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- Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591019986
感想・レビュー・書評
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ウォルトンの手紙による書簡体となる原作の構成を忠実に再現しています。
訳者の飯豊さんは「訳者あとがき」で
「SFの歴史は十九歳のメアリ・シェリーが書いた、この『フランケンシュタイン』から始まっているのです」
「登場する人物は小数(ママ)しかいません」「この小説は広い空間を舞台としながら、しかも密室の事件といった感じを与えるのも、作者のそういう用意があるからかもしれません」
「いってみれば、事件が社会的事件にならないように、個人的事件であるようにくふうしているのです」
「小説の一番初めと終わりを、北極近い海の現在の場面にし、中心部分を過去にして、いわば封じこめてしまうのです。これはきわめて倫理的な(ママ)構成の小説といえるかもしれません」
……と、子ども向けの4ページで印象的な鋭い指摘をされています。これは重要な指摘ではないでしょうか。子どもたちにとってもこういう記述を読むのはためになることだと思います。(私にとってもためになった)
絵を描いているのはかわいい絵本をたくさん出しておられる福田岩緒という方で、何だか違和感ある人選ですが、意外といい味出しています。
20世紀少年少女SFクラブ
【フランケンシュタイン】の主題による変奏曲
https://sfklubo.net/frankenstein/詳細をみるコメント0件をすべて表示
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