ズッコケ三人組の卒業式: 花山第二小学校六年一組 (新・こども文学館 60)

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591083772

作品紹介・あらすじ

いよいよ小学校ともお別れ!しかし、三人組にまたまた事件だ!小学中級以上。ズッコケ三人組最終巻。

感想・レビュー・書評

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  • その昔ズッコケ三人組のファンクラブに入っていた私は
    彼らの卒業を見ることなく大人になってしまっていた。

    今日機会があって、彼たちの卒業を見届けることができた。
    江戸時代にいったり、無人島に流れ着いたり、山賊の里にいったり、学校新聞を作ったり、ラーメン屋をやってみたりと
    色々あった1年間を彼たちは最後の最後まで走り抜けた。
    卒業おめでとうございます。

    今作のもう一つの柱に、
    三人組の担任宅和先生の退職がある。
    「新しい時代の子供を教えることができなくなった」
    彼の悲嘆は、作者の本心の吐露に思えてならない。

    ズッコケ三人組が1年間を過ごす間に、現実世界は26年という時間を進んでしまった。
    現代の子供の感覚と、
    26年前から止まったままの三人組の感覚の差異に
    作者は三人組を卒業させることを決めたのだろう。

    お疲れ様でした。

    「中年三人組」も読みたいし、久々に「さぎ師たちの空」も読んでみたくなった。
    意外と文体が渋いよねズッコケ三人組。

  • ズッコケ3人組の卒業式。
    卒業式のタイムカプセルをテーマに事件が発生する。
    久しぶりに読むと、3人組の関係ってこんなにつんけんしてたっけ、と思ってしまった。

    唐突に、卒業式では、マイノリティに配慮して、君が代だけではなくその他の国の国家も歌うし、日の丸だけでなく他の国の国旗(なんと、挿絵では北朝鮮の国旗まで描かれている。)も掲揚するのだという左翼思想が盛り込まれていた。作者は共産党支持者らしいが、児童文学にこういう偏った政治思想を盛り込むのは辞めてほしい。

    卒業の、これが最後という、しんみり感はほとんどなかった。
    最後の最後に、教育委員会に誘われていた宅和先生が、それも辞退して退職する(おそらく知人の塾に参加する)、というところが、ちょっとしんみり。

  • 小学校3年生の頃、夢中になって読んでたズッコケシリーズ。大きくなるにつれて自然と読まなくなっていたけど、つい最近図書館で「最近返された本コーナー」にズッコケ三人組の研究本があって、また読みたくなって手に取った。

    ズッコケ三人組にあの頃ハマっていた理由がわかった気がする。思わず声を出して笑ってしまうようなモーちゃんのすっとぼけ具合、干渉しすぎず、やりたいことはやらせてくれる親と先生、読んでいると本当にその中にいるような気持ちになるあたたかい雰囲気の教室の描写、そしてひょんなことから始まるスリリング事件。こういう私の好きな要素が全て詰まっていた。

    今じゃ小学生や幼稚園生でも(!)スマホを持っているけど、私が小さい時はズッコケ三人組と同じように、放課後だれかの家に集合したり、今日遊べる?って家電かけたりしてたなーと思って懐かしくなった。久しぶりにそんな気持ちを思い出せて楽しかった。

  • 大人になってから このシリーズに 巡りあって、全巻 読み終えました。
    大人でも じゅうぶん読みごたえがあり、楽しく読ませてもらいました。
    みんな、卒業 おめでとう♪

  • ズッコケ三人組の卒業式を読んで

    仲の良い三人組が卒業の思い出をのこそうとして、ある事件とかさなる話。

    三人組は自分たちでしたいことや計画を考えるので、ちがう考え方などがみつかっていた。

    ゆうかいされても逃げる方法を考えている。

    思い出を残すのは何年後に大切になるから、ぼくもしたいと思った。

    卒業式ではふだんとはちがう態度をとっていたのでおもしろかった。

    仲間や先生とはなれる最後は感動した。

    そのうち昔のことを思いだせるように今のことを覚えておきたい。

    2014年7月31日

  • ふとしたことから小学生の頃に読んだ『ずっこけ3人組』がなつかしくなり、
    シリーズの一番最後の巻を読んでみました。

    3人組= ハチベエ、モーちゃん、ハカセの
    小学生っぷりだけでなく
    6年1組の担任。宅和先生が
    定年を前に 身の振り方を考えているくだりとか
    結構ダークな部分もチラチラするお話は
    小学校の4年以上を対象に書かれた児童書にしては
    しっかり現実的なストーリーだなぁと面白くて、
    だーっと読んでしまいました(笑)


    最後をしめくくる「卒業式」のお話にたどり着くまでになんと49冊
    『ずっこけ3人組』は全50冊の、すごい長編シリーズだったとは!!
    今まで知りませんでした(;´▽`A``

  • 初めてのズッコケにして最終話。
    今までのを読んでいないから、涙々の感動話とは感じられませんでした。
    しかし話の作りが面白い。取り留めのない日常が続くのかと思いきや、突然大ごとになる。その振り幅に驚きました。
    一から読んで、もう一度これを読んだらまた違う気持ちになりそうだ。

  • 「完結編なのに尻切れとんぼ…?」27年近く続いたシリーズ最終巻の締め括りとしては、あまり良くなかったなぁ…という感じです。

  •  シリーズ最終作。私はこの作品から読み始めた。

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著者プロフィール

那須正幹(なすまさもと):広島県生まれ。児童書の大ベストセラー「ズッコケ三人組」シリーズ全50巻(日本児童文学者協会賞特別賞・ポプラ社)をはじめ、200冊以上の本を執筆。主な作品に『絵で読む 広島の原爆』(産経児童出版文化賞・福音館書店)『ズッコケ三人組のバック・トゥ・ザ・フューチャー』(野間児童文芸賞・ポプラ社)など。JXTG児童文化賞、巖谷小波文芸賞など受賞多数。

「2021年 『めいたんていサムくんと なぞの地図』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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