無税生活 (ベスト新書 252)

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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784584122525

感想・レビュー・書評

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  • 私はサラリーマンなので税金は源泉徴収されるので、この本を読むことで税金額が変わらないと認識しているのですが、世の中にはこの本に紹介されているように、税金を可能な限り少なくするように努力している人も多いようです。

    その工夫をできる人たちは、自らはリスクをとって、独立している人だと私は思うのですが、その特典は「リスクテーカー」をした人だけが享受することができるものなのでしょうか。

    この本の著者である大村氏は、国税局に勤めていた実績をお持ちのようで、その彼が実体験を通して、法律を遵守しながら節税にいそしんでいる人たちの紹介をしてくれていて、私も知識が広がった気がしました。最近も彼は本を出したようなので、近いうちにそれも読んでみようと思います。

    以下は気になったポイントです。

    ・格差社会を作った要因の一つが税金だと言える(p14)

    ・サラリーマンの源泉徴収制度は戦時中の臨時特別税、戦前はサラリーマンは税金は課せられず、会社が所得税を払っていた(p23)

    ・開業医には、収入の7割を経費として認められる制度がある、医療法人をつくれば、相続税はかからない(p26)

    ・25年間年金に加入しなければ掛けた金額は捨てることになる不整備な国は、先進国ではアメリカと日本くらい、他の先進国では10年程度で受給資格がもらえる(p31)

    ・キャリア官僚は自分たちの退職後の就職先を確保するために、税金を使って公益法人をつくる(p35)

    ・税務署の調査官は追徴税をどれだけ稼ぐかで評価される(p41)

    ・シンガポールではキャピタルゲインには課税されない、株式・不動産で幾ら儲けても税金はかからない、所得税も最高で20%(p47)

    ・タイは月5万円もだせば、清潔なサービスアパートメント(セキュリティ万全、定期的な清掃あり)が借りられる(p52)

    ・タイに住民票を移せば、日本の所得税、住民税、健康保険料もかからない、医療費は安く、ロングステイ保険もあり(p53)

    ・タイでは日本の定年退職者向けに、リタイヤビザを発行、年齢60歳以上で年金が月15万円あれば、特別ビザ(90日滞在可能で延長可能)が発行される(p55)

    ・家族同士でも年間110万円以上の贈与があれば、贈与税がかかる(p72)

    ・税務署に知られずに送金するには、200万円以下を長期に分散しておこなう(p73)

    ・白色申告の強い武器は、家族の収入、いくら給料を払っても申告しなくてよい(=青色申告ならば全額経費として認められる)ことになる(p86)

    ・水商売は、仕入れ数量と売上は必ずしも一致しない、セット料金や時間制のみ放題、キープ制があるので(p108)

    ・年間の医療費が10万円を超えると税金の割引となる、病院に払ったお金、通院にかかる交通費も含む(p129)

    ・給料において、税金がかからない部分(住宅費:借り上げマンションの家賃、夜食代等)を増やすと税金対象の年収が減って節税になる(p135)

    ・給与所得者控除はだいたい給与収入の3割程度だが、自営業者は最低でも6割(p137)

    ・自宅でライター仕事をする場合、家賃の4割を経費で落としている、仕事場スペースが4割なので(p139)

    ・雑所得は赤字が出ても他の所得と合算できない、事業所得で申告するから節税になる(p144)

    ・不動産賃貸業は、アパートは10室、貸家は5軒以上を保有しないと特典が使えない(p150)

    ・会社の場合は、事業利益から社長本人の報酬を差し引いた額に税金が課せられる(p167)

    ・車が会社名義で、少しでも会社業務で使っていれば社用車として通用するのが今の税制(p169)

    ・会社経営者の最大の利点は、接待交際費を自由に使える、事業に関係するものは社長の裁量で決められる(p169)

    ・接待交際費が使えるのは中小企業のみで、実際に使った額の9割を経費処理、残りは利益加算する(p171)

    ・給与所得者控除の計算式は、1000万円超は、収入金額x5%+170万円(p173)

    ・ヨットの耐用年数は5年なので、5年で減価償却可能(p175)

    ・納税者はその申告について潔白を証明する義務はない、税務署側がその証拠を出さなければならない(p195)

    2012年2月26日作成

  • サラリーマンでも、税金を減らす方法はあるんだよ。

    今まで、税金について関心を持っていなかった人向けの入門書。

    税金に関心なくても、お金は欲しいでしょ?

    だったら、一読をおすすめ。

    入り口としてね。

  • 無駄に払ってしまっているお金

    寸借詐欺とは道行く見ず知らずの人に声をかけて
    帰りの交通費をなくしてしまった、などと言って情けに訴え
    わずか数百円のお金を借りて、うその連絡先を教えて
    返す気などなく最初からだます輩のことであるが、

    これに似たような事は普段の私たちの間でも起きている
    本書ではサラリーマンにおいて税金の天引きについてなどを述べているが
    銀行引き落としという形で
    金額が少ないため結構任せたままになっているものが色々とある
    相手が大企業だったり、公的機関であったりするため
    そういうものだと思ってしまっていて必要経費だと
    割り切ってしまっていることが多い
    例えば、ガス報知器や電話機などのリース、
    数年以上使う場合、購入したほうが安かったりするのに
    その事は教えられず、リースにしておきますね、みたいな感じで
    手続きをされてしまう
    毎月リース料がかかり法人ではなく個人の場合
    税金の控除にもならずメリットはないにも関わらずである

    生命保険や携帯電話料金なども同様で
    担当営業マンは決して利用者が得をするようには考えておらず
    (お得ですよと説明するが)少しでも利益が上がるように考えて
    システムを組んで銀行引き落としで自動的に収入が得られる仕組みで
    拡大を図ろうとしている

    本書の税金をはじめ、これらについても正しい知識を得ることで、
    無駄な出費を見直し、本来自由に使えるお金を無駄にしないように
    努めなくてはならない

  • 節税の概要と事例。1時間ほどで読み終わった。例は多いが、自分で実践できるかというとそうでもない。読み物としては面白いが・・・。
    読み返し(2012/11/1)

  • 日本の税のシステムが一定程度理解できました。
    もう少し,具体的な節税のテクニックがあったら,よかったかな。

  • サラリーマンは会社が勝手に税金を引っこ抜くので、それに対して無頓着。税金について、知ると知らぬは差が大きい事を教えてくれます。
    脱税とかの犯罪を推奨するモノではありません。
    合法的に節税をしたら?という本です。

  • 無税生活 節税から脱税まで、税金をほとんど払っていない人について書かれた本。外資系の会社に入ると税金があまり引かれないことが多いのか。自分も税金はできるだけ安くすませたい。 http://amzn.to/9sSXE6

  • この本を読むとまともに税金払っているのがバカらしくなってきます。

    脱税は悪いことは言うまでもないことですが、税金を徴収する側も税金を払いたくなくなるようなことをしないで欲しいですね。

    さらに詳しくはブログにて
    http://ssasachan2.seesaa.net/article/141482123.html

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著者プロフィール

1960年生まれ、大阪府出身。
元国税調査官。主に法人税担当調査官として10年間国税庁に勤務。
現在は経営コンサルタントの傍ら、ビジネス・税金関係の執筆を行なっている。フジテレビドラマ「マルサ!!」監修。著書に『脱税のススメ』シリーズ(彩図社)、『完全図解版 税務署対策最強マニュアル』(ビジネス社)、『サラリーマンのための起業の教科書』(小学館)などがある。

「2023年 『正しい脱税』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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