甘粕正彦と李香蘭 満映という舞台

著者 :
  • 勉誠出版
3.00
  • (0)
  • (0)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 24
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784585221234

作品紹介・あらすじ

令名高き美女と悪名高き野獣は、満洲国でどのような理想を求めたのか。五族協和の理想を文化面から実現しようとした国策会社、満洲映画協会(満映)を舞台として、理事長と看板女優という役割を演じきった甘粕と李香蘭。ふたりの活動は、流動的多民族国家であった満洲国にとって必須の統治手法であり、同時に、多くの人材を集め戦後日本映画界の揺籃ともなった。満洲という幻の舞台で、希代の女優・怪優たちの見た夢の軌跡を追う。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 大杉事件の下手人から満映理事になった甘粕正彦と日本人ながら卓越した語学力で中国人になり切った絶世の美女李香蘭の二人を軸に怪物たちが闊歩する20世紀前半の満洲を描いたノンフィクション。岸信介などの政治家、コーランや東条を叩く奇行でも知られる大川周明、津川雅彦や長門裕之に連なるマキノ家のマキノ光雄、先日亡くなった原節子、赤とんぼで有名な山田耕作、森繁久彌など戦後の政治、芸能界の大物も多数彼らとかかわりがあり驚かされる。

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

1943年東京生まれ。東京都立大学法経学部卒。同大学大学院社会科学研究科博士課程修了。駒澤大学経済学部教授を経て、現在早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授。
著書に『「大東亜共栄圏」の形成と崩壊』(御茶の水書房)、『昭和ファシストの群像』(校倉書房)、『大東亜共栄圏』『日本軍政下のアジア』(以上、岩波書店)、『満州と自民党』(新潮新書)、『満鉄調査部―「元祖シンクタンク」の誕生と崩壊』『ノモンハン事件』(以上、平凡社新書)、『日本近代史を読み直す』(新人物往来社)、『日本の迷走はいつから始まったのか』(小学館)、共著に『満鉄調査部事件の真相』(小学館)、『一九三〇年代のアジア社会論』(社会評論社)など多数。

「2011年 『論戦「満洲国」・満鉄調査部事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小林英夫の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×