もする。それを言っちゃあおしまいか。味わいを少しでも出すために。
    ・言葉を吐いた人のプロフィールを、言葉の活字版と入れ換え、各ページの下に入れてくれた方がよかったかも。

    【内容】
    コーヒーの効能。
    ・会話。
    ・安らぎ。
    ・人生豊かに。
    ・滋養強壮。
    ・文化を作った。
    ・賢くなる。
    ・悩みを減らしプラスに。
    ・創作の源泉。
    ・泰平の世の余裕。
    ・閑散の生活環境。
    ・心の刺激。
    ・読書の愉しさを増やす。

    気になった言葉の引用
    ・《開拓者達はコーヒーとタバコさえあれば、どんな不自由も耐え忍び、いかなる辛苦もものともしないが、この二つの辺境の必要品を取り上げられたら、くずの不平屋になってしまう。》p.34アメリカの測量技師
    ・《それがフランスのカフェであって、名目はコオヒイを売る店なのであるが、それよりもこれは実は、何もしないでぶらぶらしてゐるための場所なのである。》p.91吉田健一
    ・《幻映めいた風景を縫う、行方定からぬ旅立ちの合図には、今も昔もコーヒーがよく似合う。》p.121臼井隆一郎
    ・《私は珈琲だけが好きというより、喫茶店に入るのが好きなのです。》p.144常磐新平

  • 古今東西、珈琲について語られた言葉を、版画にして綴る本。
    版画の温かみが良かった。
    ベートーベンが豆の数も毎回きっちり計って淹れる珈琲愛好家だったとは。

著者プロフィール

木版画家。1931年群馬県生まれ。早稲田大学卒業、東京藝術大学修了。西武百貨店勤務の傍ら、木版画制作を続ける。作品集に『箕輪邦雄創作木版画――萩原朔太郎詩によせて』(1994年)ほか。学生時代から珈琲に関心を持ち、国内外を問わず旅先では必ずコーヒーハウスへ立ち寄る。味はもちろん、珈琲を飲みながら通行人を眺める時間が好き。萩原朔太郎の詩を彫ることがきっかけとなり、好きな「珈琲」についての古今東西の言葉を彫り始める。10年以上の歳月をかけて、100人を超える人物の言葉を彫り続け、身も心も癒されるライフワークとして、今もなお制作を続ける。

「2016年 『珈琲のことば』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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