大江戸死体考: 人斬り浅右衛門の時代 (平凡社新書 16)

著者 :
  • 平凡社
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (227ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582850161

感想・レビュー・書評

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  • 著者は小沢信男氏に通ずる名文家ではないだろうか。他書にもあたりたい。

  • 平和なはずの江戸に斬る事で生活をしている者がいた……血なまぐさい知らない江戸の姿がそこに。

  • 人斬り浅右衛門の話を読みたかったのですが、その家業のら一部、人胆を使っての薬の話がおもしろかった。
    あと、藩が処刑を自分たちで行わず、藩に関係ない人間に頼んでいたというのは驚きでした。

  • うーん、色々な文献から江戸時代の死体事情を紐解くってのは結構興味深かった。でも浅右衛門の話が途中で少々冗長になってしまった感じかなあ…。

  • 落語にも出てくる行き倒れ(死体)が日常的にあり、その処分も鷹揚であったことにまず笑った。本書の主題でもある御様御用(おためしごよう)と処刑にまつわる話は興味深い。当初、石出帯刀との関係が深いかと思っていたが、そこへの言及はなかった。武士にとって死や死体というのは恐怖の対象ではなかったということが感じられた。江戸の闇の部分をもっと知りたいと思う。

  • 死体が身近な存在であった江戸時代の史実です。死体にまつわる様々な当時の出来事が、豊富な資料をもとに紹介されています。世襲の処刑人首切り浅右衛門のお仕事を通して、今とは違った死生観が垣間見えるようです。

  • [ 内容 ]
    花のお江戸は屍あふれる町だった!
    死体を使った刀剣試し斬り武芸者“人斬り浅右衛門”を軸に、水死体、生き胆、検死など、知られざる江戸のアンダーワールドを案内する。

    [ 目次 ]
    第一章「屍都周遊」
    第二章「様斬(ためしぎり)」
    第三章「ヒトキリアサエモン」
    第四章「肝を取る話」
    第三章「ヒトキリアサエモン」

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    [ 参考となる書評 ]

  • 間違いなく言えること、
    それは血液表現、残酷表現が
    苦手な人には決して薦められないということ。
    気分が悪くなってしまうかもしれません。

    そして改めて知ったこと。
    江戸時代では死体は重要物であったということ。
    なぜならば、犬に食われぬよう保護までしたのだから。

    すごく色々な江戸の裏を知ることが出来ました。

  • 江戸を死体方面から眺めた1冊。講談師というか、語り部のような文体が特徴。

    中心になるのは浪人・山田浅右衛門とその周辺について。彼の家業である、罪人の死体を使用した刀剣試し斬り、一族や身分に関することなど、詳細且つ多岐にわたり書かれています。けれども、試し斬りの記述が詳細過ぎで読むうち少々飽きてしまいました。浅右衛門の家では死体から胆を取り薬として売っていたそうなのだけど、この話はとても興味深かったです。胆は陰干しとか妙な知識がついてしまった。もう少しだけ、ここら辺りにボリュームが欲しかったです。

  • 最初から最後まで死体の話ですが、決して悪趣味な書かれ方をしていないので興味深く読めます。江戸時代ってみんな死体慣れしてるのが面白かった(笑)

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著者プロフィール

氏家 幹人(うじいえ・みきと)
1954年福島県生まれ。東京教育大学文学部卒業。歴史学者(日本近世史)。江戸時代の性、老い、家族を中心テーマに、独自の切り口で研究を続けている。著書に『大名家の秘密』(草思社)、『かたき討ち』『江戸人の老い』『江戸人の性』(いずれも草思社文庫)、『増補版 江戸藩邸物語』(角川ソフィア文庫)、『武士道とエロス』(講談社現代新書)、『江戸の少年』『増補 大江戸死体考』(いずれも平凡社ライブラリー)、『不義密通』(洋泉社MC新書)、『サムライとヤクザ』(ちくま文庫)などがある。

「2021年 『文庫 江戸時代の罪と罰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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