すべてはガーターベルトから始まった

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  • Amazon.co.jp ・本 (156ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784584185667

感想・レビュー・書評

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  • ※2001.5.25購入@読書のすすめ
     2007.9.9売却済み

  • 高校生の頃から下着好き(ガーターベルト好き)の恋人とつきあい、下着への偏愛が高じて、インポートランジェリーショップの草分け的存在となった著者の自伝めいた一冊だ。
    女が女らしく装うこと、男に愛されようとすることを完全肯定するのが潔いと思った。
    そして、大人の女を愛さない男や、女を捨てた女、母となって女ではなくなった女について厳しい自論を展開し、中途半端なフェミニズムを容赦なく批判する姿勢に、ひとつのブランドを立ち上げ維持した自負と強情さが見える。
    敵を作ることを恐れないその歯切れのよさは私には好ましく感じられた。

  • 著者、龍多美子さんからのメッセージ


    「冒険しなくては、女っぷりなんて上がらないよ!」というのが著者のメッセージである。世の中にたくさんあるブラジャーの中から自分のバストの可能性を探してみてほしいという。著者は、愛する男性の好みに合わせ、ストッキングに夢中になってから、カラフルなストッキングと靴、スカートをコーディネートできるようになったのが、おしゃれの始まりだったと述懐する。
    「今日の私があるのは、長いおしゃれ遍歴と、とてつもない投資の結果」というだけに、40余年の人生経験すべてが、「下着屋が天職」と心底思える自分を作ってくれたという。今まで通り過ぎてきた経験の中から、自分で考え、自分で表現する術を自ら学習し、自分だけのおしゃれを見つけだしてきたからである。

     大切なのは、自分自身。自分がどうなりたいかということ。それには、自分自身の直感を大切にするのがよい。なぜならば、直感は魂のささやきかけだからである。しかしともすれば、私たちは、この「直感」を無視する傾向にある。人は何かを決断するとき、右脳が動く。理屈ではなく、直感が働く。そして決めた物事を実現する段階になり、方法を思考する時に左脳が働く。それがバランスのよい脳の使われ方といえる。だからこそ、決断の前にあれこれシミュレーションしないほうがいいと著者はいう。思考によって過去のデータは解析できても、全く経験のない、新しいことに対しては、答えを出すことは不可能だからだというのである。

    「大切なのは、今の自分に耳を傾けること。そしてただひたすら正直であること。それが自分の限りない可能性を引き出してくれる。魂が指し示す目標に向かい、いつもそれを意識し続けて生きていくことが大切ではないか」
    さらに今まで下着を扱ってきて、気づいたこと、それは無限の可能性を秘めた「意識」の力ではないかと著者自らが分析している。例えば一度、思い通りのバストに変わった自分を経験すると、飛躍的な意識の変化が訪れる。意識が変化すれば、体中の細胞のひとつひとつが一斉に変化するからというのだ。

     これはバストのみならず、歩き方、姿勢なども同様に、大きな変化が生じてくるらしい。しかもその速度が早まっているようだと著者は付け加えている。10年前は、サイズの合うブラジャーを着け初めてから、3ヶ月くらいで何らかの変化があると思われてきた。ところがこの1、2年の間に、その時間がどんどん短くなっているというのである。最近では、2週間足らずですっかり変化してしまったお客さんすらいたという。
     つまり年齢、性別を問わず、ブラジャーのサイズを前向きに変え、大きくなると信じて疑わなければ、見違えるような肉体的変化が起きるという。そして変化のない人は、「今更、自分がなれるなんて・・・」と心のどこかで思っている人だという。
     このような事例からも人間の意識の大きな働きについて、再度考え直したいものである。





    船井幸雄がこの本から学んだこと

     龍さんは私の知人である。彼女は、いつも「なるべき自分の姿」を思い浮かべ、絶対に「こうなる」という強い意志と確固たるイメージをもっているようだ。当然、「そうなれる」と信じて疑わなかったというのである。つまり、「なる」と決めた瞬間から、すでに「そうなり始めていた」といってよい。
     「大切なことはあくまでも強いプラス発想」である。だからこそ、龍さんはいう。「善は急げ。自分がどんな女になるかを決めてみたらどうだろう」と。最も大切なのは、他人や自分の理性が決めたことではなく、自分自身の深いところにある魂が何を求めているかだと龍さんは言っているが、全く同感である。


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    キーワード

    あなた自身が耳を澄ませて、あなた自身の深いところにある魂の声を聞き始めたとき、もっと大きな、しなやかな存在に生まれ変わる。


    龍多美子(りゅう・たみこ)
    高校時代から下着に惹かれランジェリーショップでアルバイトを始める。82年に独立。
    代官山に「リュー・ドゥ・リュー」オープン。(現在の店は恵比寿・03-5424-0750)日本にインポート・ランジェリーを広めた草分け的存在。著書に『龍流下着の手ほどき』(文化出版局)などがある。

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