コンビニたそがれ堂: 街かどの魔法の時間 (ポプラの木かげ 21)

著者 :
  • ポプラ社
3.69
  • (24)
  • (47)
  • (44)
  • (8)
  • (1)
本棚登録 : 256
感想 : 49
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (183ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591092149

作品紹介・あらすじ

コンビニたそがれ堂は、コンビニですが、売っているものは、ふつうのお店とちょっとちがいます。それに、いこうと思ってもいけるとはかぎりません。気がつくと、いつのまにかひらいているのです。もしあなたが、夕暮れどきに、鳥居のそばに、知らないコンビニのあかりをみつけたら、ぜひ、のぞいてみてください。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • こちらで度々見かけるので気になって図書館で探してましたが、児童書だったとは!でも大人の間で話題になるのも大きくうなずけます。むしろ大人にこそ読んでもらいたいそんな物語。これまでに無くしてしまったもの、もう2度と出会えない人、自分の中のそんな想い出にも重なり、読んでいて切なく、胸が苦しくてなります。『手をつないで』と『あんず』には特に涙。リカちゃんを捨てられたと聞いた時のえりかの痛み、初めて星を見た時のあんずの想い。無くしてしまった本当に大切な何かを探す時、私もコンビニたそがれ堂に辿りつけるのかな。

  • 「コンビニたそがれ堂」 少年のツッパリがかわいい。
    「手をつないで」 母親の心が痛い。
    「桜の声」 満開の桜が幻想的。
    「あんず」 悠久の中の命を思う。
    「あるテレビの物語」 物にこめられた想いが愛おしい。

  • コンビニなのにコンビニじゃないって言うとこが面白い。
    「たそがれ堂、あったらいいなぁ」って読むと思う。
    思わず泣いてしまう1冊。

  • たぶん小学生の高学年向けの本なのだと思う。だいじなさがしものがある人はかならずここでみつけられるというコンビニたそがれ堂、実際あるといいな。とひととき夢をみることくらいはいいよね?というか、大人でも読んでみていいと思う。「手をつないで」は苦しくなって泣けてきた。温かく終わってよかった。「桜の声」は懐かしい気がすると思ったらアカネ姫と似てるんだ。とってもいい話。

  • 探し物がある人の前にだけ現れる不思議なコンビニ。
    手をつないでと言うお話は、ギクリと考えさせられました。あんな母親は頭がおかしいって思うかもしれないけど、同じ母親として気持ちがわかっちゃうこともあります。もちろんそれはよくないことで、自分の娘もえりかちゃんのような気持ちを抱えていたらと思うと、とても胸が痛くなりました。
    34ページの、普段は優しくて明るいママなのに、時々スイッチが入ったようにそんなふうになってしまうのでした。という文。親のちょっとした一言で子供は一生分の傷を負うことだってあると言うことを、今一度胸にしっかりと刻みたいと思います。

    桜の声というお話。桜の木が戦争時代の過去から、宇宙に住む位の未来、そしてケツメイシが流行った時代の現代をつなぐお話。200年ある桜の木とかは実際にあるけど、その木がこの後も200年生え続けたらと思うととても壮大だと思いました。結構な樹齢の木を見ても特に感動もしなかった私ですが、ちょっと見方が変わりそうです。

  • 1話目と2話目の子どもたちの親についていろいろかんがえてしまい、そこで躓いた故にその後の話も斜に構えてしまって入り込めず。

    思ったこと書いてて結構酷いレビューになってますので、読まないことをお勧めします。

    額の傷ができると、切り傷自体が小さくても血がドバドバでるのに、ぱっくりっていう表現をしておきながら人間の病院に行かなかったってどういうことなの?え、ねぐ(以下略)
    いくらパパがフォローを入れていたとしても、子どもが結局傷を負ってちゃそれはフォローになってないし、そんな状態で母子二人にして数か月の単身赴任ってもう両親ともいくじほ(以下略)
    ここでひっ躓いた結果、3話目の時空を超えるお話は結構好きだったのに、素直にストンと落ちてこなかった悲しみ。

  • うーん、自分には合わなかった。
    誰かが書いてたけど、物足りない。
    たぶん、それ。

  • シリーズ最初の本を読んでみることにしました
    小学生がでてきたり児童書の雰囲気ですね
    番組を持ってるさくら子さんのお話が好きかな
    命がそこになくなってしまっても、どこかに存在しているっていうのがいいです

    眠り続けてしまうぴぴろも、たそがれ堂で何かを探しているのかなぁ
    店長さん助けてくださーい

  • 村山さんの著書を読むのは二度目。
    かもめ亭でその世界に惚れた。
    今回も期待を裏切らずほっこりするお話ばかりで嬉しくなった。そして、多分全ての話に涙がにじんだ(電車だったから堪えていた)。
    児童書なのでサクサク読める。
    ちょっと不思議で温かい世界に触れたい方には強くオススメする。

