- Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
- / ISBN・EAN: 9784589038616
感想・レビュー・書評
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▼推薦科目/推薦者
犯罪と非行の文化的な違い/小林恵美子先生
▼推薦理由
学域GS科目「犯罪と非行の文化的な違い」の参考文献です。
▼金沢大学附属図書館の所蔵情報
http://www1.lib.kanazawa-u.ac.jp/recordID/catalog.bib/BB24275809詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【書誌情報】
書籍名 犯罪学リテラシー
著者 岡本英生・ 松原英世・ 岡邊健著
判型 A5判
頁数 210頁
発行年月 2017年8月
定価 本体2,600円+税
ISBN ISBN978-4-589-03861-6
ジャンル 刑事法
著者それぞれの専門領域――社会学・心理学・法学――を活かしたスタンダードなテキスト。古典的な基礎研究から実証的な研究の紹介、方法論までを解説。犯罪の「原因」、「統制」、「犯罪学の研究方法」の3部10章構成。
<https://www.hou-bun.com/cgi-bin/search/detail.cgi?c=ISBN978-4-589-03861-6>
【目次】
はしがき [i-ii]
目次 [iii-vii]
序章 犯罪学の歴史
1 古典派犯罪学 001
犯罪学の誕生/古典派犯罪学の犯罪観/古典派犯罪学の対策
2 実証主義犯罪学 003
実証主義犯罪学の登場/実証主義犯罪学の犯罪者観/実証主義犯罪学の対策
3 古典派犯罪学の再興 006
自由意思論の復活と法制度への関心/政策志向の犯罪学/原因論の危機
4 犯罪学の「方法」の歴史 009
理論の文脈/方法の歴史
第I部 犯罪の原因
第1章 社会学的要因
1 19世紀以前の社会学的犯罪研究 015
社会学的犯罪研究の萌芽/フランス環境学派/デュルケムの犯罪論
2 シカゴ学派と社会解体論 020
同心円地帯理論/社会解体論
3 緊張理論 022
マートンのアノミー論/アノミーに対する適応様式/一般緊張理論/制度的アノミー論
4 学習理論 027
分化的接触理論/社会的学習理論/非行サブカルチャー論/分化的機会構造理論
5 コントロール理論 031
ボンド理論/漂流と「中和の技術」/セルフコントロール理論
6 ラベリング論 034
ラベリング論の源流/ラベリング論と「逸脱」/ラベリング論の主要な論点/ラベリング論の評価とその影響
第2章 心理学的要因
1 IQによる説明 038
IQとは/非行少年のIQ/ IQは非行の原因か
2 性格による説明 041
PENモデル/ 5 因子モデル(ビッグ 5 )
3 学習理論による説明 043
条件づけ/社会的学習
4 発達による説明 046
否定的アイデンティティ/発達的分類学/多重リスク要因
第3章 生物学的要因
1 生物学的要因論のパラダイム変換――決定論からリスク論へ 050
ロンブローゾの研究とその影響/現代の生物学的要因研究
2 犯罪のしやすさは遺伝するのか 052
家系研究/双生児研究/養子研究
3 犯罪と関係のある生物学的要因 055
神経伝達物質/性ホルモン/脳
4 性差について 058
第II部 犯罪の統制
第4章 犯罪対策の基礎
1 学問としての犯罪対策 063
対策論のかたち/対策論の政治性/対策論の客観性を確保するためには
2 思弁と実証 066
誤った事実認識は誤った対策を生む/思い込みから経験的な姿勢へ
3 対策固有の問題 069
犯罪学の知見は対策に直結しない/法による対策/対策の民主的統制
4 刑法学と犯罪学 071
刑法学と犯罪学の差異/刑法学の前提/犯罪学の前提/対策論におけるねじれ/犯罪は作られるものである
5 刑罰モデルの変遷 074
医療モデル/正義モデル/威嚇・抑止モデル
第5章 犯罪発生の防止
1 刑罰による威嚇 079
刑罰は古典的な犯罪防止策/刑罰は犯罪を抑止しているか?
2 社会学的要因への働きかけ 082
犯罪を説明する社会学的要因/ラベリング論に対応した犯罪統制のありかた/幼少期の子どもやその親への働きかけ/地域社会や学校環境への働きかけ/職業スキル向上への働きかけ/貧困・不平等と犯罪
3 環境要因による統制 087
犯罪の発生する環境要因への着目/環境犯罪学の理論的説明/環境要因による犯罪統制の技法/環境要因による統制への批判/環境要因による統制の評価研究
第6章 再犯の防止
1 ダイバージョン 092
刑務所への道のり/警察による犯罪対応/検察による犯罪処理/裁判による犯罪処理/非行少年に対する手続の流れ/ダイバージョンの意義/ダイバージョンの注意点
2 施設内処遇 102
日本の矯正と更生保護に影響を与えたRNRモデル/刑務所/少年院
3 社会内処遇 113
保護観察の概要/社会内処遇を効果的に進めるためのさまざまな方策
第III部 犯罪学の研究方法
第7章 犯罪の測定
1 公的機関によるデータ 123
はじめに/認知件数と検挙件数
2 自己報告によるデータ(1)――犯罪被害についての自己報告 127
はじめに/犯罪被害実態(暗数)調査の概要/犯罪被害についての自己報告の可能性と限界
3 自己報告によるデータ(2)――犯罪行為についての自己報告 131
はじめに/犯罪行為の広がり/犯罪行為についての自己報告の妥当性
第8章 実証的研究方法
1 実証的研究とは 137
まずは客観的であること/ある「実証的研究」の例/原因解明研究における実験法とその限界
2 倫理的配慮について 141
研究倫理の重要性/研究対象者への倫理的配慮/社会的影響への配慮
3 犯罪学で使われることの多い研究方法の実際 145
犯罪学研究法の概要/蓄積された資料・データを用いる場合/研究者が自らの問題・目的に応じて資料・データを収集する場合
第9章 統計学の活用
1 基本的な概念 150
記述統計と推測統計/変数/仮説/記述統計量/正規分布/中心極限定理の考え方/中心極限定理を直感的に理解するためのExcelの利用法
2 統計的検定の考え方 159
統計的検定の手順の概観/統計的検定の実際/ p 値の意味
3 変数間の関連性を示す分析手法 161
相関分析/クロス表分析/回帰分析
4 犯罪学の研究論文の読み方の実例 166
「方法」から分析手法を把握する/各変数がどのように得られたかを理解する/重回帰分析の結果のみかた
エピローグ
用語解説
推薦図書
引用文献
事項索引 -
東2法経図・開架 326.3A/O42h//K