ヤクザの実戦心理術: なぜ彼らの言いなりになってしまうのか (ワニ文庫 P- 72)
- ベストセラーズ (2003年9月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784584391723
作品紹介・あらすじ
「てめえ、このヤロー!」と拳銃を弾けば娑婆とはオサラバ。あたら人生を棒に振ることになる。そこで現代ヤクザは、暴力よりも言葉を磨く。服装で、目配りで、きわどいレトリックで相手を意のままに操り、ドツボに追い込むのだ。言葉と心理学のプロフェッショナルである天才パフォーマーたちのギリギリノウハウを全面公開。
感想・レビュー・書評
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いかにもありそうな、抽象化されたTHE・ヤクザ事例紹介集っぽい感じ。
書かれている「テクニック」的なものの多くは「ヤクザ」という肩書を持っているからこそできるものが多いと感じた。
実社会でやると敵を作るというか、取引先とか友達いなくなりそう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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結論的にはヤクザと関わり合いならないまま人生を終えたい。
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著者の向谷さんは「交渉」「かきひき」特にアウトロー的なそれについての著書が多いが、最近では何か悟ったことを伺わせるものも多くその見識の広さには頭が下がる。本書はスタンダードな向谷さんらしい内容。
著者本人も意識しているが「ヤクザの・・・」として論じているものの、取り上げている多くの事例と実生活の体験とを比べてみれば似たような「言い回し」で他人をコントロールしている気質の人も多いことがわかる。したがって、本書で書かれているようなシチュエーションは特殊な世界で行われているものではなく、ごくごくありがちな日常なのだ。
本書で提示されている多くの手法は、極端に言えば今の世の中を生きる上で「必要不可欠」のものではないかと思う。こうした考えは「生きるためにはルールギリギリの方法論が不可欠」という強かな姿勢を示すものであるが、その具体的方法を実践しないまでもある程度意識した行動をしないと世間の厳しさをモロに味わうこととなる。もし実践すれば当然周囲から「温かい目」で扱われることにはならないし、相手を疑えば「感じ悪い」印象を与えてしまうかもしれない。しかし、相手の出方に対応するための「定石」を取らなければその場で終了という事態も覚悟しなければならないことを考えれば、ある程度の「構え」は修得しておきたいものである。
「喧嘩をその場の勝敗で考えるのではなく長期スパンで考える」「相手に〜よりはマシと納得させる」「ライオンに肉を与えれば大人しくなるどころか死ぬまで肉を求め続ける」などのテーゼを頭の片隅に置いておくだけでも余裕を持った行動に繋がるはずである。少なくとも、常套句「手間は取らせない」「大丈夫」「ちょっと」といった言葉に少しでも疑いを持つようにしておくことは他人と接するうえで大きな意義があると思う。 -
なんか笑えると言ったら失礼かな。なかなか面白かったのです。ヤクザと言えばドラマか映画の中だけで日ごろお付き合いなどないですけど(笑)、以前、同和関係の勧誘電話でぴっしり断ったら(でも心臓ドキドキ)「首を洗って待っていろ」って啖呵を切られて、思わずその日はお風呂で丹念に首を洗いました(^^;。そんなわずかな経験でも、そういえばそうかなって思わせるテクニックの解釈が面白い。怒鳴る奴はまだまだ半人前。論理を巧みにすり替えたり、正当性を切り替えたりの技術は面白い。
恐いと思われてナンボの世界ですから、恐いと思われなくなったら意味がない。そのあたりヤクザの方にもブランドがあるのだろうかと思ったりもしました。
しかし、まあ、ここに書かれているような内容が、私たち凡人が実践に使える心理学かどうかは微妙でしょう。とは言うものの、こうした内容はまじめにやっていると人ほど勉強した方がいいような印象もしますね。 -
ヤクザ・詐欺師と呼ばれる人間は人心掌握の天才だ。
(でもなければやっていけないが)
彼らの手口は日常生活からビジネスシーンまで、案外有用なもの。
人心掌握に関するビジネス本は多いが、思うに彼らに学ぶのが一番では。
「攻め込む術を学べば守り抜く術が見える」 -
ヤクザを「中国人」と読み替えると納得のいく本。13億人以上いる人口で生き残る為により良い暮らしを送る為に集団をつくり手段を厳選するあたり置かれている状況は同じなのかと。
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その未知な人たちの、話術だとか振舞い方だとかイチャモンのつけ方だとかにフォーカスを当てた本。時として自分もこういう振舞い方を演じれるような人間になりたいものです。