  • コンビニたそがれ堂。そこは、探しているものが必ずあって、心から何かを探している人だけがたどり着くことのできる不思議なお店。ほっこり温かい素敵なお話でした。

  • 物足りない。

  • 夕暮れどき赤い鳥居がならんでいるあたりで
    不思議なコンビニを見つけることがある
    朱色の看板には「たそがれ堂」の文字と稲穂の紋

    そのコンビニには、この世で売っている全ての
    ものが並んでいてこの世には売っていないはずの
    物までが何でも揃っている。



    お客様を迎えるのは長い銀色の髪に金の眼の若者

    大事な探し物がある人は必ずここで見つけられる
    魔法のコンビニ、そんなコンビニの灯りを見つけ
    のぞいた4人と一匹のお話。



    小学生の雄太は学校では男らしくふるまっていたが
    実は猫好きで涙もろい優しい少年
    雄太は仲良くなった女の子との仲をからかわれ
    女の子からの贈り物を受け取らないまま
    お別れした事を後悔していました。
    そんな雄太の前に古びたコンビニが・・・。




    えりかは大事にしていたリカちゃんのお人形を
    ママに捨てられ街を探して回っていると
    コンビニが現れます。そこにはえりかの
    リカちゃん人形ではないリカちゃん人形がいました。
    そういう事かと・・心憎い演出でした。



    ラジオのアナウンサーをしているさくら子は30歳
    結婚もせずひたすら働く人生、毎日ラジオで話して
    いることに意味を感じられずにいました


    そんな時、ふらっと入った赤い鳥居のコンビニで
    桜の花びらがついたストラップを買います
    その桜のストラップがさくら子に不思議な体験をさせます
    ケツメイシのさくらが繋ぐ過去と現在と未来
    さくら子の声と音楽が時を超えたと
    信じたくなるステキなお話でした。



    死期を悟った子猫のあんずは
    最後にどうしてもやってみたいことがあり
    その願いを叶えてくれる物を売っているという
    噂のたそがれ堂を訪れます
    あんずがお代においていったのは
    自分の赤いチリメンの鈴が付いた首輪



    小学1年の女の子がたそがれ堂に
    入って来ました銀色の髪のお兄さんは
    何を探しているのと聞くと女の子は
    「テレビさん」と言う。


    コンビニで買えるのは物だけではなかった。

    本当に大切な何かは人によってそれぞれ
    探し物が手に入るだけじゃない所が良い
    自分の中にも温かい灯りがともる
    そんな一冊でした。

  • 赤い鳥居のあたりに建つコンビニたそがれ堂には、長い銀色の髪で金色の目をした若者が店員さんがいる。そこには欲しいものが必ず置いてある。

    人だけじゃなく子猫やテレビまでお客様となる。ほっこりしました。

  • すごくよかった! 最後のテレビだけ、なんとなくやっつけ感。

  • 失くしてしまった、大切な探し物があるひとだけが辿り着ける、夕暮れ時の不思議なコンビニ、たそがれ堂。
    ひたすら優しくて、温かな物語。

    私が初めて村山さんの本に出会ったのが、小4の頃、この本とでした。
    夢中で読んで、こんなコンビニ近所にないかな?なんて、小学校の帰り道、きょろきょろと歩いてみたり。
    その頃も大好きだったけど、5年もたった今の方が、心に沁みました。

    どのお話も、たそがれ堂の灯りのような温かな明るさをもったお話。
    どうか、多くの人の「回復剤」となりますように。

  • 小5の娘が先に読み「猫のあんずの話がかわいそうだった~」とほぼネタバレされつつもめげずに読んだ(笑)村山さん初めて読んだけど子ども好きする作風だな。何か本気で探し物をしている人にしか辿りつけないコンビニたそがれ堂。そして求める物が必ずそこにはある。私は本来ファンタジーが苦手なんだけどこの程度のお話ならOK。あんずの話も良いけど私はラジオDJのさくら子さんの話が結構好きかな。これって他にも色々話があるのかな、また娘と読んでみよう。

  • 桜の声がいいな。

  • どの物語もほっこりさせてくれて、ああ良かったと嬉しくなります。特に猫の「あんず」のお話が切なかったです。コンビニたそがれ堂のお兄さんの物語が気になるところです。

    2015,8,8,再読

  • 図書館予約で、借りてみたら児童書でした。
    失った大事なモノがみつかるコンビニは、大人の方が感慨深いかも。

    リカちゃん人形の母親、弱さにドキリとした。
    いいだんな様(パパ)でよかったねぇ。

  • 面白かったけれど、今度はお店と店長さんの話が読みたいな。
    あんずとテレビさんの話は泣けました。


    すぐ、続き読みます。もっと読みたい!

全49件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

1963年長崎県生まれ。『ちいさいえりちゃん』で毎日童話新人賞最優秀賞、第4回椋鳩十児童文学賞を受賞。著書に『シェーラ姫の冒険』(童心社)、『コンビニたそがれ堂』『百貨の魔法』(以上、ポプラ社)、『アカネヒメ物語』『花咲家の人々』『竜宮ホテル』(以上、徳間書店)、『桜風堂ものがたり』『星をつなぐ手』『かなりや荘浪漫』(以上、PHP研究所)、げみ氏との共著に『春の旅人』『トロイメライ』(以上、立東舎)、エッセイ『心にいつも猫をかかえて』(エクスナレッジ)などがある。

「2022年 『魔女たちは眠りを守る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

村山早紀の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有川 浩
齋藤 智裕
有川 浩
夏川 草介
三浦 しをん
柏葉 幸子
有川 浩
伊坂 幸太郎
米澤 穂信
有川 浩
有川 浩
三浦 しをん
有川 浩
上橋 菜穂子
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×